演奏時間&構成表 2(第36回・1985年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
17(紅9) | 帰愁 | 研ナオコ | 2分15秒 1コーラス+サビ |
4分0秒 2コーラス半 |
18(白9) | 夫婦屋台 | 三波春夫 | 2分40秒 2コーラス |
(演奏時間・構成不明) |
19(紅10) | おんなの出船 | 松原のぶえ | 2分24秒 2コーラス |
4分7秒 3コーラス |
20(白10) | 兄弟船 | 鳥羽一郎 | 2分30秒 2コーラス |
3分38秒 3コーラス |
21(企2) | 銚子大漁節 | 出場歌手全員 | 3分14秒 6コーラス |
|
22(紅11) | PASSION | 早見 優 | 2分32秒 2コーラス |
3分5秒 2コーラス |
23(白11) | 歓びの日に | 菅原洋一 | 2分51秒 1コーラス半 |
4分26秒 2コーラス半 |
24(紅12) | 天使のウィンク | 松田聖子 | 3分22秒 冒頭+1コーラス半 |
4分1秒 冒頭+2コーラス+サビ |
25(白12) | 悲しみにさよなら | 安全地帯 | 3分35秒 冒頭+2コーラス+サビ2 |
4分28秒 冒頭+2コーラス+サビ3 |
26(紅13) | 早春物語 | 原田知世 | 2分42秒 サビ+1コーラス |
4分59秒 サビ+2コーラス |
27(白13) | 灰とダイヤモンド | 沢田研二 | 3分12秒 1コーラス半 |
4分49秒 2コーラス+サビ |
28(紅14) | 男じゃないか | 川中美幸 | 2分21秒 2コーラス |
3分49秒 3コーラス |
29(白14) | 男って辛いよな | 大川栄策 | 2分36秒 2コーラス |
4分33秒 3コーラス |
30(紅15) | 人生夢三味線 | 水前寺清子 | 3分0秒 2コーラス |
4分30秒 3コーラス |
31(白15) | 望郷じょんから | 細川たかし | 3分33秒 1コーラス半 |
4分15秒 3コーラス |
32(紅16) | 夢飾り | 島倉千代子 | 2分49秒 2コーラス |
3分32秒 2コーラス半 |
33(白16) | ヨイショッ! | 近藤真彦 | 2分52秒 冒頭+1コーラス半 |
3分58秒 冒頭+2コーラス |
各ステージ・補足
研ナオコは松任谷由実が1979年に発表した「帰愁」のカバーを披露。1コーラスから間奏を経て、ラストサビに入る構成で演奏時間やや短めでした。
三波春夫はつくば万博の「限りなき夢」がありながら、紅白で選曲されたのはなぜか2年前のシングルのB面曲。2コーラス歌唱ではあることは確かですが、詳細は全くの不明です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・三波春夫の軌跡)
松原のぶえはこの年初出場、ヒットというより若手演歌のホープという意味合いが強めだったでしょうか。歌唱曲はデビュー曲「おんなの出船」、オリコンでは各音楽祭で新人賞を受賞した1979年より1983年再販時の方が高い売上を記録しています。
鳥羽一郎もこの年初出場、「兄弟船」もデビュー曲かつ1983年のヒット曲でした(レコード発売は1982年)。1番と3番の歌唱、間奏が若干短めです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡)
番組中盤では、この年大ヒットした連続テレビ小説『澪つくし』を題材にしたコーナーが作られました。その名も「めでたづくしの澪つくし」、ドラマ出演者が多くゲストで登場します。「銚子大漁節」は1番白組歌手の歌・2番紅組歌手の歌、3番と4番が浜の男女の踊り、5番が海女姿の紅組歌手の踊りという構成でした。最後は大漁船に乗る出場歌手と両司会が登場して大団円。なお演奏時間は歌の部分のみ計上とします。
後半トップバッター・早見優の「PASSION」はフルコーラス3分5秒の大変短い曲。紅白もフルで良さそうな所でしたが、2番Aメロ前半とラストサビ繰り返しはカットでした。
菅原洋一は1977年発表の「歓びの日に」、この年表題曲として再リリースされました。ステージは1コーラスとラストサビ(タメ有り)、前年同様大人数のママさんコーラスが加わる演出です。
松田聖子の「天使のウィンク」はイントロ前にオリジナル演奏あり、クラシックカーに乗って登場する凝った演出でした。フルコーラスも期待されましたが、残念ながら2番Aメロとラストのサビ繰り返しはカット。2番Bメロは英語詞を間違える一幕もありました。ちなみに結婚式の後はしばらく活動休止、この紅白が当時7ヶ月ぶりのステージでした。
安全地帯は大ヒット曲「悲しみにさよなら」で初出場。2番終了後の間奏カット、サビは1回分少ない歌唱となっています。ラストのラララ…も短めでしたが、3分半の演奏時間は初出場と考えるとやはり好待遇と言えるでしょう。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史(怒涛の1980年代編))
原田知世も「時をかける少女」「天国にいちばん近い島」ではなく、歌手生活3年目での紅白初出場でした。冒頭サビと1番で1コーラス半の構成、少しテンポ速めです。
沢田研二はレーベル移籍後第一弾の「灰とダイヤモンド」を歌唱。歌詞を2回間違えたりするなどらしくない部分はありましたが、1番→2番Bメロ後のサビは前半2番後半3番という構成で少しややこしい状況でした。テンポも原曲より結構速めになっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・沢田研二の軌跡)
川中美幸は「男じゃないか」を2コーラス、1番と3番の歌唱でした。ダンサーで「女」という人文字を作る演出は、紅白歌合戦始まって以来の試みです。
大川栄策は「男って辛いよな」、このカードは男を題材にした演歌対決となりました。こちらも1番と3番の歌唱、電飾で「男」と光る文字が後ろで寂しく光っています。
今度は三味線対決、水前寺清子は「人生夢三味線」を歌唱。原曲よりもはるかに迫力のある33名の三味線・大きなアクション・小気味の良い歌声がいずれも印象的なステージです。1番と3番の歌唱、間奏は三味線・太鼓などの演奏がオリジナルで加えられました。
細川たかしはこの年発表の「望郷じょんから」、後年に紅白で再度歌った時と比べるとまだ伸ばしは短めです。民謡調のAメロからサビ、その後は”小泊港”から始まる3番サビに移行します。もうこの時点で聴く人の度肝を抜く内容になっていて、金杯銀杯の銀杯を受賞したのは彼のこのステージでした。
紅組白組それぞれ総出のハーフタイムショーは、この年出場歌手のステージに内包されました。紅組側は島倉千代子「夢飾り」、ややポップス調に近い歌謡曲を芸妓姿で2コーラス。ちなみに作詞作曲の組み合わせは「望郷じょんから」と同一です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・島倉千代子の軌跡)
近藤真彦はオリコン週間1位にもなった「ヨイショッ!」ですが、ステージは江戸時代の火消しスタイル。歌唱中にハシゴ芸の披露もありました。歌は2番AメロBメロのみカット、ただテンポは原曲よりもかなり速めです。
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