演奏時間&構成表 2(第42回・1991年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
12(企1) | 祖国 | (ラトビア国民 による合唱) |
3分10秒 | |
13(紅6) 紅前半6 |
VERNISAGE ~ELIZABET~ |
ライマ | 4分14秒 2コーラス半 |
4分51秒 3コーラス |
14(白7) 白前半7 |
酒場 | 冠 二郎 | 2分40秒 2コーラス |
4分54秒 3コーラス |
15(紅7) 紅前半7 |
恋挽歌 | 伍代夏子 | 2分50秒 2コーラス |
4分46秒 3コーラス |
16(白8) 白前半8 |
女のかぞえ唄 | 吉 幾三 | 2分22秒 2コーラス |
4分23秒 3コーラス+サビ |
17(紅8) 紅前半8 |
冬の華 | 大月みやこ | 2分34秒 2コーラス |
4分15秒 3コーラス |
18(白9) 白前半9 |
ミセスマーメイド | チェッカーズ | 3分29秒 1コーラス+サビ2 |
4分59秒 2コーラス+サビ |
19(紅9) 紅前半9 |
ZUTTO | 永井真理子 | 3分39秒 2コーラス |
5分52秒 2コーラス半 |
20(白10) 白前半10 |
時代おくれ | 河島英五 | 3分29秒 2コーラス |
4分47秒 2コーラス+サビ |
21(紅10) 紅前半10 |
王将一代 小春しぐれ | 都はるみ | 6分15秒 2コーラス+浪曲 |
8分58秒 3コーラス+浪曲 |
22(企2) | SMILE AGAIN | 出場歌手全員 | 4分47秒 2コーラス+サビ |
5分4秒 2コーラス+サビ |
各ステージ・補足
ソ連崩壊とともに多くの国が独立、バルト三国の1つであるラトビアもその1つでした。現地に徳井章アナウンサーを派遣、国民の1/4が合唱団という情報とともに、ラトビアの首都・リガのドム教会から「祖国」の合唱が中継されます。歌い終わった後は、NHKホールからラトビアの国民的歌手・ライマのライブパフォーマンス。紅白歌合戦のために作られた特別バージョンの歌詞という曲紹介ですが、確かにサブスク配信のベストアルバム収録版とは大きく異なる歌詞でした。
冠二郎はロングセラーを記録した「酒場」の1番と3番を歌唱(間奏短め)。苦節25年での初出場でした。1977年に「旅の終りに」がヒットしたにも出られず、そこからまたヒットしての紅白なので余計に価値は高いです。
伍代夏子は2回目の出場。オリコン年間48位のヒットを記録した「恋挽歌」ですが、歌前は前年同様前置き無し。イントロも明らかにカットの跡が見えるなど、扱いは実際のヒットに比してかなり悪いです。とは言え翌年以降も地味にヒットは継続、最終的には20回を超える出場回数を記録します。1番と3番の歌唱。
吉幾三もほとんど間を置かず演奏開始、「雪國」「酒よ」と複数大ヒットを残した割に演奏・ステージとも扱いが良くないです。この年は小気味良いテンポの「女のかぞえ唄」を2コーラス(1番と3番)。
大月みやこは前回不出場なので、2年ぶりの紅白です。「冬の華」の1番と3番をじっくり歌唱。アウトロは短かったものの歌前のインターバルはあり、前の2人よりは扱いが良さそうな雰囲気でした。なお直後にコロッケが南沙織の格好で「17才」を歌いますが、24秒で強制終了したので上の表には含めないこととします。
コロッケの余興はバンドセット準備の繋ぎで、続いてはチェッカーズ「ミセスマーメイド」のステージです。フミヤさんのボーカルが例年以上に冴え渡っていますが、翌年に解散するという事実を知った上で見ると少しばかりの哀愁も感じます。(ステージレビュー→紅白歌合戦・チェッカーズの軌跡)
この年初出場の永井真理子は、大ヒットしたバラードの代表曲「ZUTTO」を歌唱。専属バンド持ち込みのステージです。緊張もあったでしょうか、ピッチが若干不安定にも聴こえます。1コーラスの長い曲ですが2コーラス歌唱、曲順以外は良い扱いです。なおヒットの発信元である『やまだかつてないテレビ』の文言は、言うまでもなく曲紹介では全く入らずでした。
1970年代後半デビューのフォークシンガー・河島英五は、当時の父親世代にカラオケでよく歌われていた「時代おくれ」のピアノ弾き語り。ただ2番のAメロ歌い出しの歌詞をミス、そのままAメロ2回目パートと1回目パートの歌詞を逆にして歌うハプニングが発生。そのため後年の番組で振り返られる際は、この紅白ではなく別の番組出演映像を紹介することが多いです。
前半大トリは都はるみ。自らプロデュースした歌手・大和さくらの「王将一代、小春しぐれ」をカバー。昭和の時代は三波春夫が長くて3分までに抑えられた浪曲歌謡ですが、このステージはたっぷり時間が取られます。さすがにフルではなく2番はカットですが、浪曲部分はほぼノーカット。6分15秒にわたる魂の大名演でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・都はるみの軌跡)
さて、この年は紅白史上初めて出場歌手が歌うオリジナルソングが作られました。その第1弾が、さだまさし作詞作曲の「SMILE AGAIN」。雲仙普賢岳噴火の大被害から、復興への意味を込めて全歌手が歌います。紅白で初披露ですが翌年にさださんソロでシングル化、歌詞などの構成は紅白とほぼ同様でした。
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