歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第55回・2004年その4)

演奏時間&構成表 4(第55回・2004年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
39(紅19)
紅後半6
雪荒野藤あや子3分26秒
1コーラス半+小唄
4分48秒
2コーラス半+小唄
40(紅20)
紅後半7
じょんから女節長山洋子3分19秒
2コーラス
4分42秒
3コーラス
41(白19)
白後半6
大阪湾鳥羽一郎3分4秒
2コーラス
4分40秒
3コーラス
42(白20)
白後半7
下北漁歌細川たかし3分11秒
2コーラス
4分44秒
3コーラス
43(白21)
白後半8
マツケンサンバII松平 健4分6秒
2コーラス
4分57秒
2コーラス
44(紅21)
紅後半8
ハナミズキ一青 窈3分7秒
2コーラス
5分23秒
3コーラス
45(紅22)
紅後半9
あの鐘を鳴らすのはあなた和田アキ子3分48秒
2コーラス+サビ
3分35秒
2コーラス+サビ
46(白22)
白後半9
栄光の架橋ゆず3分54秒
1コーラス半
5分27秒
2コーラス半
47(紅23)
紅後半10
朧月夜~祈り中島美嘉3分37秒
1コーラス半
6分4秒
2コーラス
48(白23)
白後半10
遙かなるクリスマス
紅白歌合戦バージョン
さだまさし4分40秒
4コーラス
8分31秒
4コーラス
49(紅24)
紅後半11
明日へ架ける橋倉木麻衣3分29秒
冒頭+1コーラス半
5分29秒
2コーラス半
50(白24)
白後半11
さらば青春の影よ森 進一3分2秒
2コーラス
4分56秒
3コーラス

各ステージ・補足

 演歌4曲連続ステージは、ご当地をテーマにした聴かせる曲が続きます。まず藤あや子は越後の風景を題材にした「雪荒野」を歌唱。イントロ前に笛や鼓の演奏が加わる豪華な内容でした。1コーラス半ですが間に小唄パートあり、演奏も含めて大変贅沢なステージです。

 2年連続ですがロングセラー中、長山洋子はこの年も「じょんから女節」を披露。間奏での三味線演奏は、藤原道山の尺八演奏との掛け合いにバージョンアップしています。1番と3番の歌唱は前年と同様でした。

 鳥羽一郎が海の曲を歌うのは毎年のことですが、この年は氣志團を筆頭とした白組歌手が後ろで大漁旗の応援。振付もあって、いつもより少しだけ凝った内容でした。「大阪湾」の1番と3番を歌唱。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡

 細川たかしの「下北漁歌」は、巨大な和太鼓を力強く叩く浅野町子が印象的でした。細川さんも負けじと民謡で鍛えた美声をおおいに響かせます。1番と3番の歌唱。

 満を持して登場したのは松平健の「マツケンサンバII」。現在もたびたびピックアップされる曲ですが、一般的に広まったのはこの2004年。イントロの短いショートバージョンを完全フルコーラス、1分近くある間奏パートもフル尺で踊っています。腰元ダンサー多数、白組歌手の参加者も多数でおおいに盛り上がるステージでした。

 前年の「もらい泣き」で大ブレイクした一青窈ですが、この年で完全に代表曲が「ハナミズキ」となりました。作曲したマシコタツロウのピアノ演奏をバックに、1番と2番の2コーラス+ラストの一節を歌唱。

 『美しき日々』主演の韓流スター、イ・ビョンホンのスピーチを挟んで続いては和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」。紅白では4回目の歌唱です。ほぼピアノ演奏オンリーの1番・大人数の弦楽器隊が加わる2番以降という構成でした。人数は多いですが、この年に関して言うと合唱は終盤以外それほど目立っていません。

 アテネオリンピックが盛り上がったこの年、NHK中継テーマソング「栄光の架橋」を歌うゆずの出場は至上命題でした。前年の紅白以降もテレビ出演はほぼ無しでしたが、無事2年連続出場が実現。しかもNHKホールのパフォーマンス・松任谷正隆のピアノ演奏・体操団体日本代表の応援・その金メダル獲得の瞬間を実況した刈屋富士雄アナウンサーの曲紹介という超充実の内容でした。2番カットの1コーラス半でしたが、歌はまさしく大熱唱。ラストサビを歌い終わった瞬間に起こった拍手が、その素晴らしさを証明しています。

 中島美嘉の「朧月夜~祈り」はサビがオリジナル・それ以外が童謡「朧月夜」で構成される歌詞でした。アレンジを担当した葉加瀬太郎が、ヴァイオリン演奏で参加しています。「朧月夜」の歌詞を繰り返す2番前半こそカットでしたが、それ以外はフルで間奏のヴァイオリン演奏もたっぷり。たださすがに1分近くあるアウトロは相当短くなっていました。

 さだまさしの「遙かなるクリスマス」は一見よくあるクリスマスソングに見えるタイトルですが、実際は平和を痛切なくらいに祈る激しいフォークソング。アルペジオのギターのみから始まるオープニングから、徐々に演奏も歌声も大きくなる編曲が歌声により説得力を持たせていました。25パターン繰り返すメリークリスマスの後の歌詞、ここでは20パターン歌唱。前半に多少カットあるものの、後半はほぼ全て歌い切る形になっています。

 倉木麻衣も前年中継出演だったのがこの年はNHKホール、歌もこの年リリースの楽曲になりました。冒頭サビ・ピアノ演奏メインのステージで、打ち込みメインの原曲とはアレンジが大きく異なります。Cメロ前半のバックはコーラスのみのアカペラ、ライブテイクを意識した非常に素晴らしいステージでした。

 森進一「さらば青春の影よ」は坂井泉水作詞・大野愛果作曲。奇しくもビーイング同士の対決になりました。ZARDや倉木麻衣、愛内里菜辺りが歌うと普通のバラードになるはずですが、森さんが歌うと途端に演歌らしく聴こえるのはやはり長年のキャリアでしょうか。1番と2番の2コーラス歌唱。

 

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