演奏時間&構成表 4(第44回・1993年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 | フル再生時間 構成 |
31(紅15) 紅後半7 | かもめはかもめ | 研ナオコ | 2分59秒 1コーラス半 | 4分25秒 2コーラス |
32(白15) 白後半7 | 贈る言葉 | 海援隊 | 2分53秒 1コーラス半 | 4分4秒 2コーラス半 |
33(紅16) 紅後半8 | 女の港 | 大月みやこ | 2分48秒 2コーラス | 4分25秒 3コーラス |
34(白16) 白後半8 | 酒よ | 吉 幾三 | 2分50秒 2コーラス半 | 4分7秒 3コーラス半 |
35(紅17) 紅後半9 | 恋ざんげ | 伍代夏子 | 2分59秒 2コーラス | 4分2秒 2コーラス半 |
36(白17) 白後半9 | 夏を待ちきれなくて | TUBE | 3分1秒 冒頭+1コーラス半 | 4分35秒 冒頭+2コーラス半 |
37(紅18) 紅後半10 | アモーレ~はげしく愛して~ | ケー・ウンスク | 2分28秒 冒頭+1コーラス+サビ | 4分6秒 2コーラス+サビ |
38(白18) 白後半10 | 影法師 | 堀内孝雄 | 2分39秒 1コーラス+サビ | 4分41秒 2コーラス+サビ |
39(紅19) 紅後半11 | 島田のブンブン | 中村美律子 | 2分34秒 1コーラス半+サビ | 4分7秒 2コーラス半+サビ |
40(白19) 白後半11 | 島唄 | THE BOOM | 4分14秒 2コーラス半 | 5分4秒 2コーラス半 |
41(紅20) 紅後半12 | 慟哭 | 工藤静香 | 3分3秒 1コーラス半 | 4分50秒 2コーラス半 |
42(白20) 白後半12 | TRUE LOVE | 藤井フミヤ | 3分41秒 2コーラス | 3分50秒 2コーラス |
各ステージ・補足
吉本軍団による中間判定機を使ったマジック?を経て、ここからの4曲はスタンダードナンバーが続きます。まずは7年ぶり紅白出場の研ナオコが、15年ぶりに「かもめはかもめ」を歌唱。あまり調子が良くなかったのでしょうか、最高音が上がり切れていない印象でした。ヒット当時の紅白は間奏無しであっという間でしたが、今回は間奏もしっかり入っています。ただ1コーラスと2番ラストしか歌えないのは当時と同じです。
海援隊はすっかり卒業式の定番ソングになった「贈る言葉」、紅白では13年ぶりの歌唱です。当時はかなり速いテンポの2コーラスですが、この年は普通のテンポで1コーラス半。間奏が「思えば遠くへ来たもんだ」の演奏になるアレンジでした。
大月みやこは初出場の時に歌った「女の港」を7年ぶりに歌唱。この年は鳥羽一郎が「男の港」も歌っていますが、意外に直接対決にはなりませんでした。1番と3番を歌うだけでなく、演奏時間・歌以外の構成も当時とほぼ同様です。
吉幾三は5年ぶりに「酒よ」を歌唱。当時はヒット曲でありながら非常に短い演奏時間でしたが、この年は本来3番の後で歌われるラストサビも加わった2コーラス半歌唱でした。
応援合戦、紅組は出場歌手が力を合わせてパントマイム風のダンスを披露するのに対して、白組は海外からのゲストを招いたマジックショー。一応前半で白組歌手もマイケル・ジャクソンをミニマム化したマイクロ・ジャクソンショーに参加しましたが、事前の練習量は明らかに紅組の方が上。ちょっと負担の差が大きいような気がします。なおその後は伍代夏子が「恋ざんげ」を2コーラス歌唱。
例年冬は休暇もしくはレコーディングのため紅白もおそらく断っていたであろうTUBEですが、この年は「夏を待ちきれなくて」で出場。ちょうどボーカルの前田亘輝がソロで新曲発表などをしている時期でした。白シャツ+Gパンというサマースタイルで、テレビサイズの1コーラス半歌唱。なお翌年は冬にも新曲発表やライブ活動を行っていましたが、残念ながら出場せずでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史)
ケー・ウンスクの「アモーレ~はげしく愛して~」は本来と異なるイントロ無しサビから演奏開始。まとめると1コーラスとサビ2回分ですが、他の演歌ステージと比べるとかなり短く聴こえます。実際に計測した演奏時間でも、それが顕著に現れていました。
堀内孝雄の「影法師」は歴代の『はぐれ刑事純情派』主題歌でも特にヒットした曲で、日本歌謡大賞も受賞した大ヒット曲です。歌謡曲としては1コーラスの長い曲ですが、間奏無しの1コーラス半というのは実際のヒット具合と釣り合っているとは言えない構成でした。アウトロも少し短くなっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・堀内孝雄の軌跡)
中村美律子は京都が舞台、お座敷ソングの雰囲気を残す「島田のブンブン」を歌唱。小唄に似たCメロも含めた1コーラス半の構成でした。この曲は放送当時よりも、2005年以降コウメ太夫がネタで使用する曲として広く知られるようになりましたが、残念ながら?紅白で披露・共演する機会は現在まで訪れていません。
THE BOOMはこの年大ヒットした「島唄」を披露。様々なバージョンがある曲ですが、ここではウチナーグチの歌詞・イントロ無しの歌い出しで披露。間奏短縮、最後のラララ…も完全にカットされていますが、2番もしっかり歌っているので歌詞に関してはフルコーラスです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史)
工藤静香は前回がチェッカーズ解散ステージ、この回もソロ初出場のフミヤさんが対戦相手でした。ただ「慟哭」はドラマ主題歌として、自身最大のCDセールスを記録した曲でもあります。構成は1番とCメロ以降、間奏なども含めて通常のテレビサイズ歌唱でした(アウトロ前半だけ僅かに短縮あり)。
藤井フミヤはこの年11月にリリースされた「TRUE LOVE」が、主題歌になったドラマ『あすなろ白書』ともども大ヒット。やや滑り込みではありますが堂々のミリオンセラー、文句なしの出場になりました。主演の石田ひかりはこの年の紅組司会、ですがこの曲を披露されるともう買収されたようなもの。イントロからアウトロまで完全フルコーラス、この年の紅白歌合戦を代表するステージになっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・藤井フミヤの軌跡)
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