歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第57回・2006年その5)

演奏時間&構成表 5(第57回・2006年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
51(紅25)
紅後半11
夢のうた 倖田來未 2分29秒
1コーラス半
4分24秒
2コーラス半
52(白25)
白後半11
高瀬舟 五木ひろし 3分21秒
2コーラス
5分14秒
3コーラス
53(紅26)
紅後半12
何度でも LOVE LOVE LOVE
~紅白スペシャルバージョン~
DREAMS
COME TRUE
4分56秒
2曲
LOVE LOVE LOVE 2分33秒
1コーラス
3分24秒
1コーラス+ラスト
何度でも 2分30秒
1コーラス半
3分43秒
2コーラス半
54(白26)
白後半12
ありがとう SMAP 4分50秒
2コーラス半
4分53秒
2コーラス半
55(紅27)
紅後半13
ふたり酒 川中美幸 2分42秒
2コーラス
3分47秒
3コーラス
56(白27)
白後半13
まつり 北島三郎 4分17秒
2コーラス+サビ
4分27秒
2コーラス+サビ

各ステージ・補足

 この年も大ヒットを記録した倖田來未は、2回目の出場でトリ2つ前という大抜擢でした。その期待に応えてバラードの「夢のうた」を1コーラス半大熱唱します。衣装はボディラインがはっきり見えるシースルーのドレス、こちらもエr…もとい、大変セクシーでした。ただ演奏時間はかなり短めです。

 五木ひろしは全く対照的な純和風演歌「高瀬舟」、和服の衣装に琴の生演奏が加わるステージでした。本人作曲ですが、雰囲気は第34回で歌った「細雪」に近いです。1番と3番の2コーラス、アウトロがやや長めのオリジナルでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

 DREAMS COME TRUEは100人を超える大合唱団と鼓笛隊を動員した完全生演奏ステージ。「LOVE LOVE LOVE」をAメロ2回+Bメロ+サビとひと通り歌いますが、Bメロはこの紅白限りの歌詞を披露。すぐさま「何度でも」を1コーラス半歌唱後、最後は「LOVE LOVE LOVE」と「何度でも」をミックスする大オーラス。紅白歌合戦史上に残る名ステージですが、それは同時に紅白の歴史を塗り替えるステージでもありました。なお演奏時間は「LOVE LOVE LOVE」~「何度でも」~「LOVE LOVE LOVE」として計測、曲が変わる場面では重複する箇所もそれぞれの演奏時間として計上することとします。

 SMAPの「ありがとう」は3年前の「世界に一つだけの花」と同様歌う前に5人が視聴者へメッセージを贈る演出。もうこの頃になると紅白のみならずどの音楽番組でも終盤での歌唱が最も似合うポジションになっています。2コーラス半、この年は間奏やアウトロも含めた完全フルコーラス。曲もこれ以上無いほどの名曲で、ドリカムと合わせてここでエンディングに移行しても全く不思議ではない雰囲気でした。

 川中美幸はデビュー30周年で初の紅組トリ。過去にトリで歌った紅組歌手と比べても、紅白出演歴は決して順風満帆で無かったのでより胸に響くものがありました。歌唱曲の「ふたり酒」は初出場の第32回以来25年ぶり。会場の手拍子も温かいですが、オーケストラの演奏も心なしか気持ちが入っているように聴こえます。涙ながらの熱唱で言うまでもなく名ステージですが、トリ仕様でアウトロが長くなったとはいえフルコーラスでなく1番と3番の2コーラスだったことだけがやや惜しい部分でした。

 盛り上がるステージが終盤に続く中、満を持して大トリの舞台は北島三郎「まつり」。史上初となる紅白3回目の大トリは、早替えにステージがせり上がる演出まで設けられるなどの新機軸が含まれていました。白組だけでなく紅組歌手も含めて大盛り上がり、むしろ各歌手のショットは紅組の方が若干多かったくらいでしょうか。”これが紅白 祭りだよ”とラストの歌唱はタメあり、演奏時間は第44回・第50回を超える過去最長。もちろん完全フルコーラスで余韻もたっぷり、最終結果もやはり白組の勝利になっています。

第57回(2006年)・まとめ

演奏時間ランキング(企画コーナーは除外)

順位 曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
1 45(紅22)
紅後半8
PRIDE 今井美樹 5分10秒
2 53(紅26)
紅後半12
何度でも LOVE LOVE LOVE
~紅白スペシャルバージョン~
DREAMS
COME TRUE
4分56秒
3 54(白26)
白後半12
ありがとう SMAP 4分50秒
4 9(紅5)
紅前半5
Thanks! 歩いてる 2006
Ambitiousバージョン
モーニング娘。
GAM
4分41秒
5 56(白27)
白後半13
まつり 北島三郎 4分17秒
6 48(白23)
白後半9
千の風になって 秋川雅史 4分10秒
7 42(白20)
白後半6
案山子 さだまさし 4分3秒
8 40(白19)
白後半5
アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士 DJ OZMA 3分41秒
9 41(紅20)
紅後半6
HOME アンジェラ・アキ 3分35秒
10 29(白14)
白前半14
おふくろさん 森 進一 3分33秒
45 7(紅4)
紅前半4
祝い酒 坂本冬美 2分36秒
46 3(紅2)
紅前半2
七色の明日
~brand new beat~
BoA 2分35秒
47 51(紅25)
紅後半11
夢のうた 倖田來未 2分29秒
48 26(紅13)
紅前半13
A Perfect Sky BONNIE PINK 2分28秒
48 31(白15)
白後半1
5センチ。 WaT 2分28秒
50 24(紅12)
紅前半12
バラ色の未来 森 昌子 2分26秒
51 10(白5)
白前半5
決意の朝に Aqua Timez 2分23秒
52 12(白6)
白前半6
浪花節だよ人生は 細川たかし 2分22秒
53 1(紅1)
紅前半1
気分上々↑↑ mihimaru GT 2分21秒
54 4(白2)
白前半2
兄弟船 鳥羽一郎 2分20秒

 4分以上のステージが7組は前回と変わらずですが、2分30秒以下のステージは11組から8組に減少。多少落差は是正されています。全ステージ平均は前半が2分52秒(6秒減少)、後半が3分26秒(8秒増加)、全54ステージの平均は3分9秒(1秒増加)。後半で各1組ずつ出場歌手を減らした分が、1ステージあたりの演奏時間増加に繋がったようです。

複数曲歌唱のステージ

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
曲数
6(白3)
白前半3
・ルパン・ザ・ファイヤー
・マタアイマショウ
SEAMO 2分55秒
2曲
9(紅5)
紅前半5
Ambitious! 野心的でいいじゃん
・Thanks!
・歩いてる
モーニング娘。
GAM
4分41秒
3曲
53(紅26)
紅後半12
・LOVE LOVE LOVE
・何度でも
DREAMS COME TRUE 4分56秒
2曲

 初出場のSEAMOが2曲歌唱。あとの2組は概ねいつも通りです。DREAMS COME TRUEの「LOVE LOVE LOVE」は、11年前にも「ROMANCE」の演奏で歌うシーンがありました。

NHKホール以外のステージ

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
中継場所
21(白10)
白前半10
チャンピオーネ ORANGE RANGE 2分59秒
2コーラス
沖縄・宜野湾

 この年のステージ中継は沖縄からのORANGE RANGEのみ。21世紀の紅白では中継が比較的目立たなかった回でもあります。

過去曲/カバー曲のステージ(新曲が含まれるメドレー除外)

曲順 楽曲 アーティスト 発表年 演奏時間
構成
4(白2)
白前半2
兄弟船 鳥羽一郎 1982年
3年ぶり6回目
2分20秒
2コーラス
7(紅4)
紅前半4
祝い酒 坂本冬美 1988年
18年ぶり2回目
2分36秒
2コーラス
11(紅6)
紅前半6
雪 深深 藤あや子 1998年
8年ぶり2回目
3分12秒
1コーラス半
12(白6)
白前半6
浪花節だよ人生は 細川たかし 1984年
3年ぶり3回目
2分22秒
2コーラス
16(白8)
白前半8
愛しき日々 堀内孝雄 1986年
9年ぶり3回目
3分2秒
2コーラス+ラスト
18(白9)
白前半9
さそり座の女 美川憲一 1972年
3年ぶり4回目
2分39秒
2コーラス
22(紅11)
紅前半11
花(すべての人の心に花を) 夏川りみ 1980年
5年ぶり4回目
3分32秒
2コーラス+サビ
23(白11)
白前半11
イマジン 布施 明 1980年
(ジョン・レノン)
3分30秒
2コーラス
25(白12)
白前半12
長崎は今日も雨だった 前川 清 1969年
6年ぶり3回目
3分17秒
2コーラス
27(白13)
白前半13
ふるさと ゴスペラーズ 1914年
7年ぶり3回目
2分53秒
3コーラス+ラスト
28(紅14)
紅前半14
夫婦善哉 石川さゆり 1987年
19年ぶり2回目
2分52秒
2コーラス
29(白14)
白前半14
おふくろさん 森 進一 1971年
2年連続6回目
3分40秒
3コーラス
42(白20)
白後半6
案山子 さだまさし 1977年
10年ぶり2回目
4分3秒
2コーラス
45(紅22)
紅後半8
PRIDE 今井美樹 1996年 5分10秒
2コーラス半
46(白22)
白後半8
壊れかけのRadio 德永英明 1990年 3分29秒
2コーラス+サビ
47(紅23)
紅後半9
Mother 和田アキ子 1996年
10年ぶり2回目
3分19秒
1コーラス+サビ
50(白24)
白後半10
コブクロ 2002年 3分25秒
1コーラス半
55(紅27)
紅後半13
ふたり酒 川中美幸 1980年
25年ぶり2回目
2分42秒
2コーラス
56(白27)
白後半13
まつり 北島三郎 1984年
7年ぶり4回目
4分17秒
2コーラス半

 54ステージ中過去曲オンリーは19、前回より2つ減りましたがやや多め。特に前半は28組中12組が過去曲&カバー、11組までが紅白で1度歌った曲でした。1990年代までは前半新曲中心・後半過去曲多めという構成が主でしたが、第54回以降は過去曲が前半に多く回るケースが目立ち始めます。

フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
23(白11)
白前半11
イマジン 布施 明 3分30秒
2コーラス
3分7秒
2コーラス(原曲)
27(白13)
白前半13
ふるさと ゴスペラーズ 2分53秒
3コーラス+ラスト
2分37秒
3コーラス
32(紅16)
紅後半2
JEWEL 浜崎あゆみ 3分31秒
2コーラス+サビ
4分11秒
2コーラス+サビ
40(白19)
白後半5
アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士 DJ OZMA 3分41秒
冒頭+2コーラス
3分48秒
冒頭+2コーラス
45(紅22)
紅後半8
PRIDE 今井美樹 5分10秒
2コーラス半
6分7秒
2コーラス半
48(白23)
白後半9
千の風になって 秋川雅史 4分10秒
3コーラス+サビ
4分31秒
3コーラス+サビ
54(白26)
白後半12
ありがとう SMAP 4分50秒
2コーラス半
4分53秒
2コーラス半
56(白27)
白後半13
まつり 北島三郎 4分17秒
2コーラス半
4分27秒
2コーラス半

 フルコーラスは8ステージ、前回より2つ増加。短い曲がフルになりやすいのは昔からですが、この年のヒット曲も3つフルコーラスなのが目をひきます。

 

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