歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第53回・2002年その4)

演奏時間&構成表 4(第53回・2002年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
37(白18)
白後半5
ひまわり前川 清3分9秒
2コーラス
6分4秒
2コーラス+ラスト
38(紅18)
紅後半5
貴船の宿川中美幸3分7秒
2コーラス
4分33秒
3コーラス
39(白19)
白後半6
湯沢の女美川憲一2分49秒
2コーラス
4分4秒
3コーラス
40(紅19)
紅後半6
雪泣夜小林幸子3分3秒
2コーラス
4分35秒
3コーラス+台詞3
41(白20)
白後半7
大きな古時計平井 堅4分12秒
3コーラス
4分47秒
3コーラス
42(白21)
白後半8
My Gift to YouCHEMISTRY3分22秒
1コーラス+サビ
5分55秒
2コーラス半
43(紅20)
紅後半7
飾りじゃないのよ涙は中森明菜3分22秒
2コーラス
4分10秒
2コーラス
44(紅21)
紅後半8
Wishing On The Same Star安室奈美恵3分2秒
1コーラス半
4分55秒
2コーラス半+サビ
45(白22)
白後半9
freebird ’02SMAP4分3秒
2曲
夜空ノムコウ0分37秒
ラストサビ
4分34秒
3コーラス
freebird3分26秒
サビ+2コーラス
4分35秒
2コーラス+サビ2
46(紅22)
紅後半9
WILL中島美嘉3分32秒
冒頭+1コーラス
5分23秒
2コーラス半
47(白23)
白後半10
昴-すばる-谷村新司4分31秒
2コーラス半
4分32秒
2コーラス半
48(紅23)
紅後半10
地上の星中島みゆき4分22秒
3コーラス
5分11秒
3コーラス

各ステージ・補足

 前川清は同郷の福山雅治が提供した「ひまわり」を歌唱、RAG FAIRの6人がコーラスを担当します。後半でその年発表の持ち歌を歌唱するのは9年ぶりでした。間奏短めの2コーラス歌唱。(ステージレビュー→紅白歌合戦・前川清の軌跡

 川中美幸はこの年ヒットの「貴船の宿」、夫婦演歌とは異なる魅力の聴かせる作品です。やや1コーラス長めですが、1番と3番の2コーラス歌唱。間奏もしっかり演奏、歌唱時間も比較的長く取られています。

 8年ぶりのカードとなった衣装対決、先攻の美川憲一は「湯沢の女」を歌唱。1番では紅白20回目にして初の和服姿です(歌以外では第24回冒頭で着流しを着ている場面あり)。原曲と全く異なるアレンジの間奏は相変わらず、この年はスクリーンで姿を隠した後に大型電飾衣装となる演出でした。全体的に妖しさより美しさを優先、暴走気味だった編曲もこの年はかなりおとなしめです。歌は1番と3番の2コーラス。

 後攻の小林幸子も歌は聴かせる旅情演歌「雪泣夜」、和服姿ですがこちらは派手な髪飾りなどがついています。2年前に衣装対決を止めるという話は、完全にどこかへ消え去ってしまいました。間奏もすっかり歌舞伎の掛け声入りのオリジナルですが、意外にしっとりした雰囲気は残しています。後ろで万華鏡のようなセットをグルグル回す衣装?でした。歌は1番と3番の2コーラス、演出優先のため台詞パートは完全カットです。

 12年ぶりの中継ステージ、平井堅はこの年大ヒットした「大きな古時計」をアメリカの邸宅で歌います。イントロ無しで1番途中までアカペラ歌唱、そこからギター演奏が追加。間奏以降にストリングス演奏が加わるアレンジになっています。間奏直後の繰り返しパートはカットですがそれ以外の箇所は全て歌唱、演奏時間は1曲のステージだとこの紅白初の4分台でした。

 中継明けすぐの演奏は「UNSPEAKABLE」と同様発売されたばかりの新曲、「My Gift to You」をCHEMISTRYが歌います。初出場の前年以上に、美しいハーモニーを堪能できるステージでした。かなり長い曲ということもあってカットは多め、1コーラス歌唱後は短い間奏を経てすぐラストサビに移行。それでも歌唱時間は3分台中盤、比較的長い数字を記録しています。

 14年ぶりに紅白復活、中森明菜の歌唱曲は1984年の大ヒット曲「飾りじゃないのよ涙は」。紅白では初歌唱です。セルフカバーアルバム『Akina Nakamori ~歌姫ダブル・ディケイド』収録のジャズアレンジ演奏、18年前とはひと味もふた味も違う魅力たっぷりのステージでした。2コーラス歌唱ですが、1番は2回目のAメロ~Bメロがカットされています。2番もサビ2回目がカットでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・中森明菜の軌跡

 怒涛の4曲連続ステージを締めるのは安室奈美恵、映画『命』主題歌としてヒットしたバラード「Wishing On The Same Star」でした。美しい歌声で大熱唱のステージですが、歌そのものは1コーラス半で短め。アウトロカット無しの完全演奏、意外と歌以外のシーンが多くを占めるステージでした。

 2年ぶり紅白復帰のSMAPは「freebird」ですが、冒頭アカペラで「夜空ノムコウ」サビを歌うサービスもありました。不動の大ヒット曲になると思われましたが、もうこの時点でそれ以上の曲がアルバムに収録されています。そこから中居正広ソロの「freebird」サビは原曲と異なる入り(本来はラストサビ1回目パート)、以降は原曲同様の2コーラスで2回目サビがラストサビに切り替わる構成でした。

 中島美嘉はデビュー2年目の初出場ながらかなりの後半、対戦相手もSMAPという好待遇。バラードの大ヒット曲「WILL」を1コーラス半歌います。イントロ無しのアレンジは予定と異なっていたのでしょうか、曲名テロップ表示はなんと一番最後。これは第14回以降映像で確認できる全ステージで唯一の、大変珍しいケースです。アウトロもほぼ全カット、ピアノの音が僅かに残る程度でした。

 谷村新司は日中国交正常化30年を記念して、紅白5回目になりますが中国でも大人気の曲「昴-すばる-」を歌唱。二胡奏者のチェン・ミンが飛び石ステージで生演奏、そのためこれまでの4回とは一味違う内容です。間奏も二胡の演奏があるためカット無しの完全フルコーラス。トリ近辺の曲順ではないこともあって、終わり方はこれまでと比べて一番原曲に近い内容でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・谷村新司の軌跡

 出場歌手発表から大晦日当日までずっと注目された中島みゆきの初出場、『プロジェクトX』でも大きなトピックスになった黒部ダムのある黒部川第四発電所からの生中継でした。歌はもちろん番組テーマソングの「地上の星」、サポートメンバー参加の生演奏フルコーラスです(2番直後にある間奏前半の一部とフェイドアウトになるアウトロ大半がカット)。パフォーマンスは当然ですが、2番Bメロの歌詞を間違えてテロップが消えたことまで大きな話題になりました。

 

コメント

  1. いつも楽しみに読んでおります! 美川憲一さんの着流し、着物ですが第46回の紅白の前半大トリで、都はるみさんが『好きになった人』を歌い舞ってる時に、間奏で白組歌手が一瞬映る時に、宇治抹茶のような色の着物を着て応援する美川憲一さんが映っています!

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