演奏時間&構成表 2(第54回・2003年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
17(白9) 白前半9 |
兄弟船 | 鳥羽一郎 | 2分19秒 2コーラス |
3分38秒 3コーラス |
18(紅9) 紅前半9 |
浮雲ふたり | 神野美伽 | 2分50秒 2コーラス |
4分53秒 3コーラス |
19(白10) 白前半10 |
河 | 堀内孝雄 | 2分39秒 1コーラス半 |
4分10秒 2コーラス半 |
20(紅10) 紅前半10 |
ふたり傘 | 石原詢子 | 2分41秒 2コーラス |
4分42秒 3コーラス |
21(白11) 白前半11 |
TAKIOのソーラン節 | 伊藤多喜雄 | 3分16秒 3コーラス |
10分17秒 7コーラス |
22(紅11) 紅前半11 |
テネシー・ワルツ | 綾戸智絵 | 2分35秒 2コーラス |
4分4秒 3コーラス |
23(紅12) 紅前半12 |
ありがとね! | 華原朋美 コロッケ |
2分42秒 1コーラス+サビ |
4分55秒 2コーラス+サビ |
24(白12) 白前半12 |
いい日旅立ち・西へ | 谷村新司 | 3分38秒 2コーラス |
4分53秒 2コーラス半 |
25(紅13) 紅前半13 |
secret base ~君がくれたもの~ | ZONE | 3分10秒 冒頭+1コーラス半 |
4分57秒 冒頭+2コーラス半 |
26(白13) 白前半13 |
たいせつなひと | さだまさし | 3分6秒 冒頭+1コーラス+サビ |
5分54秒 冒頭+2コーラス+サビ |
27(紅白14) 前半14 |
自由そして荒城の月 | 女子十二楽坊 錦織 健 |
4分0秒 2曲 |
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自由 | 女子十二楽坊 | 1分32秒 インスト |
4分5秒 インスト |
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荒城の月 | 錦織 健 | 2分25秒 2コーラス |
3分41秒 4コーラス |
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28(紅15) 紅前半15 |
SO CRAZY | 安室奈美恵 | 2分37秒 1コーラス半 |
4分33秒 2コーラス半 |
29(白15) 白前半15 |
狼たちの遠吠え | 森 進一 | 3分42秒 2コーラス |
4分59秒 2コーラス+サビ |
各ステージ・補足
お馴染み鳥羽一郎「兄弟船」、この年はTOKIOの5人が大漁旗を振って応援する演出でした。3年ぶり歌唱でもう5回目、完全に常連曲と化しています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡)
神野美伽は期待の若手として出場した第38回以来、なんと16年ぶりのカムバック。「浪花そだち」以外でも1980年代後半はヒットしていましたが、巡り合わせの悪さがありました。しんみりとした夫婦演歌「浮雲ふたり」がヒット、小林幸子と山本譲二の小芝居つきで1番と3番の2コーラス歌唱。
堀内孝雄の「河」も五木ひろしに川中美幸、矢口真里の小芝居が入ります。長年主題歌を担当しているドラマで主演を務める藤田まことが曲紹介ナレーション…と思いきや、途中から本人が登場するサプライズ演出でした。1コーラスが長いため、歌唱は前年の「かくれんぼ」同様の1コーラス半。(ステージレビュー→紅白歌合戦・堀内孝雄の軌跡)
石原詢子も巡り合わせがあって3年ぶりの紅白、花柳社中とハロプロの3人プラスもう1人の踊りをバックに「ふたり傘」を歌唱。間奏を短くした1番と3番の2コーラスでした。
伊藤多喜雄は14年ぶりの紅白出場、当時まだ存在していなかった南中ソーランの演出つきのステージです。踊りの由来になった稚内南中学校と中継、ホールでのパフォーマンスと彼らの踊りを同時中継するという演出でした。ステージは14年前同様TAKIO BANDの生演奏、後半からは白組歌手も一緒に加わって踊ります。ただ当時と比べて進行に余裕がないので、演奏は前回より1コーラス減の3コーラス。時間も1分短くなっています。
綾戸智絵はこの時期アルバムが多くロングセラーを記録、ジャズシンガーとしては異例の紅白出場になりました。歌は江利チエミの歌唱でお馴染みの「テネシー・ワルツ」ですが、意外にも過去の紅白では全く歌われていない初歌唱。完全ピアノ弾き語りのステージは聴き応え抜群、ただフルコーラスではないので演奏時間は意外と短めでした。
華原朋美はこの時期『にっぽん愉快家族』の司会をコロッケと担当、そのテーマソングである「ありがとね!」をデュエットで歌います。早替え演出ありの1コーラス半、賑やかさと温かさが共存している内容でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・華原朋美の軌跡)
谷村新司はこの年鬼束ちひろに提供した「いい日旅立ち・西へ」のセルフカバーステージ。少し寂しい雰囲気で2コーラス歌唱。なお鬼束さんはこの曲に限らず「月光」「眩暈」などヒット曲多数で当時歌番組出演も少なくはなかったですが、現在まで1度も紅白出場はありません。(ステージレビュー→紅白歌合戦・谷村新司の軌跡)
ZONEはこの日を最後にリーダー・TAKAYOが卒業。そのため「true blue」などのヒット曲ではなく、代表曲「secret base ~君がくれたもの~」の再歌唱となりました。2年前に歌えなかったAメロ2回目が追加されています。原曲ではかなり繰り返しの多いラストサビですが、残念ながらここは最後の1回のみでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史)
さだまさしは自身が原作を手掛けた映画『解夏』主題歌の「たいせつなひと」を歌唱。1番はAメロ前半を省略、2番はまるまるカット。フルコーラスで歌うことが多いさださんにしては珍しい、カット多めの1コーラス半歌唱です。
この年アルバム『女子十二楽坊~Beautiful Energy~』が話題になった女子十二楽坊が初出場、打ち込みサウンドと生演奏の融合で「自由」をパフォーマンス。イントロから有名なメロディーをひと通り演奏し終わった後、セリから錦織健が登場してそのまま「荒城の月」の演奏に入ります。数多くのJ-POPをカバーしている女子十二楽坊ですが「荒城の月」はレパートリーに無く、正直申し上げるとなぜ実現したのかがよく分からないコラボレーションでした。「荒城の月」は3年前の紅白同様の2コーラスです。
前半ラストの安室奈美恵はクールなダンスナンバー「SO CRAZY」、CD売上としては低迷期で当時としてはやや時代を先取りした楽曲という印象もありました。ゲッツを基調とした曲紹介のダサさとあまりにミスマッチしている状況です。1コーラス~Cメロ~ラップ~ラストサビ(2回→1回に短縮)~ラスト英語詞という構成、カット多めでこちらも彼女にしては相当短い演奏時間でした。翌年以降は出場辞退、テレビの歌番組出演も2008年以降は辞退。紅白復帰は引退直前の2017年まで待つ形になります。
前半ラストの森進一は「狼たちの遠吠え」、12月17日に発売されたばかりの新曲でした。楽曲提供の長渕剛が、なんとギター演奏とコーラスで参加。ラストのサビ繰り返しこそ省略したものの2コーラス、長渕節と進一節双方を心から堪能できるパフォーマンスでした。
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