歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第56回・2005年その2)

演奏時間&構成表 2(第56回・2005年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
17(白9)
白前半9
愛の讃歌美川憲一2分59秒
1コーラス
3分33秒
1コーラス(原曲)
18(紅9)
紅前半9
Love, Day After Tomorrow倉木麻衣2分49秒
冒頭+2コーラス
4分4秒
2コーラス半
19(白10)
白前半10
夜霧よ今夜も有難う前川 清3分17秒
2コーラス
4分17秒
2コーラス(原曲)
20(紅10)
紅前半10
亜麻色の髪の乙女島谷ひとみ2分34秒
冒頭+1コーラス
4分4秒
冒頭+1コーラス半
21(紅11)
紅前半11
明日平原綾香3分13秒
2コーラス
4分9秒
2コーラス+サビ
22(白11)
白前半11
海の匂いのお母さん鳥羽一郎
山川 豊
2分34秒
2コーラス
4分20秒
3コーラス
23(紅12)
紅前半12
無言坂香西かおり2分23秒
1コーラス+サビ
4分30秒
2コーラス+サビ
24(白12)
白前半12
全力少年スキマスイッチ2分31秒
1コーラス半
4分33秒
2コーラス半
25(紅13)
紅前半13
ENDLESS STORY伊藤由奈2分33秒
1コーラス+サビ
5分5秒
2コーラス+サビ
26(白13)
白前半13
明日を目指して!TOKIO2分50秒
1コーラス半
4分20秒
2コーラス半
27(白14)
白前半14
almost in loveCHEMISTRY2分37秒
2コーラス
4分54秒
2コーラス半
28(紅14)
紅前半14
プラネタリウム大塚 愛3分4秒
1コーラス半
5分8秒
2コーラス半
29(企1)原爆詩朗読吉永小百合4分02秒
30(白15)
白前半15
広島の空さだまさし4分47秒
2コーラス+サビ
5分53秒
2コーラス+サビ
31(紅15)
紅前半15
さとうきび畑森山良子4分20秒
4コーラス半
9分41秒
10コーラス半

各ステージ・補足

 「愛の讃歌」が紅白で歌われるのは越路吹雪菅原洋一に次いで3回目。この年の美川憲一は衣装こそ豪華なものの派手な演出は無し、素晴らしい低音の歌声を聴かせるステージでした。意外にも、”固く抱き合い”から始まる2コーラス目最初の歌詞を紅白で歌うのはこれが初めてです。

 倉木麻衣の「Love, Day After Tomorrow」はサポートメンバーも集結した生演奏主体のステージ。原曲と異なる、アカペラのサビからスタート、Cメロも含めた1コーラス半。見応えのあるステージですが、まだ6年前の曲にも関わらずキーは原曲より少し下がっています。

 前川清石原裕次郎の「夜霧よ今夜も有難う」を歌唱。石原さんの曲が紅白のステージで歌われたのはこれが初めてでした(ショーコーナーでは前例あり)。間奏がまるまる1コーラスのメロディーなので原曲は2コーラス、したがってこれはフルコーラス歌唱です。なお冒頭で司会が名前を間違えるハプニング、終わりにそれを踏まえてボケるシーンがありました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・前川清の軌跡

 島谷ひとみは3年前の初出場で歌った「亜麻色の髪の乙女」を再唱。弦楽器を主体とした豪華なイントロが追加、打ち込みメインの編曲に入ってからも演奏は続いています。3年前と違って後半はサビ1回分+アウトロが少なめ、オープニングの25秒を除くと相当短い歌唱時間になっています(今回の計測はオープニングを含めています)。

 攻守交代のアナウンス無しで平原綾香のステージ、発売の1年後にドラマ主題歌となった「明日」を歌います。原曲はイントロ無しですが、ここではコントラバスの演奏が事前に入っています。2コーラス歌唱、2番はAメロそのままサビはラストサビを歌う構成でした。

 1983年に発表された「海の匂いのお母さん」、紅白歌合戦での歌唱は初めてです。20世紀は1ステージ1組が原則でしたが、この時期に入るとある程度自由になります。鳥羽一郎山川豊の兄弟共演は紅白のステージはこれが唯一(ショーコーナーでは第43回で「ゆけゆけ飛雄馬」を一緒に歌唱)。1番と3番の歌唱でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡

 香西かおりは紅白4回目となる「無言坂」、気がつけば6年で3回歌うハイペースになっています。モーニング娘。の若手メンバー6名が和装姿で踊るステージでした。構成はここ2回と同様、演奏時間は2年前と同じでした。

 スキマスイッチはこの年ヒット、現在も名曲として高い知名度を誇る「全力少年」を歌唱。サポートメンバーありで1コーラス半歌い切るステージ、アウトロがかなり短めでした。全力Tシャツにアフロのカツラを被せた少年を踊らせる演出は、ちょっとセンスを疑います。

 映画『NANA』が大ヒットした年ですが、紅白で歌われたのは挿入歌の伊藤由奈「ENDLESS STORY」。もっともこの曲に関して言うと、本来はREIRA starring YUNA ITO名義です。スケールの大きなバラードは必然的に原曲の演奏時間長め、それだけに1番+間奏無し2番サビという構成はやや物足りなさが残ります。翌年は「Precious」が大ヒットしたにも関わらずなぜか不出場。

 TOKIOは長瀬智也自作の「明日を目指して!」を歌唱。メンバーが横一列のフォーメーションは、バンドだとやや珍しい光景です。1コーラス半歌唱、2番以外は特に目立ったカット箇所は無しでした。

 CHEMISTRYは11月リリースの「almost in love」を歌唱。Cメロを含む1コーラス半を熱唱。

 大塚愛の「プラネタリウム」はなんと1番ではなく2番からスタート。歴代の紅白歌合戦でもかなり珍しい構成です。

 前半のラストは戦後60年に因んだ構成となりました。まずは吉永小百合が山梨県のフィリア美術館から、原爆詩「序」「生ましめんかな」「折づる」を朗読。平和を祈念するこの時間帯は歌番組として考えるとかなり異質、ただ見る人の多い紅白歌合戦だからこそやる意義がある企画であるとも言えます。大島ミチルが館内のパイプオルガンで生演奏、表に記す時間もこの演奏を基準としました。

 朗読からそのまま引き継ぐ形で、さだまさしが「広島の空」を生演奏。同じ原爆の被害に遭った長崎から見た広島を、平和の祈りを込めながら歌います。フルコーラス、歌詞テロップも前半ラストの2ステージは書体を変えています。ギター演奏前のイントロやフェイドアウトになるアウトロはカット、1993年録音よりテンポが若干早くなっています。

 ラストの森山良子は紅白で8年ぶりの「さとうきび畑」、ギター演奏&コーラスの森山直太朗との親子共演ステージでした。それ以外でも弦楽器など、編曲が全体的にバージョンアップされています。歌詞構成は1番・2番・3番・8番・11番、これは8年前の紅白と同様です。

 

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