歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第55回・2004年その5)

演奏時間&構成表 5(第55回・2004年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
51(紅25)
紅後半12
播磨の渡り鳥坂本冬美2分57秒
2コーラス
4分43秒
3コーラス
52(白25)
白後半12
北島三郎3分9秒
2コーラス
4分59秒
3コーラス
53(紅26)
紅後半13
一葉恋歌石川さゆり3分17秒
2コーラス
4分55秒
3コーラス
54(白26)
白後半13
番場の忠太郎氷川きよし3分8秒
2コーラス+台詞
5分24秒
3コーラス+台詞2
55(白27)
白後半14
瞳をとじて平井 堅3分57秒
1コーラス+サビ2
5分43秒
2コーラス+サビ2
56(紅27)
紅後半14
男の夜明け天童よしみ3分30秒
2コーラス
4分56秒
3コーラス
57(白28)
白後半15
雪燃えて五木ひろし3分52秒
1コーラス半
5分1秒
2コーラス+サビ
58(紅28)
紅後半15
雪椿小林幸子3分21秒
2コーラス
4分40秒
3コーラス

各ステージ・補足

 坂本冬美は花柳糸之社中の踊りをバックに、股旅演歌「播磨の渡り鳥」を2コーラス。1番と3番の歌唱、王道のステージでした。

 北島三郎はこの年リリースの「峠」を歌唱。過去曲以外の選曲は6年ぶりですが、紅白でその年の楽曲を歌うのはこれが最後となります。1番と3番の歌唱。

 石川さゆりは樋口一葉をモチーフにした「一葉恋歌」、5千円紙幣に彼女の肖像が採用されたのはこの年11月からでした。1番と2番の2コーラス、さゆり演歌の真髄とも言えるステージ。アウトロもトリに近い雰囲気でバージョンアップされています。

 氷川きよしは聴かせる股旅演歌「番場の忠太郎」、1番・3番と2回目のセリフパートを歌唱。少しイントロが短くなっています。

 平井堅の「瞳をとじて」は、この年のCDシングルセールス1位を記録。紅白歌合戦でもトリ前という大抜擢でした。1コーラスに間奏を経てラストサビは2回繰り返し。パフォーマンスや楽曲は当然として、演奏時間も大ヒット曲に相応しい貫禄の内容です。

 天童よしみはこの年のヒット曲「男の夜明け」、昭和の紅白だと別の曲に差し替えられそうなタイトルです。2コーラスですが間奏は前半長いパートをカット無し、1番と3番を貫禄で歌い切ります。

 五木ひろしは演歌というよりバラードに近い「雪燃えて」。1コーラスが長いため2番はBメロ以降の歌唱、最後のフレーズ繰り返しはラストサビではなく2番ラスト。そのため終盤の構成が原曲と少し異なっています。堂々のトリですが、アウトロはサビモードではなく通常通りでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

 大トリの小林幸子は故郷・新潟の中越地震被災者に捧げるというメッセージを込めて「雪椿」を歌唱、例の豪華衣装もこの回に関しては無しでした。第38回・第39回は1番と2番の2コーラスでしたが、この年に歌ったのは1番と3番。特に後半は非常に気持ちの入る大熱唱でした。当然過去2回より演奏時間は長め、アウトロもささやかながらトリ仕様にバージョンアップしています。

第55回(2004年)・まとめ

演奏時間ランキング(企画コーナーは除外)

順位曲順楽曲アーティスト演奏時間
148(白23)
白後半10
遙かなるクリスマス
紅白歌合戦バージョン
さだまさし4分40秒
23(紅2)
紅前半2
2004年 愛・涙・キッス
紅白スペシャル
モーニング娘。
W
4分10秒
343(白21)
白後半8
マツケンサンバII松平 健4分6秒
455(白27)
白後半14
瞳をとじて平井 堅3分57秒
515(紅8)
紅前半8
冬の童謡~メリークリスマス&
ハッピーニュー2005年~
後藤真希&松浦亜弥3分55秒
646(白22)
白後半9
栄光の架橋ゆず3分54秒
757(白28)
白後半15
雪燃えて五木ひろし3分52秒
845(紅22)
紅後半9
あの鐘を鳴らすのはあなた和田アキ子3分48秒
935(紅17)
紅後半4
やさしいキスをしてDREAMS
COME TRUE
3分43秒
107(紅4)
紅前半4
あなたが好きで森山良子3分40秒
461(紅1)
紅前半1
愛のために。上戸 彩2分48秒
4633(白16)
白後半3
最初から今までRyu2分48秒
484(白2)
白前半2
四季w-inds.2分46秒
4922(紅11)
紅前半11
河内おとこ節中村美律子2分43秒
509(紅5)
紅前半5
釧路湿原水森かおり2分41秒
5120(紅10)
紅前半10
ANGELUS -アンジェラス-島谷ひとみ2分40秒
5126(白13)
白前半13
そして、神戸前川 清2分40秒
5338(白18)
白後半5
ミモザゴスペラーズ2分37秒
5410(白5)
白前半5
ふるさとのはなしをしよう山本譲二2分34秒
5530(紅15)
紅後半2
さくらんぼ大塚 愛2分22秒
5613(紅7)
紅前半7
QUINCYBoA2分21秒

 前回は詰め込み過ぎの構成で短いステージが連発しましたが、この回は最小限に留まっています。ただヒットしているBoA大塚愛の短さは意外でした。その一方で「マツケンサンバII」「栄光の架橋」「瞳をとじて」「やさしいキスをして」など、2004年を代表するヒット曲が軒並み長い演奏時間になっています。そういう意味では理想的な内容だったと考えて良いかもしれません。全ステージ平均は第1部が3分4秒(13秒増加)、第2部が3分21秒(5秒増加)、全56ステージの平均は3分13秒(10秒増加)。前回より大きく回復しています。

複数曲歌唱のステージ

曲順楽曲アーティスト演奏時間
曲数
3(紅2)
紅前半2
・愛あらばIT’S ALL RIGHT!
・涙が止まらない放課後
・ロボキッス
モーニング娘。
W
4分10秒
3曲
15(紅8)
紅前半8
・ママがサンタにキッスした
・風も雪も友達だ
・奇跡の香りダンス。
・手を握って歩きたい
・お正月
後藤真希&松浦亜弥3分55秒
5曲
32(紅16)
紅後半3
・Heaven
・ワ -come on-
イ・ジョンヒョン3分6秒
2曲

 この年は紅白合同ステージなど組まれず、紅組のみで3ステージが複数曲歌唱。モーニング娘。Wは別歌手扱いなので、白組より紅組の方が出場歌手は1組多い形になっています。

NHKホール以外のステージ

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
中継場所
19(白10)
白前半10
ロコローションORANGE RANGE3分22秒
2コーラス+サビ
沖縄・空港通り

 ORANGE RANGEはイベント会場から中継、紅白のために組まれたロケーションではなくライブをそのまま中継するというケースは第41回でも無いパターンでした。他の音楽番組にはスタジオから普通に何度も出演していたので、その点でも異例のケースです。

過去曲/カバー曲のステージ(新曲が含まれるメドレー除外)

曲順楽曲アーティスト発表年演奏時間
構成
22(紅11)
紅前半11
河内おとこ節中村美律子1989年
2年ぶり5回目
2分43秒
2コーラス
23(白12)
白前半12
マイ・ウェイ布施 明1972年
32年ぶり2回目
3分14秒
1コーラス+サビ
24(紅12)
紅前半12
人生いろいろ島倉千代子1987年
10年ぶり3回目
3分21秒
2コーラス+サビ
26(白13)
白前半13
そして、神戸前川 清1972年
9年ぶり3回目
2分40秒
2コーラス+サビ
45(紅22)
紅後半9
あの鐘を鳴らすのはあなた和田アキ子1972年
5年ぶり4回目
3分23秒
1コーラス+サビ
58(紅28)
紅後半15
雪椿小林幸子1987年
16年ぶり3回目
3分21秒
2コーラス

 56ステージ中過去曲オンリーは6、平成の紅白ではもっとも高い新曲率です。ただ「あなたが好きで」「マツケンサンバII」は再リリース、「ふるさとのはなしをしよう」はシングル表題曲として発売されたカバー曲、「カラスの女房」はセルフカバーで「朧月夜~祈り」は童謡のアレンジ。いずれも表から除外しましたが、これらを含めると通常の年と同等の過去曲率になります(それでもかなり少ない部類に入りますが)。

フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
8(白4)
白前半4
「新選組!」メイン・テーマジョン・健・ヌッツォ3分22秒
3コーラス
2分53秒
2コーラス
19(白10)
白前半10
ロコローションORANGE RANGE3分22秒
2コーラス+サビ
3分17秒
2コーラス+サビ
26(白13)
白前半13
そして、神戸前川 清2分40秒
2コーラス+サビ
2分55秒
2コーラス+サビ
35(紅17)
紅後半4
やさしいキスをしてDREAMS
COME TRUE
3分43秒
1コーラス
3分44秒
1コーラス
43(白21)
白後半8
マツケンサンバII松平 健4分6秒
2コーラス
4分57秒
2コーラス
45(紅22)
紅後半9
あの鐘を鳴らすのはあなた和田アキ子3分48秒
2コーラス+サビ
3分35秒
2コーラス+サビ

 フルコーラスは6ステージで前回と同様。ジョン・健・ヌッツォは紀行版1コーラス+本編2コーラスという形でした。ヒット曲のフルが3曲、うち2曲は生演奏。歴代紅白歌合戦でもこの年のステージ・楽曲の充実度は、やはり高い部類に入るような気がします。

 

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