今週のビルボードチャート~6/23(NMB48、三代目J Soul Brothers、Ado)


 CD発売週となった米津玄師「Pale Blue」が順当に首位獲得。CDセールス自体は約16万枚・2000枚ほどの差で2位でしたが、ダウンロード1位・ストリーミング4位などカラオケ以外全て4位以内という強さでした。先週の乃木坂46を見る限りCDセールスでのポイントは約15000が最大のようです。今週の米津さんは23354ポイント、それだけ他要素で相当稼いでいるのが分かります。実際今週の「Pale Blue」におけるフィジカル要素は50%(セールス35%、リッピング15%)ほどでした。

 BTS「Butter」は相変わらずの2位。今週はベストアルバム『BTS, THE BEST』がアルバムチャートで首位を獲得しています(「Butter」は未収録)。CDセールスで80万枚も売れているのだとか…。

 3位のNMB48「シダレヤナギ」はCDセールスで僅かに米津玄師をかわして1位でしたが、ダウンロードを始めとするその他の指標はほぼ圏外。リッピングさえも16位というのはかなり厳しいです。9位に三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「100 SEASONS」が初登場、こちらも6.8万枚売上のCDセールスが80%を占めていてフィジカルに相当偏ってます。ストリーミングは先行配信初週で49位でしたが、現在は圏外のようです。この2曲、さすがに計上されていないわけではないと思いますが、CHART INSIGHTを見てもグラフにストリーミングが出てきません。参考までにSpotifyでの累計再生数は、NMB48が1.5万、三代目が49万です。100位圏外の乃木坂46でもSpotify累計は47万まで達してはいるので、NMB48は相当再生されていない状況というのが実情のようです。

 Ado「夜のピエロ」が13位に初登場。6月14日配信開始なので、初週で集計期間フルということになりますね。ダウンロード2位。ストリーミングは42位ですがYoutubeは5位、後者は既に600万近く再生されています。あとは[Alexandros]「閃光」がここにきて46位から28位にアップ。先週からダウンロードが上位にきています。タイアップになっている映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が6月11日公開なので、その影響がチャートアクションにも出ているようですね。特にダウンロードでそれが顕著に出ているようです(今週5位、先週9位)。

3位 NMB48「シダレヤナギ」


 みるるんこと白間美瑠の卒業ソング。彼女が現在残っている最後の1期生ということで、完全に世代交代が進んだ形になっています。現在は4期の渋谷凪咲や川上千尋、5期の小嶋花梨辺りがエース。彼女たちは良いのですが、しばらくチェックしていないともう半分くらいが名前さえも分からないメンバーとなっています。個人的に最近の渋谷さんは、モーニング娘。時代の道重さゆみやBerryz工房時代の嗣永桃子に似たポジションになっているような印象もありますが…。

 楽曲はメロディアスに聴かせる内容で、サビ後半で転調するのがポイントになっています。あとはまあ、長年NMB48を応援した人にとって感じ入る部分が大きい楽曲ではないかというのが正直な印象ですね。卒業するみるるんを送り出すという意味では上々の内容だと思います。ただ新規ファンを呼び込むようなパンチがある曲というわけではありません。確かに今の48系列は、新規よりもファン離れの方を懸念する状況ではありますが…。

9位 三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「100 SEASONS」


 彼らが知名度を高めたのは「花火」などのバラード、国民的人気のポジションに躍り出たのは「R.Y.U.S.E.I.」を筆頭とするEDMというのが個人的な認識ですが、今作はミディアムテンポで聴かせるダンスナンバー。こちらも派手さはありませんが、落ち着いたテイスト。聴いていて心が安らぐ楽曲に仕上がっています。

 なにげない日常を歌っている歌詞にも聴こえますが、現代の世の中に充満している雰囲気を考えると、それが実現しにくい状況であることもまた事実。自分たちの曲を聴いて少しでも希望を持って日々を過ごして欲しいという、彼らの優しさが楽曲の端々から伝わってきます。ファンにとっては、爆発的にヒットした楽曲と同様もしくはそれ以上に、長く愛される楽曲になるような気がしますね。

13位 Ado「夜のピエロ」


 「うっせぇわ」から始まり、「ギラギラ」「踊」と続いてレビューするのは4曲目(「レディメイド」は書いていないです)。今年の楽曲になるのは「ギラギラ」からなので3曲目でしょうか。かなり速いペースです。CDにプレスする必要がないので、ひと昔前と比べると作る側は随分楽にはなっていますが。今作はUHF系のドラマ特区枠で放送される恋愛オムニバスドラマ『初情事まであと1時間』主題歌、ついにタイアップがつきました。地上波全国ネットでないとは言え今はTVerなどでも見られる時代、これまた以前ほど大差はありません(さすがにTBS系日曜劇場辺りならそうはいかないでしょうけど)。

 ドラマタイアップということもあって、今回は今までみたいに”押す系”の楽曲ではありません。切ないメロディー主体に聴かせる内容です。ただAdoさんの声質はかなり独特なので、こういうメロディーで聴くとなるとまた今までとは違う新鮮さがあります。あと大きく分けて2通りの声質を使い分けているのもちょっとしたポイントですね。喉を全開にするか少し絞るか(後者は1番サビの”色を変えて”が特に印象的)で声の聴こえ方がかなり変わっています。いずれにしても、これまでの3曲とはまた違う路線を見せていて、想像以上の引き出しの多さを見せつけています。

 おそらくファーストアルバムの話も出てきつつあるとは思いますが、どういった内容になるのかかなり楽しみですね。あと今のところ全曲未CD化なので、フィジカルでどういった結果が出るのか、ジャケットや特典映像にどう工夫を凝らすのかも今後の注目ではないかと感じます。

 

 

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