歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第50回・1999年その4)

演奏時間&構成表 4(第50回・1999年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

 

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
42(企4)スポーツヒーローショー
Believe Your SmileV61分16秒
サビ×2
5分26秒
冒頭+2コーラス+サビ
43(紅20)
紅後半7
君影草~すずらん~川中美幸2分27秒
2コーラス
4分2秒
3コーラス
44(白20)
白後半7
永遠にバラの時を美川憲一3分46秒
1コーラス+サビ
5分20秒
2コーラス
45(紅21)
紅後半8
SWEET MEMORIES松田聖子3分42秒
2コーラス
4分37秒
2コーラス+サビ
46(白21)
白後半8
GOLDFINGER ’99郷ひろみ3分5秒
2コーラス+サビ
4分9秒
2コーラス半+サビ
47(紅22)
紅後半9
風に立つ坂本冬美3分15秒
2コーラス
4分56秒
3コーラス
48(白22)
白後半9
元禄名槍譜 俵星玄蕃三波春夫5分55秒
2コーラス+浪曲
8分36秒
3コーラス+浪曲
49(紅23)
紅後半10
やんちゃ酒小林幸子3分22秒
2コーラス
4分51秒
3コーラス
50(白23)
白後半10
奇跡~大きな愛のように~さだまさし4分26秒
冒頭+2コーラス
6分48秒
冒頭+2コーラス
51(紅24)
紅後半11
故郷由紀さおり・
安田祥子
3分4秒
3コーラス
2分2秒
3コーラス
52(白24)
白後半11
おふくろさん森 進一3分23秒
3コーラス
3分42秒
3コーラス

各ステージ・補足

 スポーツヒーローショーのプレゼンターは、デビュー5年目のV6でした。この年のヒット曲「Believe Your Smile」のサビを最初と最後に歌唱、間に松坂大輔(この年西武ライオンズ入団)を筆頭とするアスリートが続々登場します。ジャニーズ事務所からの出場歌手は当時SMAPTOKIOの2組のみ、それ以降のデビュー組は東京ドームのカウントダウンライブを優先。そのため当時の紅白としては、事務所と交渉して出来る限りのことを実現させたと言って良いのでしょうか…。

 川中美幸は前年の「二輪草」に続くヒット、この年も女性演歌ではトップレベルのCD売上を記録しています。1番と3番の歌唱。やや短い間奏は原曲でも1番の直後ですが、そんな中で紅組歌手がマジックを披露。幕が降りた状態での歌唱、後ろでは次のステージの準備中。

 美川憲一は冒頭から原曲と全く違うアレンジ、エジプトをイメージしたセットは最初から大掛かりです。1番歌唱後は扇風機のようなセットに吸収された後、舞台袖から金色の椅子に乗って登場するイリュージョン演出。1コーラス終了時点で2分超えの長さ、そのため2番はサビ以降の歌唱。最後のフレーズ繰り返しでは布地を大きく広げるトドメの演出あり、この年に関しては紅組の小林幸子以上に驚きの場面続出でした。

 3年ぶりにカムバックの松田聖子は、1983年の大ヒット曲「SWEET MEMORIES」を紅白初歌唱。渡辺貞夫のサックス演奏が加わって、原曲とは一味違う大人の雰囲気。過去曲をパフォーマンスする上で、非常に意義のある選曲・アレンジになりました。2コーラス歌唱ですが、最後のサビで若干歌詞を間違える一幕も。

 郷ひろみは「GOLDFINGER ’99」がまさかの大ヒット、ただ当時の紅白でこの曲調は出来る限り遅い時間でも23時前、後半14組中8番手が限界でした。2コーラス構成、2番はサビ2回繰り返すラストサビパートに飛ぶ形です。

 坂本冬美はスケールの大きい演歌「風に立つ」、1番と3番の歌唱です。イントロがかなり短めにカットされました。後半はまだ毒舌キャラでバラエティ番組出演が多くなる前の梅沢富美男が女形の舞で参加。梅沢さんは前半でも連続テレビ小説『やんちゃくれ』の応援で出演、本人が話す紅白歌合戦出入り禁止のエピソードは真っ赤な嘘であることがよく分かります。

 三波春夫は御年76歳、2年後に逝去したことを考えるとまさに命を削ったステージ・歌手生活の総決算と言って良い神がかりな内容でした。8分36秒もあるのでさすがにフルコーラスではないものの、5分超の数字は全盛期の1960年代紅白だと考えられない長さです。2番とメロディー中心に構成される浪曲パート前半がカットされていました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・三波春夫の軌跡

 小林幸子はかぐや姫を題材にした衣装で歌唱、歌はお酒をテーマにした演歌「やんちゃ酒」でした。1番と3番の歌唱、ラストフレーズは2回繰り返しの構成になっています。ここ何年かと比べると序盤は原曲に近いアレンジですが、間奏は相変わらず完全に別物のメロディー。それ以降も少しリズミカルな演奏になっています。ただ一番の問題があるとすれば、まだ9つも残っているのにこれが1999年発表曲最後のステージだったことでしょうか。

 さだまさしは8年前発表、紅白でもそれ以来となる「奇跡~大きな愛のように~」。マイクスタンドを使わない、ハンドマイクでの歌唱も8年ぶりでした。間奏が短くなった影響で、演奏時間は当時より15秒短くなっています。

 由紀さおり・安田祥子はお馴染みの童謡ですが、「故郷」は4年前に歌ったばかりです。ピアノだけでなく弦楽器のアレンジも入り、当時より演奏音は大きめです。3コーラスフル歌唱、3番前半は得意のアカペラでした。

 森進一は「おふくろさん」、5年ぶり歌唱で早くも紅白4回目です。4回以上歌われた曲は今だと珍しくありませんが、当時は4回以上繰り返し歌われる曲は多くありませんでした。この年は大トリで歌った第41回同様フルコーラス。ただ2回目の間奏が短縮、そのため演奏時間は22秒短くなっています。

 

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