【今週の総合ソング・チャート“JAPAN HOT100”】
1位 Aimer
2位 ジャニーズWEST
3位 King Gnu
4位 King Gnu
5位 優里
6位 マカロニえんぴつ
7位 優里
8位 back number
9位 Kep1er
10位 Official髭男dismhttps://t.co/ynTVsdWD3S pic.twitter.com/1B1C486BDj— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) January 26, 2022
今週のチャート総評
Aimer「残響散歌」が2週連続首位獲得。ただポイントは13033→9717に下がりました。今週のロングセラー作品は全体的にポイントが低下傾向、新しい曲が上位に食い込むチャンスでしたが、そこに食い込んだ作品はまだあまり多くありません。「残響散歌」はカラオケで28位にランクイン、今後こちらでの伸びも期待できそうです。ただ先週6位に初登場した「朝が来る」は25位に大幅ダウン、ダウンロードは2位ですがストリーミングが98位止まりで思いのほか伸びが悪いです。King Gnu「逆夢」がEDテーマで総合4位・ダウンロードとストリーミング1位になったことと比べると、対照的な結果になっています。
ジャニーズWEST「黎明」がCDセールス・リッピング1位で総合2位に入りました。MVはYoutube1ヶ月前公開で140万、Dance ver.を含めると190万再生です。CD売上は約20万枚で加算ポイントは6400ptほど、総合1位は厳しいとしてもまだこれくらい売れれば総合上位ベスト5には余裕で入ることを示しています。なお楽曲はメンバーの小瀧望が主演するドラマ『鹿楓堂よついろ日和』主題歌に起用されています。
Kep1er「WA DA DA」が今週も300pt近く伸ばして16位→9位にランクアップ。ストリーミング・動画再生で高順位をキープしています。Tik Tokソングチャートでも5位にランクイン、若者からの支持も多そうです。また1/21放送のMステに出演したSaucy Dog「シンデレラボーイ」がストリーミングを大きく伸ばして30位→18位、24週目で初の上位ベスト20入りを果たしました。なおKep1erは初登場した1/12分、Saucy Dogは22位にランクインした12/8分でそれぞれ曲について書いてます。
初登場はまず23位にAdo「心という名の不可解」が入りました。前作「阿修羅ちゃん」は『ドクターX』でしたが、今回もフジで放送される医療ドラマ『ドクターホワイト』の主題歌に指名されています。まずはダウンロード4位で初登場、動画再生も12位でした。ストリーミングがどれだけ伸びるかが今後の鍵になりそうです。
宇多田ヒカル「BADモード」はアルバムが今週配信開始。CDは2/23発売でもう少し先ですが、アルバムチャートでは早くも2位にランクイン(1位は木村拓哉『Next Destination』)。総合では26位、ラジオオンエアで2位につけてます。
アルバムからは同チャート3位の優里『壱』に収録された「ミズキリ」「レオ」もそれぞれ53位・58位にランクイン。「レオ」は先日のMステで披露されました。アルバムは新曲だけでなく「ドライフラワー」「ベテルギウス」などの代表曲も収録。1stオリジナルアルバムですが、これまでの活動を振り返るベストアルバム的な側面もあるようです。
28位に初登場した25時、ナイトコードで。「限りなく灰色へ」は、スマホゲームプロジェクト『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』書き下ろし楽曲です。今作が2ndシングル、CD売上2.4万枚で同要素2位でした。ダウンロードも6位、ストリーミングの加算はありませんが、一定の人気は掴んでいるようです。
35位に幾田りら「スパークル」が初登場。本人作詞作曲の楽曲は、「ロマンスの約束」から引き続きAbemaTVの恋愛番組『今日、好きになりました。蜜柑編』主題歌になっています。YOASOBIと並行してソロ活動も多い彼女、昨年も配信シングルを2作リリース。またゲストボーカル参加も5曲ありました。
Tani Yuuki「W/ X/ Y」は先週82位の初登場から57位にランクアップ。昨年5月に配信リリースされた作品です。YoutubeのLyric Videoはここまで600万回再生。1/19に1stアルバム『Memories』がCDでの発売開始、Tik Tokソングチャートで9位にランクインというトピックスがあります。
71位のiScream「つつみ込むように…」はラジオオンエア1位。LDHが主催したオーディションきっかけに昨年デビューした女性3人組です。1998年のMISIAのデビュー曲のカバー、ただダウンロードランキングは100位圏外のようです。
72位の絢香「Victim of Love feat. Taka」はダウンロード9位。ONE OK ROCKのTakaがゲストボーカルに参加、既にYoutubeでは200万回再生に達しています。2/1発売のアルバム『LOVE CYCLE』からの先行配信ですが、ここ何年かの中ではもっとも反響の大きい楽曲になりそうです。その他89位に新しいボーイズグループのOCTPATH「IT’S A BOP」、100位にあんさんぶるスターズ!!のUNDEAD「FORBIDDEN RAIN」が初登場。
今週のピックアップ曲
Ado「心という名の不可解」
心のモヤモヤを表現した歌詞、サビの「動」とそこに至るまでの「静」が聴きどころの作品ですが、楽曲提供は先日の紅白歌合戦でも大きな話題になったまふまふが担当。彼が歌っていたのはこれまたカバーの「命に嫌われている。」ですが、今回の楽曲はそれに近いイメージがあるような気もします。個人的に昨年あまり意識していなかったですが、あらためて調べると全曲同人音楽系ながら作詞作曲はいずれも異なっています。1stアルバム『狂言』は本日発売・配信開始、大きな話題になることは間違いなさそうです。
宇多田ヒカル「BADモード」
あくまで自分の観測範囲内ですが、今週の音楽関係のツイートは彼女のアルバム『BADモード』についての話題が大半を占めていました。short ver.が前段階から配信されていたタイトルナンバーは、イントロから只者ではない雰囲気がありあり。心地よいリズムと重厚なベース音、少しずつ形を変えつつ盛り上がるトラックは驚嘆の一言。また歌声には、特に細かいメロディーの運びに2022年の宇多田ヒカルにしか出せないような色気が随所に存在しています。早くも今年のベストトラック確定という雰囲気もありあり、とにかく楽曲から放たれるオーラが半端ないです。
昨年と比べると、今年はリリース前段階から注目すべきアルバムが多くあります。というわけで、今週から土曜日にアルバムレビューを毎週書くことにします。もちろん第1弾はこの曲も収録されている宇多田ヒカル『BADモード』、楽曲の感想だけでなく情報面も色々調べて書く予定です。楽しみにしてください。
幾田りら「スパークル」
シンプルなギター演奏を中心にしたラブバラードです。ゆったりとしたリズムは、彼女の歌声を堪能するにはまさに絶品といったところでしょうか。言葉の使い方もシンプルでわかりやすく、歌唱も明瞭なので非常にダイレクトに心に響き、いつの時代でも確実に人気を得られる楽曲と考えて良さそうです。
Tani Yuuki「W/ X/ Y」
楽曲は所謂ラブソングで、声質高めのやや甘い歌声は若干好みが分かれそうな印象もありますが、全体的にこの曲の聴きどころは歌詞以上にリズムの巧さだと思います。耳に残りやすいテンポの使い方は非常にインパクト強く、確かにTikTokで使うとしても効果抜群といった印象です。その点ではイントロや間奏が意外と大きな意味を持つ楽曲なのかもしれません。
絢香「Victim of Love feat. Taka」
ふと振り返ると、絢香さんはコブクロや三浦大知にKREVAなど男性ボーカルとのデュエット作品も多いです。それぞれの相手で別の個性を作品で見せていますが、今回の曲は絢香自身の作曲ながらワンオクらしい雰囲気もありあり。最初の1コーラスが完全Takaソロなので、余計にその印象が濃くなっています。全体的には非常に重厚なトラックで、全編にわたって聴き応え抜群。絢香さん単位では、キャリア約15年ながらまた新しい魅力が非常によく出ている作品のように感じました。
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