2022~2023年に逝去された作詞家・作曲家リスト(紅白全歌唱曲リストつき)

 2021年に記事にした2021年に逝去された作詞家・作曲家を振り返ります(紅白全歌唱曲リストつき)は、現在も検索でのアクセスが多い状況です。あまり喜ばしいこととは言い難いですが、このたび2022年・2023年に逝去した方についてもあらためて記事にしました。

坂口照幸(1957.2.1~2022.3.5)

 1990年代~2000年代の演歌を支えた作詞家で、紅白歌唱曲は3曲担当。女性歌手の曲がやや多めでした。

該当回 楽曲 歌手 備考
第47回
(1996年)
藤あや子 紅白未歌唱の「女泣川」も作詞
第48回
(1997年)
海峡の宿 都はるみ 紅白未歌唱の「夕陽坂」も作詞
第59回
(2008年)
京都二年坂 伍代夏子

大日方俊子(1931.7.20~2022.5.6)

 ひろまなみのペンネームでザ・キングトーンズ「グッド・ナイト・ベイビー」、あとは紅白だと1曲のみですが野口五郎の初期ヒット曲・「めぐり逢う青春」「オレンジの雨」などを手掛けています。紅白未歌唱曲では和田アキ子「どしゃぶりの雨の中で」の作詞も担当しました。

該当回 楽曲 歌手 備考
第20回
(1969年)
グッド・ナイト・ベイビー ザ・キングトーンズ 初出場時の歌唱曲
第23回
(1972年)
めぐり逢う青春 野口五郎 初出場時の歌唱曲

安藤実親(1932.2.4~2022.5.6)

 クラウンレコード所属歌手の作曲を主に担当。紅白では水前寺清子の歌唱曲に多数名を連ねています。

該当回 楽曲 歌手 備考
第15回
(1964年)
女の恋 こまどり姉妹
第16回
(1965年)
柔道水滸伝 村田英雄 同名のドラマ主題歌
第16回
(1965年)
恋に拍手を こまどり姉妹
第17回
(1966年)
いっぽんどっこの唄 水前寺清子 紅組司会を兼任した第24回(1973年)でも歌唱
第18回
(1967年)
どうどうどっこの唄 水前寺清子 トップバッターでの歌唱
第19回
(1968年)
男でよいしょ 水前寺清子 紅組司会を兼任
第21回
(1970年)
大勝負 水前寺清子 第26回(1975年)・第33回(1982年)でも歌唱
第21回はトップバッターでの歌唱
第22回
(1971年)
ああ男なら男なら 水前寺清子 紅組司会を兼任
第25回
(1974年)
てっぺんまごころ 水前寺清子
第27回
(1976年)
鬼面児 水前寺清子
第27回
(1976年)
北島三郎
第34回
(1983年)
放浪茣蓙枕 三波春夫
第53回
(2002年)
あんたの花道 天童よしみ 第67回(2016年)・第71回(2020年)・第72回(2021年)でも歌唱

平山忠夫(1927.12.25~2023.7.10)

 紅白歌唱曲は演歌2曲、そのうち松村和子「帰ってこいよ」はデビュー曲ながらロングセラー・初出場を決めた楽曲です。

該当回 楽曲 歌手 備考
第32回
(1981年)
帰ってこいよ 松村和子 初出場時の歌唱曲
第36回
(1985年)
夫婦屋台 三波春夫

彩木雅夫(1933.8.5~2022.9.16)

 ムード歌謡のヒット曲を多く手掛けた、昭和40年代中盤のヒットメーカーの1人です。

該当回 楽曲 歌手 備考
第19回
(1968年)
花と蝶 森 進一 初出場時の歌唱曲、第60回(2009年)でも歌唱
第20回
(1969年)
長崎は今日も雨だった 内山田洋とクール・ファイブ 初出場時の歌唱曲
前川清ソロ名義で第51回(2000年)・第57回(2006年)でも歌唱
第25回
(1974年)
なみだの操 殿さまキングス 初出場時の歌唱曲
第26回
(1975年)
女の純情 殿さまキングス
第39回
(1988年)
港の五番町 五木ひろし 1972年に発表した原みつるとシャネル・ファイブのカバー
第65回
(2014年)
年上の女 森 進一 1968年発表のヒット曲

普久原恒勇(1932.11.14~2022.11.1)

 沖縄を代表する作曲家。2005年に1曲歌われています。

該当回 楽曲 歌手 備考
第56回
(2005年)
芭蕉布 長山洋子 この年発売のシングル「嘘だといって」カップリング収録曲

松本一起(1949~2022.11.4)

 1980年代後半~1990年代に作詞家でいくつかヒットを飛ばしています。紅白未歌唱曲では「モノクローム・ヴィーナス」「ジプシー・クイーン」「夏の日の1993」などが該当。ただ実績の割に紅白歌唱曲は少なめ。

該当回 楽曲 歌手 備考
第38回
(1987年)
CHANCE 沢田研二
第42回
(1991年)
ガラス越しに消えた夏 鈴木雅之 1986年に発表、初出場時の歌唱曲

谷村新司(1948.12.11~2023.10.8)

 歌手として16回、アリスのメンバーとしても含めると19回出演している紅白歌合戦ですが、楽曲提供も多いです。以下、谷村さんが歌手として参加していない提供作品についての記載となります。なお歌手としての出演歴は1987年~1994年1995年~2009年という形で記事にまとめています。

該当回 楽曲 歌手 備考
第33回
(1982年)
ガラスの花 高田みづえ
第46回
(1995年)
悲しみの器 森 進一
第72回
(2021年)
いい日旅立ち 水森かおり 1978年発表、カバー曲として披露

もんたよしのり(1948.12.11~2023.10.8)

 もんた&ブラザーズのメンバーとして第31回(1980年)に「ダンシング・オールナイト」で出場していますが、楽曲提供もありました。

該当回 楽曲 歌手 備考
第34回
(1983年)
ギャランドゥ 西城秀樹 白組トップバッターでの歌唱

三浦徳子(1949~2023.11.6)

 長きにわたってアイドルポップスを中心に作詞を担当、近年もジャニーズやハロプロに多く提供していました。紅白では14曲披露されています。

該当回 楽曲 歌手 備考
第30回
(1979年)
万華鏡 岩崎宏美
第31回
(1980年)
青い珊瑚礁 松田聖子 初出場時の歌唱曲
第46回(1995年)でもメドレーで歌唱
第31回
(1980年)
パープルタウン 八神純子 初出場時の歌唱曲
第32回
(1981年)
お嫁サンバ 郷ひろみ 第48回(1997年)でもメドレーで歌唱
第32回
(1981年)
夏の扉 松田聖子 第70回(2019年)でもメドレーで歌唱
第32回
(1981年)
ス・ト・リ・ッ・パ・ー 沢田研二
第33回
(1982年)
6番目のユ・ウ・ウ・ツ 沢田研二
第34回
(1983年)
夏色のナンシー 早見 優 初出場時の歌唱曲
第34回
(1983年)
CAT’S EYE 杏里 初出場時の歌唱曲
第35回
(1984年)
東京Sugar Town 堀ちえみ 初出場時の歌唱曲
第42回
(1991年)
ZUTTO 永井真理子 初出場時の歌唱曲
「亜伊林」のペンネームで提供
第64回
(2013年)
Sexy Summerに雪が降る Sexy Zone 初出場時の歌唱曲
「Sexy平和Zone組曲」内の1曲として披露
第70回
(2019年)
チェリーブラッサム 松田聖子 1981年発表、メドレー内の1曲として披露
第73回
(2022年)
嵐の素顔 工藤静香 1989年発表、メドレー内の1曲として披露

伊達 歩(1950.2.9~2023.11.24)

 伊集院静のペンネームが作家として著名ですが、伊達歩の名で1980年代中心に作詞家としても大活躍しています。紅白歌唱曲は2曲ですが、どちらもJ-POP史に欠かせない楽曲です。

該当回 楽曲 歌手 備考
第32回
(1981年)
ギンギラギンにさりげなく 近藤真彦 初出場時の歌唱曲
第66回(2015年)でも白組トリとして歌唱
第38回
(1987年)
愚か者 近藤真彦 第29回(1987年)日本レコード大賞受賞曲

山田太一(1934.6.6~2023.11.29)

 日本を代表する脚本家にも、紅白歌合戦歌唱曲の作詞がありました。自身が脚本を手掛けた連続テレビ小説『藍より青く』のイメージソングです。

該当回 楽曲 歌手 備考
第23回
(1972年)
耳をすましてごらん 本田路津子 連続テレビ小説『藍より青く』イメージソング

 あらためて、偉大な故人の方々の冥福を心より申し上げます。ありがとうございました。

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