第72回NHK紅白歌合戦各ステージ・ティーザー再生数比較

　前回から始めた紅白歌合戦各ステージのティーザー再生数比較ですが、今回も記事にします。

　現在NHKのYoutube公式で、各出場歌手ステージのまとめ動画がアップされています。前回は30秒でしたが、今回は30～59秒以内で分けられています。またTwitterでも同様にハイライト動画がアップされています。その再生数を確認して検証する記事です。なお前回は1月7日にNHKプラスの配信終了後非公開になりましたので、まだ見てない人は早めのチェックを推奨します。

　数字は1月6日18時30分現在のもので、再生数は下3桁切り捨て、高評価数は上2桁のみ切り捨てで集計しています。まずはYoutubeのまとめです。再生回数順に並べた表は、以下の通りになりました。なお前回あった低評価数が非表示になったので、今回は高評価数のみ確認します。

Youtubeハイライト動画再生数比較

　同様にTwitterでの反響数も、動画再生数・リツイート数・いいね！の数でまとめています。数字は1月6日18時30分現在、RT・いいね！は下2桁（1000以下は下1桁）切り捨てで集計しています。RTといいねは、放送直後アップ分と1月2日引用分の合算としました。

Twitterハイライト動画再生数比較

　以上2メディアの再生数を合わせた順位は以下の通りです。Twitter22位のあいみょんがYoutube非公開なので、40ステージが対象になります。

Youtube・Twitter再生数合計

総評

　圧倒的な数字を記録したのはまふまふでした。ネット動画が起点のアーティストなので再生数が多くなるのは必然ですが、高評価やいいね！の数も群を抜いて多いです。その後はYoutubeとTwitterで分かれて、前者はYOASOBIやNiziU、後者はBiSHやBUMP OF CHICKENの反響が多めです。松平健やmillennium parade、LiSAのステージも再生数上位でした。

　特筆すべきはやはり乃木坂46で、再生数と比較しての高評価数・いいね！の数が他と比べてかなり高いです。まふまふはさすがに別格としても、見る人の好感を呼んだステージという観点で見ると彼女たちが一番だったのかもしれません。惜別の感情だけの数字ではないような気がします。

　Youtubeと比較してTwitterの順位が高かったのはBiSH、BUMP OF CHICKEN、ドラクエ、星野源、宮本浩次、GENERATIONSなどが挙げられます。Perfumeを除くとほとんどが男性ボーカルです。源さんや宮本さんはTwitterで好意的なことを書くといいね！が特に増える傾向にあるので、そこも関係あるような気がします。こういった現象は中堅～ベテランどころのアーティストに多いです。そう考えるといいね！の数は、ファンの総数や熱量を推し量るには最適な指標だと言えます。

　このランキングを作って今回非常に感じたことは、上位にバラードがほとんど存在しないということです。上位15組で間違いなくバラードと言えるのはDISH//くらいしかいません。大ヒットしたはずのAwesome City Clubや、朝ドラ主題歌を歌うAI、ストリーミング再生数上位の平井大が下位という部分はすごく気になっています。福山雅治も中くらいの順位で、トリとしてはあまり高くない印象を持ちました。視聴率もこれらのステージで大きく伸びたイメージではなく、確かに振り返ると個人的に強く印象に残ったステージもバラードでは少ないので、次回以降の選曲に影響が出そうです。集計外のMISIAくらいになるとさすがに例外だと思いますが…。

　懐メロだから下位というわけではなく、アップテンポの郷ひろみや鈴木雅之に布袋寅泰といった所はしっかり数字を稼いでます。バラードでも氷川きよしや薬師丸ひろ子も下位ではないので、ごっそり下にいる演歌・歌謡曲はやはりファン層が高くなり過ぎてジャンル自体が…という印象は否めません。氷川さんは別として、純烈だけがやや健闘している状態です。その中で細川たかしの再生数は多いですが、大泉さん目当てで数字が伸びた可能性もありそうです。

　そんな所でしょうか。当然再生数や視聴率だけでステージの良し悪しを判断することは不可能ですが、今後の出場歌手選出や選曲に与える影響はデータとして出す以上ゼロではないような気がします。最終的にどう生かされるかは、今年の12月の選出を確認する必要がありそうです。