前回の記事は、紅白歌合戦にバンドの出場歌手が定着するまでという内容になりました。今回は1990年代から令和の2023年まで、バンドで紅白歌合戦に出場した歌手について振り返ります。前回は便宜上フォークグループやムード歌謡にも触れましたが、今回はゆずなど明らかにバンドとは違うユニットには触れない前提で話を進めていきます。
1990年代前半…徐々に毎年出演するバンドが出現
1990年は『三宅裕司のいかすバンド天国』に起因するバンドブームが起こりましたが、その年紅白出場にまで至ったのはたまのみでした。
紅白で大きく歴史を変えたバンドはやはりDREAMS COME TRUEではないかと思われます。第41回(1990年)のトップバッター、第60回(2009年)のトリはいずれも紅白史上初の抜擢でした。女性1名+男性2名の組成は「ドリカム体制」とまで言われ、同じ構成のグループはこれ以降のJ-POPシーンに多く現れます。ユニットであってバンドではないという解釈も可能ですが、後に登場する出場歌手も含めて表には入れることにします。
辞退するバンドは引き続き多いですが、X JAPANや米米CLUBなど複数回出場するケースも徐々に増え始めます。ジャニーズ事務所からデビューとなったTOKIOはデビューした1994年から24年連続出場、これはバンドだけでなくグループ歌手としても最多記録になっています。
出場回 | 歌手 | 楽曲 | メンバー | 備考 |
第41回(1990年) ~第48回(1997年) 第55回(2004年) ~第58回(2007年) 第60回(2009年) ~第61回(2010年) 第64回(2013年) |
DREAMS COME TRUE | 多数 | 吉田美和(ボーカル) 中村正人(ベース/コーラス) 西川隆宏(キーボード/コーラス) |
西川隆宏の出演は第48回まで 第41回はバンド形態で史上初のトップバッター 第60回はバンド形態で史上初のトリ |
第41回(1990年) | たま | さよなら人類 | 柳原幼一郎(ボーカル/ピアノ) 知久寿焼(ギター/コーラス) 滝本晃司(ベース/コーラス) 石川浩司(パーカッション/コーラス) |
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第41回(1990年) | B.B.クィーンズ | おどるポンポコリン | 坪倉唯子(ボーカル) 近藤房之助(ボーカル/ギター) 増崎孝司(ギター) 栗林誠一郎(ベース) 望月衛介(ドラムス) 宇徳敬子(コーラス) 村上 遙(コーラス) 渡辺真美(コーラス) |
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第41回(1990年) | G-クレフ | WE ARE G-CLEF | 落合徹也(バイオリン) 渡辺 剛(バイオリン) 柏木広樹(チェロ) 榊原 大(ピアノ/) |
インストゥルメンタルバンド ドラムス・コントラバスはサポートメンバー |
第42回(1991年) | ザ・ベンチャーズ | 十番街の殺人 ダイアモンド・ヘッド パイプライン |
ドン・ウィルソン(リズムギター) ボブ・ボーグル(リードギター) ジェリー・マギー(ベース) メル・テイラー(ドラムス) |
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第42回(1991年)~ 第45回(1994年) 第48回(1997年) 第66回(2015年)~ 第68回(2017年) |
X JAPAN | Silent Jealousy (42) 紅 (43, 67, 68) TEARS (44) Rusty Nail (45) Forever Love (48, 66) BORN TO BE FREE (66) ENDLESS RAIN (68) |
ToshI(ボーカル) YOSHIKI(ドラムス/ピアノ) PATA(ギター) HIDE(ギター) SUGIZO(ギター) TAIJI(ベース) HEATH(ベース) |
TAIJIは第42回のみ出場、第43回以降はHEATHに交代 HIDEの出場は第48回まで、第66回以降はSUGIZOが出場 |
第43回(1992年) | LINDBERG | 恋をしようよYeah! Yeah! | 渡瀬マキ(ボーカル) 平川達也(ギター) 川添智久(ベース) 小柳昌法(ドラムス) |
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第43回(1992年) 第45回(1994年)~ 第47回(1996年) 第58回(2007年) |
米米CLUB | 多数 | カールスモーキー石井(ボーカル) ジェームス小野田(コーラス) BE(ギター) ジョプリン得能(ギター) BON(ベース) RYO-J(ドラムス) フラッシュ金子(サックス/キーボード) MINAKO(コーラス) MARI(コーラス) |
第58回時点の正規メンバーは左記の9人 時期によってメンバーは大きく変動あり 出演の詳細はこの記事を参照 |
第44回(1993年) | J-WALK | 何も言えなくて…夏 | 中村耕一(ボーカル/ギター) 知久光康(ギター) 中内助六(ベース) 田切純一(ドラムス) 杉田 裕(キーボード/コーラス) 清水達也(パーカッション) |
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第44回(1993年) | オルケスタ・デ・ラ・ルス | サルサに国境はない | NORA(ボーカル) 澤田浩史(ベース) 塩谷 哲(キーボード) カルロス菅野(パーカッション) 他多数 |
当日は10名近くのメンバーが出演 |
第44回(1993年) 第49回(1998年) |
TUBE | 夏を待ちきれなくて(44) きっと どこかで(49) |
前田亘輝(ボーカル) 春畑道哉(ギター) 角野秀行(ベース) 松本玲二(ドラムス) |
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第44回(1993年) 第53回(2002年) 第59回(2008年) |
THE BOOM | 島唄 | 宮沢和史(ボーカル) 小林孝至(ギター/コーラス) 山川浩正(ベース/コーラス) 栃木孝夫(ドラムス) |
第59回は宮沢和史 in ガンガ・ズンバ&ザ・ブームとして、 紅組白組とは別の枠で出演 |
第45回(1994年)~ 第68回(2017年) |
TOKIO | 多数 | 長瀬智也(ボーカル/ギター) 城島 茂(ギター/コーラス) 山口達也(ベース/コーラス) 松岡昌宏(ドラムス/コーラス) 国分太一(キーボード/コーラス) |
24年連続出場はバンド形態・グループにおいて史上最多記録 |
1990年代後半…テレビ出演増加で紅白の枠も増加
1990年代後半以降はバンドのヒットが多い中でトーク中心の音楽番組が多く台頭、それによりバンド系の出場歌手もそれ以前と比べて増えました。この辺りから、J-POP全体がソロ歌手よりバンドを含めたグループ中心のヒット構造になり始めます(特に1998年のCDシングル売上は上位50曲中ソロは6曲のみでした)。
とは言え第49回時点で50組中22組いた演歌歌手と比べると、ヒット情勢の割に少なすぎるという見方も可能です。なお第49回のバンド出場歌手は8組、海援隊も含めると9組でした。
第50回は再結成されたゴダイゴとかぐや姫が出場、またザ・スパイダースのメンバー3名で結成されたSans FiltreもGS期含めて初出場。近年でもよく見られる再結成バンドの紅白出場は、この年から始まります。
女性1男性2ユニットはバンドにカウントすべきかどうか微妙なところですが、とりあえずボーカルが1人しかいないEvery Little Thingは含めてます。一方、メイン女性+ラップ男性+小室哲哉のglobeはユニットと判断して含めないことにしました。
出場回 | 歌手 | 楽曲 | メンバー | 備考 |
第46回(1995年)~ 第48回(1997年) |
シャ乱Q | ズルい女(46) いいわけ(47) パワーソング(48) |
つんく(ボーカル) はたけ(ギター) しゅう(ベース/コーラス) まこと(ドラムス) たいせー(キーボード) |
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第47回(1996年) 第52回(2001年) |
ウルフルズ | ガッツだぜ!!(47) 明日があるさ(52) |
トータス松本(ボーカル) ウルフルケイスケ(ギター/コーラス) ジョン・B・チョッパー(ベース/コーラス) サンコンJr.(ドラムス/コーラス) |
ジョン・B・チョッパーは第47回のみ出演 |
第47回(1996年) 第49回(1998年) |
JUDY AND MARY | そばかす(47) 散歩道(52) |
YUKI(ボーカル) TAKUYA(ギター) 恩田快人(ベース/コーラス) 五十嵐公太(ドラムス/コーラス) |
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第47回(1996年) | RATS & STAR | 夢で逢えたら | 鈴木雅之(ボーカル) 田代まさし(コーラス) 佐藤善雄(コーラス) 久保木博之(コーラス) 桑野信義(コーラス) 出雲亮一(ギター/コーラス) 新保清孝(ドラムス/コーラス) |
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第48回(1997年)~ 第55回(2004年) |
Every Little Thing | Shapes of Love (48) Time goes by (49) Over and Over (50) 愛のカケラ(51) fragile (52) UNSPEAKABLE (53) また あした(54) 恋文(55) |
持田香織(ボーカル) 伊藤一朗(ギター) 五十嵐充(キーボード/ピアノ) |
五十嵐充の出演は第50回まで |
第48回(1997年)~ 第50回(1999年) |
GLAY | HOWEVER (48) 誘惑(49) サバイバル(50) |
TERU(ボーカル) TAKURO(ギター/コーラス) HISASHI(ギター) JIRO(ベース) |
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第49回(1998年) 第74回(2023年) |
ポケットビスケッツ& ブラックビスケッツ スペシャルバンド |
POWER Timing |
坂本千秋[千秋](ボーカル) 独活野大木[ウド鈴木](ギター/コーラス) 内村テル[内村光良](キーボード/コーラス) ビビアン[ビビアン・スー](ボーカル) 南々見狂也[南原清隆](サックス/コーラス) 天山ひろゆき[天野ひろゆき](コーラス) |
千秋・ウド・内村がポケットビスケッツ ビビアン・南原・天野がブラックビスケッツ 第74回は特別出演 |
第49回(1998年)~ 第51回(2000年) 第61回(2010年)~ 第62回(2011年) |
L’Arc~en~Ciel | HONEY (49) HEAVEN’S DRIVE (50) STAY AWAY (51) BLESS (61) CHASE (62) |
hyde(ボーカル) ken(ギター/コーラス) tetsuya(ベース/コーラス) yukihiro(ドラムス) |
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第49回(1998年) | LUNA SEA | I for You | RYUICHI(ボーカル) SUGIZO(ギター/コーラス) INORAN(ギター/コーラス) J(ベース) 真矢(ドラムス) |
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第50回(1999年) | Hysteric Blue | 春~spring~ | Tama(ボーカル) ナオキ(ギター) たくや(ドラムス) |
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第50回(1999年) | Something ELse | ラストチャンス | 大久保伸隆(ボーカル/ギター) 伊藤大介(ギター/コーラス) 今井千尋(ベース/コーラス) |
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第50回(1999年) | Sans Filtre | Yei Yei | 堺 正章(ボーカル) 井上堯之(ギター/ボーカル) かまやつひろし(ギター/ボーカル) |
3名ともザ・スパイダースのメンバー |
第50回(1999年) | かぐや姫 | 神田川 | 南こうせつ(ボーカル/ギター) 伊勢正三(ギター/ボーカル) 山田パンダ(コントラバス/ボーカル) |
2000年代前半…J-POPの幅が広がる時期
この時期のグループ歌手はバンドに留まらず幅が広いです。ボーカルグループのゴスペラーズとRAG FAIR、ヒップホップのKICK THE CAN CREW、ダンスとR&Bを融合したEXILEなど、従来の枠に留まらないグループが次々ヒットして紅白歌合戦に出場しました。
バンド系だけ見てもガールズバンドのWhiteberryにZONE、再結成のアリス、沖縄のBEGIN、青春パンクの175RにミクスチャーロックのORANGE RANGE、果ては女子十二楽坊までいて多種多彩。2年連続出場の氣志團は過去の紅白で見られない演出が大きな話題になりました。ポルノグラフィティは通算13回出場、これはバンド歴代2位の多さとなっています。
出場回 | 歌手 | 楽曲 | メンバー | 備考 |
第51回(2000年) | Whiteberry | 夏祭り | 前田由紀(ボーカル) 稲月 彩(ギター) 長谷川ゆかり(ベース) 川村恵里加(ドラムス) 水沢里美(キーボード/コーラス) |
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第51回(2000年) 第53回(2002年) 第55回(2004年)~ 第65回(2014年) |
ポルノグラフィティ | 多数 | 岡野昭仁(ボーカル) 新藤晴一(ギター/コーラス) Tama(ベース/コーラス) |
Tamaは第53回まで出場 |
第51回(2000年) 第56回(2005年) 第60回(2009年) |
アリス | 冬の稲妻(51) ジョニーの子守唄(51) チャンピオン(51, 60) 狂った果実(56) 遠くで汽笛を聞きながら(56) |
谷村新司(ボーカル/ギター) 堀内孝雄(ボーカル/ギター) 矢沢 透(ドラムス/コーラス) |
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第52回(2001年) | ZONE | secret base ~君がくれたもの~(52, 54) 夢ノカケラ…(53) |
TAKAYO(ボーカル/ギター) MIYU(ボーカル/ギター) MAIKO(ベース/ボーカル) MIZUHO(ドラムス/キーボード/ボーカル) |
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第53回(2002年) | キンモクセイ | 二人のアカボシ | 伊藤俊吾(ボーカル/キーボード) 佐々木良(ギター/コーラス) 後藤秀人(ギター) 白井雄介(ベース) 張替智広(ドラムス) |
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第53回(2002年)~ 第54回(2003年) |
BEGIN | 島人ぬ宝(53) 涙そうそう(54) |
比嘉栄昇(ボーカル/三線) 島袋 優(ギター/コーラス) 上地 等(ピアノ/コーラス) |
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第54回(2003年) | 175R | 空に唄えば | SHOGO(ボーカル) KAZYA(ギター/コーラス) ISAKICK(ベース/コーラス) YOSHIAKI(ドラムス/コーラス) |
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第54回(2003年) | 女子十二楽坊 | 自由 荒城の月 |
4名(二胡) 2名(竹笛) 3名(琵琶) 2名(揚琴) 1名(古筝) |
中国出身の女性12名によるインストゥルメンタルバンド |
第55回(2004年) 第57回(2006年) |
ORANGE RANGE | ロコローション(55) チャンピオーネ(57) |
RYO(低音ボーカル) HIROKI(中音ボーカル) YAMATO(高音ボーカル) NAOTO(ギター) YOH(ベース) KATCHAN(ドラムス) |
2回ともライブ会場から中継出演 KATCHANの出演は第55回のみ |
第55回(2004年)~ 第56回(2005年) |
氣志團 | One Night Carnival | 綾小路翔(ボーカル) 早乙女光(スクリーム) 西園寺瞳(ギター) 星グランマニエ(ギター) 白鳥松竹梅(ベース) 白鳥雪之丞(ドラムス) |
第55回は星グランマニエが怪我のため欠場 |
2000年代後半…ダウンロード発売定着期
コブクロ・スキマスイッチ・Def TechやD-51やWaTにm-flo、第56回は2人組ユニットが6組も初出場を果たしています。mihimaru GTやキマグレンなど、この時期はバンドよりユニットの初出場が目立ちます。J-POPソロ歌手の出場も、1990年代後半と比べて多めでした。そんな中でいきものがかりが常連歌手として台頭、五輪テーマソングを担当した第63回(2012年)は紅組トリにまで成長します。
ダウンロードの音楽販売が定着し始めたのはこの時期です。そこでヒットした楽曲はバンド系と対極の音楽性にあるアーティストも多く、ヒットシーンでは特に新顔のバンドが目立たない状況になっています。一方BUMP OF CHICKENやRADWIMPSなどは当時ほとんどテレビの歌番組出演がありませんでした。
出場回 | 歌手 | 楽曲 | メンバー | 備考 |
第56回(2005年) | グループ魂 | 君にジュースを買ってあげる | 破壊[阿部サダヲ](ボーカル) 暴動[宮藤官九郎](ギター) 遅刻[富澤タク](ギター) 小園[小園竜一](ベース) 石鹸[三宅弘城](ドラムス) バイト君[村杉蝉之介](コーラス) 港カヲル[皆川猿時](コーラス/MC) |
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第57回(2006年) 第59回(2008年) |
Aqua Timez | 決意の朝に(57) 虹(59) |
太志(ボーカル) 大介(ギター/コーラス) OKP-STAR(ベース) TASSHI(ドラムス) mayuko(キーボード) |
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第59回(2008年) 第60回(2009年) |
GIRL NEXT DOOR | 偶然の確率(59) Infinity (60) |
千紗(ボーカル) 井上裕治(ギター) 鈴木大輔(キーボード) |
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第59回(2008年)~ 第67回(2016年) 第69回(2018年)~ 第70回(2019年) |
いきものがかり | SAKURA (59, 67) YELL (60) ありがとう(61, 66) 歩いていこう(62) 風が吹いている(63) 笑顔(64) GOLDEN GIRL (65) じょいふる(69) |
吉岡聖恵(ボーカル) 水野良樹(ギター/コーラス) 山下穂尊(ギター/コーラス) |
第63回では紅組トリを担当 |
第59回(2008年) 第71回(2020年) |
Mr.Children | GIFT (59) Documentary film (71) |
桜井和寿(ボーカル) 田原健一(ギター) 中川敬輔(ベース) 鈴木英哉(ドラムス) |
2回ともスタジオからの出演 |
第60回(2009年)~ 第62回(2011年) |
flumpool | 星に願いを(60) 君に届け(61) 証(62) |
山村隆太(ボーカル) 阪井一生(ギター/コーラス) 尼川元気(ベース) 小倉誠司(ドラムス) |
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第60回(2009) | レミオロメン | 粉雪 | 藤巻亮太(ボーカル/ギター) 前田啓介(ベース) 神宮司治(ドラムス) |
2010年代前半…少しずつロック路線との距離が縮まる
東日本大震災が起こった2011年・第62回は猪苗代湖ズが初出場。熱いステージを展開しましたが、幕張のCOUNTDOWN JAPANと同日出演のメンバーもいました。第64回のみですがサカナクションも初出場、ただこれが2010年代後半の紅白に好影響を与えます。
ヴィジュアル系エアバンドのゴールデンボンバーはここに入れるべきかどうか微妙な所ですが、一応表には加えました。「女々しくて」4年連続は「涙そうそう」と並ぶ連続歌唱記録となっています。
出場回 | 歌手 | 楽曲 | メンバー | 備考 |
第61回(2010年) 第63回(2012年) |
HY | 時をこえ(61) いちばん近くに(63) |
新里英之(ボーカル/ギター) 仲宗根泉(ボーカル/キーボード) 宮里悠平(ギター) 許田信介(ベース) 名嘉 俊(ドラムス) |
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第62回(2011年) | 猪苗代湖ズ | I love you & I need you ふくしま | 山口 隆(ボーカル/ギター) 箭内道彦(ギター/コーラス) 渡辺俊美(ベース/コーラス) 松田晋二(ドラムス/コーラス) |
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第63回(2012年)~ 第66回(2015年) |
ゴールデンボンバー | 女々しくて | 鬼龍院翔(Vo-karu) 喜屋武豊(Gita-) 歌広場淳(Be-su) 樽美酒研二(Doramu) |
一切演奏をしないエアバンド |
第63回(2012年) | プリンセスプリンセス | Diamonds | 岸谷 香(ボーカル) 中山加奈子(ギター/コーラス) 渡辺敦子(ベース/コーラス) 富田京子(ドラムス/コーラス) 今野登茂子(キーボード/コーラス) |
再結成後の出演 |
第64回(2013年) | サカナクション | ミュージック | 山口一郎(ボーカル/ギター) 岩寺基晴(ギター/コーラス) 草刈愛美(ベース/コーラス) 江島啓一(ドラムス/コーラス) 岡崎英美(キーボード/コーラス) |
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第65回(2014年)~ 第69回(2018年) 第73回(2022年) |
SEKAI NO OWARI | Dragon Night (65) プレゼント(66) RPG (67) Hey Ho (67) RAIN (68) サザンカ(69) Habit (73) |
Fukase(ボーカル) Nakajin(ギター/ピアノ) Saori(ピアノ/キーボード/アコーディオン) DJ LOVE(DJ) |
第68回はSaoriが産休、Nakjinが代役でピアノ演奏 第73回は紅組から出場(両組からの出場はバンド出演者史上初) |
2010年代後半以降…バンドの活躍がおおいに目立った平成末期
第66回は幕張のCOUNTDOWN JAPAN会場からBUMP OF CHICKENが生出演、大きなハイライトになりました。RADWIMPSも映画『君の名は。』主題歌で初出場、第70回にも『天気の子』で同様に紅白出場という形になります。
ベテラン・再結成の初出場・再出場も相次ぎました。第66回にはX JAPANが18年ぶり、そして第69回はサザンオールスターズが35年ぶりにNHKホールから特別出演(ライブ会場からは第65回に出演あり)。平成紅白最後のステージは、番組史だけでなくJ-POP史を振り返っても後世にまで語り継がれる内容となっています。
令和以降もバンド形態の出場歌手は毎年新しく登場しています。ただヒットの有無に関わらず連続して出場する例が非常に少ないのは、個人的にやや気がかりです。
出場回 | 歌手 | 楽曲 | メンバー | 備考 |
第66回(2015年) | ゲスの極み乙女。 | 私以外私じゃないの | 川谷絵音(ボーカル/ギター) 休日課長(ベース) ほないこか(ドラムス/コーラス) ちゃんMARI(キーボード/コーラス) |
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第66回(2015年) 第72回(2021年) |
BUMP OF CHICKEN | ray (66) 天体観測(72) なないろ(72) |
藤原基央(ボーカル/ギター) 増川弘明(ギター) 直井由文(ベース) 升 秀夫(ドラムス) |
第66回は幕張・COUNTDOWN JAPAN会場から生出演 第72回はスタジオおよび気仙沼の海岸から録画出演 |
第66回(2015年) | レベッカ | フレンズ | NOKKO(ボーカル) 高橋教之(ベース) 小田原豊(ドラムス) 土橋安騎夫(キーボード) |
再結成後の出演 |
第67回(2016年) 第70回(2019年) |
RADWIMPS | 前前前世[original ver.] (67) グランドエスケープ feat. 三浦透子(70) 大丈夫(70) |
野田洋次郎(ボーカル/ギター/ピアノ) 桑原 彰(ギター/コーラス) 武田祐介(ベース/コーラス) |
第70回はスタジオからの出演 |
第67回(2016年) | THE YELLOW MONKEY | JAM | 吉井和哉(ボーカル) 菊地英昭(ギター) 廣瀬洋一(ベース) 菊地英二(ドラムス) |
再結成後の出演 |
第68回(2017年) | SHISHAMO | 明日も | 宮崎朝子(ボーカル/ギター) 松岡 彩(ベース) 吉川美冴貴(ドラムス) |
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第68回(2017年) | WANIMA | ともに | KENTA(ボーカル/ベース) KO-SHIN(ギター/コーラス) FUJI(ドラムス/コーラス) |
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第68回(2017年) 第74回(2023年) |
エレファントカシマシ | 今宵の月のように(68) 俺たちの明日(74) |
宮本浩次(ボーカル) 石森敏行(ギター) 高緑成治(ベース) 冨永義之(ドラムス) |
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第69回(2018年) | Suchmos | VOL-TAGE | YONCE(ボーカル) TAIKING(ギター/コーラス) HSU(ベース/コーラス) OK(ドラムス) TAIHEI(キーボード/コーラス) KCEE(DJ) |
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第70回(2019年) 第73回(2022年) |
King Gnu | 白日(70) Stardom (73) |
井口 理(ボーカル) 常田大希(ギター/コーラス) 新井和輝(ベース/コーラス) 勢喜 遊(ドラムス) |
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第70回(2019年) 第71回(2020年) 第73回(2022年) 第74回(2023年) |
Official髭男dism | Pretender (70) I LOVE…(71) Subtitle (73) Chessboard (74) |
藤原 聡(ボーカル/ピアノ) 小笹大輔(ギター/コーラス) 楢崎 誠(ベース/コーラス) 松浦匡希(ドラムス) |
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第70回(2019年) | YOSHIKISS | Rock And Roll All Nite | ポール・スタンレー(ボーカル/ギター) トミー・セイヤー(ギター/コーラス) ジーン・シモンズ(ベース/コーラス) エリック・シンガー(ドラムス) YOSHIKI(ドラムス) |
YOSIHKIとKISSのコラボ、録画出演 |
第71回(2020年) 第72回(2021年) |
東京事変 | うるうるうるう(71) 緑酒(72) |
椎名林檎(ボーカル) 浮雲(ギター) 亀田誠治(ベース) 刄田綴色(ドラムス) 伊澤一葉(キーボード) |
第62回、第67回でも椎名林檎のバックバンドとして登場 |
第72回(2021年) | DISH// | 猫 | 北村匠海(ボーカル) 矢部昌暉(ギター/コーラス) 泉 大智(ドラムス) 橘 柊生(キーボード) |
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第72回(2021年) | Awesome City Club | 勿忘 | PORIN(ボーカル) atagi(ボーカル) モリシー(ギター) |
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第72回(2021年) | millennium parade + Belle |
U | Belle [中村佳穂](ボーカル) 常田大希(チェロ) 他サポート含27名 |
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第73回(2022年) | Saucy Dog | シンデレラボーイ | 石原慎也(ボーカル/ギター) 秋澤和貴(ベース/コーラス) せとゆいか(ドラムス/コーラス) |
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第73回(2022年) 第74回(2023年) |
緑黄色社会 | Mela! (73) キャラクター(74) |
長屋晴子(ボーカル) 小林壱誓(ギター) 穴見真吾(ベース) peppe(キーボード) |
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第73回(2022年) | THE LAST ROCKSTARS | THE LAST ROCKSTARS | HYDE(ボーカル) SUGIZO(ギター) MIYAVI(ギター) YOSHIKI(ドラムス/ピアノ) |
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第73回(2022年) | back number | アイラブユー 高嶺の花子さん |
清水依与吏(ボーカル/ギター) 小島和也(ベース/コーラス) 栗原 寿(ドラムス) |
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第74回(2023年) | 10-FEET | 第ゼロ感 | TAKUMA(ボーカル) NAOKI(ベース) KOUICHI(ドラムス) |
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第74回(2023年) | MAN WITH A MISSION | 絆ノ奇跡 コイコガレ |
Tokyo Tanaka(ボーカル) Jean-Ken Johnny(ギター) Kamikaze Boy(ベース) DJ Santa Monica(DJ・サンプリング) Spear Rib(ドラムス) |
miletと共演 |
第74回(2023年) | Mrs. GREEN APPLE | ダンスホール | 大森元貴(ボーカル/ギター) 若井滉斗(ギター) 藤澤涼架(キーボード) |
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第74回(2023年) | クィーン +アダム・ランバート |
ドント・ストップ・ミー・ナウ | アダム・ランバート(ボーカル) ブライアン・メイ(ギター) ロジャー・テイラー(ドラムス) |
最後に…平成以降のバンド出演数の変遷
表に登場したアーティストを回数ごとに振り分けると、以下の通りです。特別出演を含めた組数やステージ数は解釈の違いもあるかと思うので、あくまで目安として考えて頂くと幸いです。
振り返るとバンドの出演者数は第49回(1998年)・第50回(1999年)が一番多いようです。近年は第66回(2015年)が比較的多い部類に入ります。10組以上選出された例は、過去に一例もありません。
第69回以降は特別出演を除いて3組という少なさですが、近年は多少持ち直しの傾向にあります。出場歌手予想の参考資料として、もし良ければ是非利用して頂きたいと考えています。
さてここまでまとめましたが、実を言うと前回・今回の記事は前置きです。次回以降は、1~3回くらいの出場にとどまるバンド系出場歌手の紅白歌合戦を、少しずつ振り返りたいと思います。楽しみにしてください。
出場回 | 出場歌手 | 組数 | 全出演者数 | 備考 |
第40回 (1989年) |
ザ・タイガース チェッカーズ 男闘呼組 爆風スランプ 聖飢魔II |
紅0・白5 (5/54) |
紅27・白27 | ザ・タイガースを含む各7組ずつは第1部「昭和の紅白」に出演 |
第41回 (1990年) |
チェッカーズ DREAMS COME TRUE たま B.B.クィーンズ G-クレフ |
紅2・白3 (5/58) |
紅29・白29 | |
第42回 (1991年) |
チェッカーズ DREAMS COME TRUE ザ・ベンチャーズ X JAPAN |
紅1・白3 (4/56) |
紅28・白28 | |
第43回 (1992年) |
チェッカーズ DREAMS COME TRUE X JAPAN LINDBERG 米米CLUB |
紅2・白3 (5/56) |
紅28・白28 | 紅白合同が1あるため総ステージ数は55 |
第44回 (1993年) |
海援隊 DREAMS COME TRUE X JAPAN J-WALK オルケスタ・デ・ラ・ルス TUBE THE BOOM |
紅2・白5 (7/52) |
紅26・白26 | |
第45回 (1994年) |
DREAMS COME TRUE X JAPAN 米米CLUB TOKIO |
紅1・白3 (4/50) |
紅25・白25 | |
第46回 (1995年) |
DREAMS COME TRUE 米米CLUB TOKIO シャ乱Q |
紅1・白3 (4/50) |
紅25・白25 | |
第47回 (1996年) |
DREAMS COME TRUE 米米CLUB TOKIO シャ乱Q ウルフルズ JUDY AND MARY RATS & STAR |
紅2・白5 (7/50) |
紅25・白25 | |
第48回 (1997年) |
DREAMS COME TRUE X JAPAN TOKIO シャ乱Q Every Little Thing GLAY |
紅2・白4 (6/50) |
紅25・白25 | |
第49回 (1998年) |
海援隊 TUBE TOKIO JUDY AND MARY Every Little Thing GLAY L’Arc~en~Ciel LUNA SEA ポケットビスケッツ& ブラックビスケッツ スペシャルバンド |
紅3・白6 (9/50) |
紅25・白25 | 海援隊は当初武田鉄矢ソロとして発表 |
第50回 (1999年) |
ゴダイゴ TOKIO Every Little Thing GLAY L’Arc~en~Ciel Hysteric Blue Something ELse Sans Filtre かぐや姫 |
紅2・白7 (9/54) |
紅27・白27 | |
第51回 (2000年) |
TOKIO Every Little Thing L’Arc~en~Ciel アリス Whiteberry ポルノグラフィティ |
紅2・白4 (6/56) |
紅28・白28 | |
第52回 (2001年) |
TOKIO ウルフルズ Every Little Thing ZONE |
紅2・白2 (4/55) |
紅27・白28 | ウルフルズはRe:Japanと合同ステージ 総ステージ数は54 |
第53回 (2002年) |
THE BOOM TOKIO Every Little Thing ポルノグラフィティ ZONE BEGIN |
紅2・白4 (6/54) |
紅27・白27 | |
第54回 (2003年) |
TOKIO Every Little Thing ZONE BEGIN 175R 女子十二楽坊 |
紅3・白3 (6/62) |
紅31・白31 | 女子十二楽坊は錦織健と合同ステージ BEGINは森山良子、夏川りみと合同ステージ 総ステージ数は58 |
第55回 (2004年) |
DREAMS COME TRUE TOKIO Every Little Thing ポルノグラフィティ ORANGE RANGE 氣志團 |
紅2・白4 (6/58) |
紅29・白28 | 総ステージ数は56 |
出場回 | 出場歌手 | 組数 | 全出演者数 | 備考 |
第56回 (2005年) |
DREAMS COME TRUE TOKIO アリス ポルノグラフィティ 氣志團 グループ魂 |
紅1・白5 (6/62) |
紅31・白31 | 総ステージ数は58 |
第57回 (2006年) |
DREAMS COME TRUE TOKIO ポルノグラフィティ ORANGE RANGE Aqua Timez |
紅1・白4 (5/55) |
紅28・白27 | 総ステージ数は54 |
第58回 (2007年) |
DREAMS COME TRUE 米米CLUB TOKIO ポルノグラフィティ |
紅1・白3 (5/58) |
紅31・白27 | 総ステージ数はZARD・小椋佳・おしりかじり虫を含めて57 |
第59回 (2008年) |
THE BOOM TOKIO ポルノグラフィティ Aqua Timez GIRL NEXT DOOR いきものがかり Mr.Children |
紅2・白4 特別出演1 (7/54) |
紅26・白26 特別出演2 |
THE BOOMは宮沢和史 in ガンガ・ズンバ&ザ・ブームとして特別出演 |
第60回 (2009年) |
DREAMS COME TRUE TOKIO アリス ポルノグラフィティ GIRL NEXT DOOR いきものがかり flumpool レミオロメン |
紅3・白5 (8/52) |
紅25・白25 特別出演2 |
|
第61回 (2010年) |
DREAMS COME TRUE L’Arc~en~Ciel TOKIO ポルノグラフィティ いきものがかり flumpool HY |
紅2・白5 (7/43) |
紅22・白22 特別出演1 |
|
第62回 (2011年) |
TOKIO L’Arc~en~Ciel ポルノグラフィティ いきものがかり flumpool 猪苗代湖ズ |
紅1・白5 (6/56) |
紅28・白27 特別出演1 |
総ステージ数は53 |
第63回 (2012年) |
TOKIO ポルノグラフィティ いきものがかり HY ゴールデンボンバー プリンセスプリンセス |
紅2・白4 (6/52) |
紅25・白25 特別出演2 |
|
第64回 (2013年) |
DREAMS COME TRUE TOKIO ポルノグラフィティ いきものがかり ゴールデンボンバー サカナクション |
紅2・白4 (6/51) |
紅25・白26 | 総ステージ数は49 |
第65回 (2014年) |
サザンオールスターズ TOKIO ポルノグラフィティ いきものがかり ゴールデンボンバー SEKAI NO OWARI |
紅1・白4 特別出演1 (6/56) |
紅27・白24 特別出演5 |
総ステージ数は53 |
第66回 (2015年) |
X JAPAN TOKIO いきものがかり ゴールデンボンバー SEKAI NO OWARI ゲスの極み乙女。 BUMP OF CHICKEN レベッカ |
紅2・白6 (8/53) |
紅25・白26 特別出演2 |
|
第67回 (2016年) |
X JAPAN TOKIO いきものがかり SEKAI NO OWARI RADWIMPS THE YELLOW MONKEY |
紅1・白6 (7/46) |
紅23・白23 | |
第68回 (2017年) |
X JAPAN TOKIO SEKAI NO OWARI SHISHAMO WANIMA エレファントカシマシ |
紅1・白5 (6/46) |
紅23・白23 特別出演2 |
総ステージ数は47 |
第69回 (2018年) |
サザンオールスターズ いきものがかり SEKAI NO OWARI Suchmos |
紅1・白2 特別出演1 (4/56) |
紅23・白23 特別出演6 |
総ステージ数は50 |
第70回 (2019年) |
いきものがかり King Gnu Official髭男dism YOSHIKISS |
紅1・白2 特別出演1 (4/52) |
紅21・白21 特別/別枠10 |
総ステージ数は50 |
第71回 (2020年) |
Mr.Children Official髭男dism 東京事変 |
紅1・白2 (3/46) |
紅21・白20 特別出演5 |
ディズニー含めた総ステージ数は47 |
第72回 (2021年) |
BUMP OF CHICKEN 東京事変 DISH// Awesome City Club millennium parade + Belle |
紅3・白2 (5/50) |
紅21・白22 特別出演7 |
ステージ数は49 |
第73回 (2022年) |
安全地帯 SEKAI NO OWARI King Gnu Official髭男dism Saucy Dog 緑黄色社会 THE LAST ROCKSTARS back number |
紅2・白3 特別出演3 (8/51) |
紅22・白22 特別出演7 |
ディズニー含めたステージ数は52 |
第74回 (2023年) |
エレファントカシマシ Official髭男dism 緑黄色社会 10-FEET MAN WITH A MISSION Mrs. GREEN APPLE ポケットビスケッツ& ブラックビスケッツ クィーン+ アダム・ランバート |
紅1・白5 特別出演2 (8/??) |
紅22・白22 特別出演?? |
ディズニー含めたステージ数は?? |
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