この年は白組司会・笑福亭鶴瓶に紅組司会・中居正広という超大胆な人選。出場歌手も初出場はおろか全体の数も抑えられ、特に後半は完全にステージと司会者トークに重点を置く演出になりました。その一方、前半は極めて慌ただしい進行でもありました。なお現在のように、紅組白組関わらず舞台下手側で両司会者が紹介するようになったのはこの年からです。
演奏時間&構成表 1(第58回・2007年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
| 曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
| 1(紅1) 紅前半1 |
Special LOVE Mix ~幸せの平成20周年 Ver.~ |
モーニング娘。 Berryz工房 ℃-ute |
3分26秒 4曲 |
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| LOVEマシーン | モーニング娘。 | 1分28秒 1コーラス |
5分1秒 2コーラス+サビ2 |
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| 付き合ってるのに片思い | Berryz工房 | 0分21秒 サビ |
3分55秒 2コーラス+サビ |
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| 都会っ子 純情 | ℃-ute | 0分24秒 サビ+台詞 |
4分18秒 2コーラス+サビ2+台詞2 |
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| LALALA幸せの歌 | ハロー!プロジェクト 10周年記念 紅白スペシャル隊 |
0分43秒 サビ |
4分10秒 2コーラス+サビ |
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| 2(白1) 白前半1 |
さそり座の女2007 | 美川憲一 | 2分28秒 2コーラス |
3分15秒 2コーラス半 |
| 3(白2) 白前半2 |
兄弟船 | 鳥羽一郎 | 2分17秒 2コーラス |
3分38秒 3コーラス |
| 4(紅2) 紅前半2 |
金沢の雨 | 川中美幸 | 2分32秒 2コーラス |
4分27秒 3コーラス |
| 5(白3) 白前半3 |
Beautiful Life | w-inds. | 1分59秒 1コーラス半 |
3分38秒 2コーラス半+サビ |
| 6(紅3) 紅前半3 |
だんじり | 中村美律子 | 2分14秒 1コーラス半 |
3分53秒 3コーラス |
| 7(白4) 白前半4 |
男鹿半島 | 北山たけし | 2分27秒 2コーラス |
4分30秒 3コーラス |
| 8(紅4) 紅前半4 |
じょんから女節 | 長山洋子 | 2分36秒 2コーラス |
4分42秒 3コーラス |
| 9(白5) 白前半5 |
Lovers Again ~紅白バージョン~ |
EXILE | 2分21秒 冒頭+1コーラス |
4分36秒 2コーラス半 |
| 10(紅5) 紅前半5 |
俄然Yeah! | mihimaru GT | 1分57秒 1コーラス+サビ |
4分53秒 2コーラス半 |
| 11(白6) 白前半6 |
WaT紅白セレクション | WaT | 2分5秒 3曲 |
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| Awaking Emotion 8/5 | 0分19秒 サビ前半 |
4分28秒 冒頭+2コーラス+サビ |
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| 君に贈る歌 | 0分27秒 サビ |
5分29秒 冒頭+2コーラス半+ラスト |
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| 僕のキモチ | 1分18秒 1コーラス |
5分48秒 冒頭+2コーラス半 |
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| 12(紅6) 紅前半6 |
サクラ色 | アンジェラ・アキ | 2分37秒 1コーラス半 |
5分20秒 2コーラス半 |
| 13(白7) 白前半7 |
君は薔薇より美しい | 布施 明 | 2分37秒 1コーラス半 |
3分42秒 2コーラス+サビ |
| 14(紅7) 紅前半7 |
無言坂 | 香西かおり | 2分24秒 1コーラス+サビ |
4分30秒 2コーラス+サビ |
| 15(白8) 白前半8 |
そして、神戸 | 前川 清 | 2分46秒 2コーラス+サビ |
2分55秒 2コーラス+サビ |
| 16(紅8) 紅前半8 |
ひとり薩摩路 | 水森かおり | 2分31秒 1コーラス半 |
4分36秒 3コーラス |
| 17(特1) | おしりかじり虫 | おしりかじり虫 | 0分57秒 1コーラス |
3分30秒 3コーラス |
各ステージ・補足
この年は最初からモーニング娘。・Berryz工房・℃-uteとハロプロ大集合。それぞれの持ち歌に最後は全員集合でオリジナル曲を歌うという構成でした。「LOVEマシーン」1コーラス(Aメロは1回目前半→2回目後半のみ)→「ザ☆ピ~ス!」繋ぎ→「付き合ってるのに片思い」サビ(1番1回目前半→2回目後半)→「都会っ子 純情」サビ(1番サビ→ラストフレーズ)→「ザ☆ピ~ス!」「恋愛レボリューション21」繋ぎ→「LALALA 幸せの歌」サビ。冒頭からかなり曲数・カット割り・衣装替えなど盛り沢山なステージで、朝食からカツ丼をオーダーされたような状況でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・モーニング娘。の軌跡)
美川憲一の「さそり座の女2007」はまさかのパラパラバージョン、原曲の良さも何もない完全リミックス状態でした。途中からIKKOと真島茂樹も乱入して「どんだけ~」を連呼しながらダンス。まるで夢を見ているような状況ですが、あまり良い夢でないことは間違いありません。なお歌唱後のやり取りは演奏時間から割愛します。
鳥羽一郎は前回のウルトラ兄弟以上にカオスな状況下、歌いにくいことこの上ない状況だったかと思いますが、普通に漁師姿で「兄弟船」を2コーラス。白組歌手だけでなく、紅組歌手も一緒に後ろで手拍子するのがこの年以降の紅白の特徴です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡)
川中美幸は前年紅組トリでありながら、まさかの紅組2番手という曲順でした。歌はこの年のヒット曲「金沢の雨」、1番と3番の2コーラス。間奏やアウトロなど歌以外の部分が相当カットされています。なお曲紹介だけでなく曲間でも、この年ゲスト審査員に選ばれた話題の夫婦が多く映りますが後に離婚。ちょっと後年の映像では使いにくい状況となっています。
w-inds.はこの時期になるとCDセールスが低下傾向になっていましたが、それでも1分59秒の演奏時間は当時近年稀に見る短さでした。1分台のステージは第40回の春日八郎以来18年ぶり、新曲に限定すると第32回の松村和子以来26年ぶりです。1コーラス半、ラストは2回歌うサビの1回目が省略。
中村美律子は3年ぶりの復帰、紅白でその年発表の曲を歌うのは6年ぶり。ただ2コーラス歌えず間奏無しの1コーラス半(1番+3番Bメロ以降)。この年から演歌は目立って2コーラスに満たないステージが増加します。後ろではマッスルミュージカルが乱舞、歌にもやや集中しにくい状況です。
北山たけしの「男鹿半島」も、先ほどの中村さんと同じような状況のステージです。ただこちらは僅かながら間奏ありで1番+3番の2コーラス、構成・演奏時間ともに先ほどよりはマシな結果になりました。
長山洋子は3年ぶり、早くも3回目となる「じょんから女節」。少し変則的な始まり方になっています。過去2回は三味線ソロ演奏もしっかり取られて3分台のステージですが、この回は間奏も短めでそういった見せ場も無し。1番と3番の2コーラス、演奏時間も格段に短くなっています。
EXILE「Lovers Again」はアカペラのサビから始まる構成、アレンジも弦楽器やピアノが加わるゴージャスさ。そのため紅白バージョンという副題が追加されています。2007年を代表する大ヒット曲だったので長く聴きたい所でしたが、冒頭を除くとまさかの1番のみ。演奏時間も2分21秒は、ヒットの規模を考えるとあまりに短過ぎます。
mihimaru GTはダンサー多数で「俄然Yeah!」、アップテンポで盛り上がるステージでした。こちらも1コーラス後はCメロも無し、2回あるラストサビも後半の1回のみ。結果2分満たないという驚きの短さです。
WaTの音楽活動はこの年ソロ活動メインでユニットの新曲無し。そのためウエンツ瑛士「Awaking Emotion 8/5」と小池徹平「君に贈る歌」を一節歌唱後、2年前大ハプニングが起こった「僕のキモチ」を歌い直すという形になりました。もっとも両者ソロはサビ全てさえも歌えず、「僕のキモチ」はAメロ前半のみの1コーラス。結果3曲で2分5秒という、複数曲歌唱では過去にないほど短いステージになってしまいました。
アンジェラ・アキは「サクラ色」、この曲も2007年を代表する名曲です。前回の「HOME」同様本来は後半でじっくり聴きたいところでしたが、前半に回りました。1コーラス半でCメロ直前の間奏や最後のパートが一部省略、ただ幸い2分台前半という不当な短さにはなりませんでした。
布施明は4年ぶりの「君は薔薇より美しい」、始まりのドラム演奏が若干長めです。ジャズテイスト強めの編曲で、少々癖の強いアレンジでした。舞台は宝塚歌劇団OG6名と共演のゴージャスさ。4年前歌唱時に2コーラスだったのが1コーラス半になったのは惜しいところですが、歌声は相変わらず聴き応え抜群でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・布施明の軌跡)
香西かおりはまたまた「無言坂」、今回はハロプロ勢が後ろで合唱するアレンジ。ハロプロとの共演は3年連続となっています。構成的には1コーラス半なので明らかに歌合戦は不向きなはずですが、演奏時間的には2分20秒で済むのでありがたい存在です。振り返ると21世紀以降、何度も紅白で歌っている演歌は短い曲が選曲されやすい傾向があります。それだけ時間調整がしやすい、ということなのでしょうか…。
前川清はクールファイブと共演の「そして、神戸」ですが、ムーディ勝山ともまさかの共演。この癖のあり過ぎるコーラスに、前川さんが思わず笑ってしまうハプニングが発生しています。歌はいつも通りのフルコーラス。(ステージレビュー→紅白歌合戦・前川清の軌跡)
水森かおりはお馴染みのご当地ソング、この年は「ひとり薩摩路」でした。前年ならば2コーラスだったはずですが、前半のタイトな時間に回されたこの年は3番がBメロからの1コーラス半。間奏もやや短めで、演奏時間も前回と比べて格段に短くなっています。アウトロでほぼカットが無かったのは、女性演歌最大ヒット曲に対するせめてもの配慮といったところでしょうか。
『NHKみんなのうた』から「おしりかじり虫」が大ヒットした2007年、紅白歌合戦もNHKで放送されているので特別にステージが組まれました。フルバージョンで3分30秒、『みんなのうた』バージョンで2分23秒ですが、紅白バージョンはなんと1コーラスのみで0分57秒。歌もオリジナルより子どもたちの元気な歌声が圧倒的多数、オリジナルキャラクターは歌う前におけるタカアンドトシとのやり取り以外存在感がなかったようにも感じます。
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