歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第36回・1985年その3)

演奏時間&構成表 3(第36回・1985年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

 その1はこちらその2はこちらを参照してください。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
34(紅17)命火八代亜紀2分43秒
2コーラス
3分21秒
2コーラス半
35(白17)十九のまつり北島三郎3分21秒
2コーラス
4分49秒
3コーラス
36(紅18)波止場しぐれ石川さゆり2分39秒
2コーラス
4分13秒
3コーラス
37(白18)男の一生村田英雄2分35秒
2コーラス+台詞2
3分48秒
3コーラス+台詞3
38(紅19)夫婦しぐれ小林幸子2分27秒
2コーラス
3分45秒
3コーラス
39(白19)そして…めぐり逢い五木ひろし2分44秒
2コーラス
4分7秒
3コーラス
40(紅20)愛傷歌森 昌子4分5秒
2コーラス
5分0秒
2コーラス半
41(白20)女もよう森 進一2分48秒
2コーラス
4分2秒
3コーラス

各ステージ・補足

 八代亜紀は自身の故郷・熊本県を舞台にした「命火」を歌唱。間奏で衣装を広げるシーンでは、会場からも拍手が起こります。

 前回金色の衣装で「まつり」を歌った北島三郎、この年は「十九のまつり」を銀色の衣装で歌います。1番と3番の歌唱でした。

 石川さゆりは日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞した「波止場しぐれ」、トリ2つ前の曲順は初でした。1番と2番の歌唱、まだこの年の衣装は和服でなくドレス姿です。

 村田英雄は「男の一生」、開口一番”紅組、なめたらいかんぜよ!”と挑発する威勢の良さでした。これは”おまんら”を紅組に変えたもので、元々の原曲にも存在しています。『鬼龍院花子の生涯』や『スケバン刑事』とは一切関係ありません。歌は1番→2番後の台詞→3番という構成でした。

 小林幸子の「夫婦しぐれ」は十二単姿での歌唱、重さ14kgもあったそうです。歌唱は1番と3番、編曲はまだシンプルで平成期のようなアレンジはありません。

 五木ひろしは「そして…めぐり逢い」の1番と2番を歌唱。ややポップス寄りの歌謡曲を、五木さんらしく歌いあげます。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

 森昌子は紅組司会にしてトリ、翌年に一旦の結婚引退になったため紅白連続出場も最後になります。1980年代になってからほぼ毎年涙を見せるステージになっていましたが、この年は曲紹介の時点でほぼ歌えないほどの大号泣。紅組キャプテンの水前寺清子や白組司会の鈴木健二アナが支えないと倒れそうな状況でした。2コーラスですが、しっかり歌えたのは2番サビ以降。1番サビの一部は石川さゆりが代わりに歌う一幕もありました。

 司会を務めながらトリという大役、鮮烈な昌子さんのステージでしたが、大トリは翌年の結婚相手になる森進一でした。前回は鬼気迫る「北の螢」のステージでしたが、この年は真っ暗な照明の中で聴かせる女歌の「女もよう」。熱唱ではありますが、先ほどの盛り上がりを覆すにはかなり厳しいステージでした。1番と3番の2コーラス、トリ仕様のアレンジも加わりましたが、演奏時間も大トリにしてはかなり短めです。

第36回(1985年)・まとめ

演奏時間ランキング(企画コーナーは除外)

順位曲順楽曲アーティスト演奏時間
140(紅20)愛傷歌森 昌子4分5秒
225(白12)悲しみにさよなら安全地帯3分33秒
231(白15)望郷じょんから細川たかし3分33秒
415(紅8)乾杯!小柳ルミ子3分22秒
424(紅12)天使のウィンク松田聖子3分22秒
359(紅5)し・の・び・愛柏原芳恵2分24秒
3519(紅10)おんなの出船松原のぶえ2分24秒
3710(白5)Lucky Chanceをもう一度C-C-B2分23秒
3828(紅14)男じゃないか川中美幸2分21秒
3917(紅9)帰愁研ナオコ2分15秒
401(紅1)愛の呪文石川秀美2分9秒

 40ステージ中、3分以上の演奏時間は10ステージ。1分台のステージも無くなり、しっかりとした演奏時間が完全に確保されています。全ステージ平均は2分49秒、前回よりさらに4秒伸びる最長記録です。

テンポアップが目立ったステージ

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
13(紅7)ミ・アモーレ中森明菜2分53秒
2コーラス
3分53秒
2コーラス半
27(白13)灰とダイヤモンド沢田研二3分12秒
1コーラス半
4分49秒
2コーラス+サビ

 演出の方針が変わった第32回以降もテンポの速いステージはいくつか残存しましたが、この年は「ミ・アモーレ」以外超高速とまで言えるステージはありませんでした。逆に言うと、「ミ・アモーレ」のみが際立って速い状況になっています。

バンドスタイルのステージ

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
2(白1)にくまれそうなNEWフェイス吉川晃司2分51秒
2コーラス+サビ
3分57秒
2コーラス半
4(白2)スシ食いねェ!シブがき隊2分29秒
3コーラス
3分21秒
4コーラス
8(白4)ジュリアに傷心チェッカーズ2分56秒
1コーラス+サビ2
3分59秒
2コーラス+サビ
10(白5)Lucky Chanceをもう一度C-C-B2分23秒
2コーラス
3分7秒
2コーラス+サビ
14(白7)華麗なる賭け田原俊彦3分6秒
2コーラス
3分52秒
2コーラス半
25(白12)悲しみにさよなら安全地帯3分35秒
冒頭+2コーラス+サビ2
4分28秒
冒頭+2コーラス+サビ3
27(白13)灰とダイヤモンド沢田研二3分12秒
1コーラス半
4分49秒
2コーラス+サビ
33(白16)ヨイショッ!近藤真彦2分52秒
冒頭+1コーラス半
3分58秒
冒頭+2コーラス

 トシちゃん・マッチ・シブがき隊といったジャニーズ事務所勢が、バンドセット無し・演奏クレジットありというスタイルで出演になっています。白組は20組中8組が、紅白オケと異なる演奏になりました。バンド勢も3組に増加、今後の紅白歌合戦にも欠かせない存在になると思われましたが…。

 

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