2022年アルバム~Perfume『PLASMA』

アルバム概要

リリース:2022年7月27日
前作:『Future Pop』(2018年8月15日)
通算枚数(フルアルバム):8枚目
楽曲数:12曲
うち先行配信済:9曲
レーベル:ユニバーサルミュージック(Perfume Records)

楽曲解説

Plasma

先行配信:なし(新曲)
MV:無し
演奏時間:2分4秒

 2009年の『⊿』以降恒例のオープニングインストナンバー。固体・液体・気体に続く第4の物質をイメージしたという今回のアルバム、オープニングは壮大かつ重厚なイメージと言って良いでしょうか。

 

Time Warp (v1.1)

先行配信:2020年9月16日
MV:あり(YouTube
タイアップ:プジョー「NEW SUV 2008/SUV e-2008」CMソング
演奏時間:2分52秒

 2020年リリースの楽曲ですが、編曲が当時と変わっています。重低音のアレンジが新たに加わって厚味を増したアレンジ、ライブだと更に映えること間違いなしといった所でしょうか。

ポリゴンウェイヴ(Original Mix)

先行配信:2021年9月22日
MV:あり(YouTube
タイアップ:Amazon Prime Video『ザ・マスクド・シンガー』テーマソング
演奏時間:4分33秒

 昨年リリースされた楽曲ですが、先行配信とYouTubeにアップされているMV・Dance Practiceは3分弱の長さになっています。4分半あるOriginal Mixはフィジカルでも発売した『ポリゴンウェイヴEP』で新たに収録、これがそのまま今回のアルバムにも収録される形になりました。テレビではほぼ先行配信ver.と思われますが、フルサイズのOriginal Mixは既に昨年末のReframe、今年1月のぴあアリーナMM公演で披露済。8月20日からの全国ツアーでも核になる楽曲になりそうです。

 

再生

先行配信:2019年11月29日
MV:あり(YouTube
タイアップ:東宝配給映画『屍人荘の殺人』主題歌
演奏時間:4分43秒

 2年半前、コロナウイルス蔓延期よりも前に発表された楽曲なのでもはや懐かしさを感じさせるナンバーです。『Perfume The Best “P Cubed”』が2019年9月なので収録に際しての疑問はありませんが、2年前のドームツアーに足を運んだ身からすると少し不思議な感覚もあります(当日は15周年を映像とダンスで振り返る「Visualization」直後のセットリストでした)。

Spinning World

先行配信:2022年7月15日
MV:あり(YouTube
タイアップ:Technics 完全ワイヤレスイヤホン キャンペーンソング
演奏時間:4分00秒

 アルバムリリース直前に先行配信された楽曲です。今回のアルバムにおけるリード曲で、テレビ出演などは概ねこの曲のパフォーマンスがメインになっています。クールさに大人っぽさ・さらにCMタイアップらしいキャッチーさも加わった、今のPerfumeが表現するにあたって非常に相応しい名曲に仕上がっています。

 AIが踊っているのではないかと思わせるMVは、2022年に発表された作品の中でも間違いなく上位に入る完成度です。ダンス技術が高くないと出来ない上に、誰にも考えつかない発想力が加わっています。

 なお7月28日現在YouTubeでこのMVにアクセスすると、広告で3人が出演しているTechnicsの30秒CMを見ることも出来ます。ファンの方はそちらも既にチェック済でしょうか。なおパナソニック公式からは、2分17秒のプロモーションムービー4分近いインタビューもアップされています。

マワルカガミ

先行配信:2022年3月9日
MV:無し

演奏時間:3分53秒

 シングル「Flow」にpolygon wave live ver.が収録されていますが、音源は今作が初収録。キャッチーで聴きやすい楽曲で、2番以降に鳴り響くギターのような音がクセになります。肝になっているのはやはり歌詞で、そこにはライブアーティストとしての切実なメッセージが含まれているように感じました。令和の「MY COLOR」みたいな位置づけになる曲に成長するかもしれません。

Flow

先行配信:2022年3月9日
MV:あり(YouTube
タイアップ:TBS系火曜ドラマ『ファイトソング』主題歌
演奏時間:3分4秒
レビュー:2022/2/23ビルボードチャート

 地上波全国ネットの連続ドラマ主題歌起用は「TOKYO GIRL」以来5年ぶり、事務所の後輩でPerfumeの大ファンでもある清原果耶が主演を演じました。非常に大きなテーマを抱えた楽曲は、MVの完成度も高いのであらためて皆さんにも見て欲しいです。

∞ループ

先行配信:2021年9月22日
MV:無し
演奏時間:4分17秒

 ”はじまる”という囁きが印象深い出だし、こちらも『ポリゴンウェイヴEP』収録曲です。新鮮さよりは、ひと昔前のブレイク期に近い雰囲気があるような気がしました。

Drive’n The Rain

先行配信:なし(新曲)
MV:無し
演奏時間:6分16秒

 今作における数少ない新録曲は、6分近い長尺です。『LEVEL3』収録のアゲ曲「Party Maker」が7分21秒、同じく「edge」のリミックスが8分43秒の長さでしたが、こちらはマイナー調で雰囲気タップリに聴かせるという点で大きく異なっています。

 

ハテナビト

先行配信:なし(新曲)
MV:無し
演奏時間:2分57秒

 こちらは約3分とやや短めの新曲。この曲も歌詞が印象的です。

アンドロイド&

先行配信:2021年9月22日
MV:無し
演奏時間:4分13秒

 「∞ループ」同様『ポリゴンウェイヴEP』収録曲。やや掴み所のない、不思議な感覚の楽曲です。

 

さよならプラスティックワールド

先行配信:2022年4月29日
MV:無し
タイアップ:NHK『みんなのうた』4月・5月放送曲
演奏時間:3分56秒

 活動を通してNHKとは縁深い彼女たちですが、タイアップは「ポリリズム」「Hold Your Hand」以来3回目で意外と少なめ。そういえば少し前に彼女たちは「コンピューターおばあちゃん」をNHKで歌っていました。『みんなのうた』で歌うには少しアンニュイな雰囲気もありますが、その分メッセージ性は強め。聴く人の心に寄り添ってくれるような楽曲ではないかと思います。

アルバム全体の感想

 Perfumeというグループの成長を、ありのままに感じ取れるアルバムです。同じ中田ヤスタカプロデュースでありながら全体的に落ち着いたサウンドで、10年以上前の『GAME』『⊿』『JPN』は当然として前作『Future Pop』とも全く異なる雰囲気です。1曲1曲のパンチは以前ほど強くありませんが、全体を通して聴けば感じ入る部分が非常に多い作品のようにも感じました。「再生」から「ポリゴンウェイヴ」「Time Warp」など既発曲主体ですが、これらの曲がまとまった今作を通して聴くと、この4年間でどれだけ地に足が着いた活動をしていたかが分かると思います。

 あとは収録曲特に新曲がどういった振付で表現されているかになりますが、こちらについては全国ツアーに足を運ぶ予定なのでその時にレポート出来ればと考えているところです。

 

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