第73回(2022年)NHK紅白歌合戦~まとめ~

 さて、この紅白歌合戦のまとめ記事を書くのも15回目になります。初めてこういった形式で書いたのは第59回・2008年です。当時のまとめ記事と見比べると、常連の出場歌手の顔ぶれも内容も随分様変わりしました。ジャニーズ事務所からの出場枠は2つだけ、特別出演やサプライズもなんかもほとんどありません。ワンセグなんてもうすっかり死語になっています。YouTubeはあったものの公式MVは一部レコード会社のみ、サブスクなんて言葉さえも生まれていません。そもそも今の中高生にとって15年前は物心さえもついていない、リアルタイムを全く知らない時代です。

 そんな新時代の紅白、今回は3年ぶりの有観客NHKホールでの開催になりました。ある意味では原点回帰、特別出演が多いのも3年前と同様ですが、番組としての完成度はその時よりも格段に上だと思っています。

 正直申し上げると、今回どうしても改善しないといけないことは何もありません。それだけ内容が良かったということですが、気になることはやはりあります。とりあえず今回も大晦日と本編レビューで見返した時に、感じたことを整理して色々書いていきます。

今回の紅白で良かったこと

テーマの選定

 『LOVE & PEACE みんなでシェア』、特にPEACEという部分は今の時代にもよく合った選定だと思います。ただ今回のポイントはやはり『みんなでシェア』、これに尽きると思います。

 SNS・メディアでの告知は2010年代以降ずっと重要視されていたはずですが、今回ほどこれに力を入れた紅白は無かったと思います。早い段階から小出しに発表される追加の出場歌手と特別企画、過去ここまで毎日何らかの発表があった紅白歌合戦は記憶にありません。そもそも最初の出場歌手発表の時点でスポーツ紙の直前内定報道は多く、それらの正確さも含めて考えると、NHK側があえて盛り上げるために情報を提供したのではないかと思えるほどでした。取材される側が気持ちよくなるように取材するという姿勢、これがマスコミ的に正しいかどうかは別として(政治部だとそうはいかないという批判もネットでありました)、そういった部分も時代の変化でしょうか。そういえば、ひと昔前にいた芸能リポーターも今は本当に少なくなりました。

 今回の紅白歌合戦はJO1BE:FIRSTが初出場していますが、特に最近の若手ダンスグループはSNSにおけるファンダムの行動力が半端ありません。当サイトや自分のTwitterアカウントでさえも、アクセス数・インプレッション数に大きな影響を与えています。ましてやこれがオフィシャルとなると、動く数字の量も大きくなります。アーティストとしての実力やフィジカルセールスの高さも評価はされていると思いますが、ここに着目したのは戦略として至極正しい判断ではないかと感じます。今回の紅白歌合戦、Twitterにおけるツイート件数は第69回を大きく上回る形になったようです(データは下のツイートを勝手ながら転載)。ティーザーの再生回数もまた5日か6日に記事にしますが、ざっと見る限りでは前回前々回と比べてもかなり多いように見えました。

司会者の腕前

 今回各所で評価が高かったのは橋本環奈の司会ぶり。リハーサルの時点で早くも絶賛されていますが、本番でも初めてとは思えないほど安定した司会ぶりでした。歴代の女優司会はなかなか上手く進行できなかったケースも多いですが、今回は平成以降だと第42回(1991年)の浅野ゆう子、第62回(2011年)の井上真央、第71回(2020年)の二階堂ふみと同じくらいもしくはそれ以上の上手さだと思いました。是非次回も司会に起用して欲しいところですが、2年連続というケースは21世紀以降でも仲間由紀恵有村架純のみで案外少ないです。ただ今回はNHKでの出演作がない中での起用なのでそもそもが異例の人選、そうなると連続司会への期待も多少は高まるものです。

 ただ環奈さんでも上手く出来なかったと感じた部分もあります。それは曲終わりなど自分のセリフから喋り始める部分です。スタッフの指示や時間が押していることが原因なので本人の問題では無いと思いますが、全体的にうまく間を置いてから喋り始める櫻井翔と比べるとそこだけは経験の差が出ていました(逆に言うとこれは大泉洋さえも完全ではない部分)。今回でアナウンサー以外の歴代最多司会回数を更新した櫻井さんと比べるのはあまりにも酷な話ですが、また紅白・音楽番組で司会をする際には参考にして頂ければと思っています。

 櫻井さんはほぼ総合司会に近い役割で、完全に今回の紅白を回していました。での歌手活動がないのでこちらに全振り出来るとなると、司会者としては非常に心強いです。ウラトークのエピソードトークまで完璧で、もう完全に日本トップクラスの司会者と言って差し支えありません。少ない出番でもいくつかミスがあった桑子真帆アナと比べると、申し訳ないですが差は歴然。緊急時対応のためアナウンサーはどうしても司会で参加させる必要ありますが、ここまでいくと番組内はアナウンサー無しでも全く問題無いレベルだと思いました。

 大泉さんは3年連続、持ち味は出ていました。ただ今回は他の2人が凄すぎたので、過去2年よりは目立ってなかった印象もあります。『SONGS』の番組責任者である限りは紅白の司会も続く可能性は十分あります。ただ3年連続司会が4年目という例はかなり少なく、ネットでの評判も以前と比べて良くはありませんでした。代わる存在を挙げるとすれば昨年9月に予想した通りなのですが、果たしてどうなるでしょうか…。司会は新しい方がいい、とは先日の番組で内村光良が話していましたが。

メリハリのある後ろの演出

 序盤4組は全出場歌手参加、SEKAI NO OWARIウタでは惜しみなく出場歌手のダンスを投入。坂本冬美の「お祭りマンボ」も大変賑やかでした。その一方で三浦大知KinKi Kidsなど、舞台上にアーティスト以外誰もいないシンプルな演出も今回特に目立ちました。バックバンドなどは当然不可欠、けん玉はすっかり恒例化で定着、氷川きよしはむしろ視聴者の期待通り。過剰な部分があったとすれば、せいぜい謎解きの水森かおりくらいでしょうか。懸念されたきつねダンスでさえも、2010年代の細川たかしで多く感じた過剰さはあまり感じられませんでした。そういう意味では今回、演出面で考えるとかなりバランスの良い紅白歌合戦だったような気がします。

 

サプライズをサプライズとして成立させる

 郷ひろみ橋本環奈のデュエットに始まり、事前発表のないback number安全地帯他の2曲歌唱。これは前回から共通する流れでもありますが、マスコミに隠し通し抜いたという点ではやはり良い仕事をしたと思わざるを得ません。メドレーくらいは曲目公表の時点で歌唱曲を事前発表しても良いと思いますが、生放送なのでこういったサプライズ感はあった方が面白いです。出場歌手発表前における出し惜しみ無しの内定報道と比べても、好対照を成していました。次回以降も期待します。

 

例年以上にプレミア度の高い出演者

 特別出演の歌手はもちろんのこと、若手でも藤井風Vaundyは紅白以外の年末歌番組に出演していません。常連のJ-POP歌手でも、星野源はこの年末他の歌番組で一切顔を見ませんでした。桑田佳祐のユニットや「おもかげ」は今後もテレビでパフォーマンスする機会など訪れないはずで、その点では今回特にプレミア感のある内容でした。

 1990年代や2000年代と比べてレギュラーの音楽番組に元気がない現在、世帯視聴率とは裏腹に紅白歌合戦の立ち位置は相対的に上昇しているようにも感じます。そこには1951年以来70年近くにわたって続いている、長寿番組としてのプライドも感じました(これについてはMステスーパーライブも同様です)。

今回の紅白で気になったこと

全く無駄のない進行

 今回の紅白を見通してまず感じたことは、とにかく無駄のない紅白だったということです。

 オープニングは前回以上にサッと切り上げ、前半はくまなくステージを詰め込み。審査員紹介も1人ずつの場面は無く、前回のSDGsみたいな長い映像コーナーもありません。唯一あったとすれば大河ドラマの宣伝だと思いますが、ラスト5分に持ってきたのでニュースと含めて考えると、休憩という意味ではかなり改善されています。大河も『鎌倉殿の13人』は大好評の作品だったので、視聴者にとってはあまり見離せない場面だったように感じます。

 後半は前半と比べて1ステージ辺りの時間も長く、多少ゆったりとした進行になりました。ただほぼ全てが名ステージゆえに、画面から目を離す隙は全くありませんでした。エンディングでさえも「蛍の光」を前倒し、結果発表をサクッと済ませて大団円。かなり大胆な変更でしたが、優勝旗授与がない以上理には適っていて進行も大変スムーズでした。

 ただこれは通しで見るとなると、なかなかしんどかったです。番組の質としては無駄の少ない方が優れているに決まっているのですが、ながら見や目当てのステージだけを目的にするのならともかく、全編しっかり見ようとするとそれだけで体力を使います。昭和の頃みたいに入場行進やら開会宣言やらスクールメイツのダンスやらで7分も使う必要はありませんが、逆にもう少し無駄な場面があってもいいのかもしれない、とも感じました。

 もっともこれは自分が年を取って体力が低下した証拠、若い人にとってはまた変わって来るかもしれません。そもそも現在は録画機能も充実していて、NHKプラスで再配信もある時代。そう考えると今回の番組制作の方が昔と比べても、やはり理に適っていることは間違いないような気がします。

事前収録×出場歌手×特別歌手の境界線

 今回の紅白で一番気になったのは、これです。

 桑田佳祐のユニットや安全地帯の事前収録はアーティストのキャリアや格を考えても予想通りで、実際それに値する素晴らしいステージを展開していたので何も言うことはありません。ただKing GnuOfficial髭男dism星野源がスタジオ事前収録で藤井風VaundyがNHKホールで生パフォーマンス、さらにTHE LAST ROCKSTARSback numberもNHKホールで生演奏。そうなると、特別出演と通常出演の差が分からなくなってきます。

 ただ2022年のヒット・人気度を考えると、事前収録だった白組の3組はいずれも外せない存在。不出場の方がはるかに有り得ない事態であることは言うまでもありません。またセットの組み方はNHKホールどころか生のスタジオパフォーマンスでも実現し得ないような作り込み具合で、3組ともオープニング・エンディングにしっかり出演。そうなると文句も言えない所ではあるのですが、だからこそ逆に白組歌手ではなく最初から特別出演にしても良いのではないかと感じる部分もあります。むしろこの3組より歌番組出演が少ない、プレミア度高めの藤井風Vaundyが通常通りにNHKホールから生出演だったことも興味深い事項です。

 逆にback numberはこれまで出場していなかったからこその特別枠ですが、ステージやエンディングにおける紅白への馴染み具合はかなりのものがありました。そうなると結果論的な言い方をすれば、彼らこそ白組出場歌手として選ぶべきだったのかもしれないと感じる部分もあります。85歳の加山雄三や独特の演出がある松任谷由実 with 荒井由実、緊急出演的な意味合いのあるTHE LAST ROCKSTARSはあまり違和感なかったですが…。

 事前収録によるメリットも多いので、全面的に反対とは言えません。今回の3組は紅白どころか、これが音楽番組出演の条件になっている可能性もあります。ただ曲順などの制約が生まれやすいのは正直な所で、3組ともこれが無ければトリでもおかしくないくらいの人気・実績を既に兼ね備えています。どうすれば上手く解決するかは私としても思い浮かばないのが正直なところですが、ざっと見ているだけでは気にならないとしても、データ的な部分でもう少しここは何とかならないのかなとはやはり感じます。

紅組白組混ぜこぜの曲順

 本番を見ている分にはもはや全く気にならなかった事項ですが、曲順発表の時点ではやはり先攻後攻の概念さえ無くなったのは気になりました。もっとも結局本番を見れば何も問題と感じたこの傾向は、今後もどんどん進んでいくと考えて間違い無いと思います。紅組15組・白組25組といった極端な比率になるとさすがに話は別ですが…。

 紅組白組の区分け自体を撤廃しても、という声はありますが、エンディングの結果発表における歌手のリアクションを見てもやはり今の形が最適だと思います。特別枠で白組に属していないはずの加山雄三back numberが白組優勝に喜んでいるのが、そのまま答えになっています。

 今回ゲスト審査員でLGBT当事者の西村宏堂さんが出演されました。確かに現状の問題に関しては議論が必要だと思います。ただ紅白歌合戦の区分け撤廃に関して言うと…。仮に撤廃した場合、さすがに戸惑いを憶える人の方が圧倒的多数のような気がしてなりません。

ウラトーク

 2年ぶりのウラトーク、人選や雰囲気は今まで通りとして今回はNHKホールの客席外という形でした。第68回~第70回でいう、三津谷寛治紅白スーパーバイザーの会議室を拝借したのではないかと推定しています。

 この場所を選んだ理由としては、やはり本番の邪魔にならないことだと思います。第69回では音声のハプニングでウラトークの声がNHKホール中に響き渡ったこともありました。また、周囲の観客による”うるさい”という声もあったのではないかと思われます。そして何より今回はYouTubeで映像の同時配信がありました。そうなると暗いNHKホールの客席より明るいこちらの方が都合が良いと考えるのは自然です。

 もっともNHKホールにいながら直接ステージを見られないMCのチョコレートプラネットにとっては些か気の毒な形でした。エンディングでステージに参加出来たもののカメラには一切映らず、これまでのMCと比べると扱いの悪さはやや否めなかったです。トークはback numberのステージでひたすらタイムマシーン3号の山本さん呼ばわりが面白かったですが、個人的にはもっと暴走・脱線しても全然良かったのではないかと感じました。一方杉浦友紀アナは3年前と同様非常に気が利く喋りで相変わらず見事、次回も可能なら続投して欲しいです。ただ桑子アナに代わって総合司会でも良い存在なので、そうなると誰を次のウラトークMCに選べばいいのか、悩ましい所です。

 

最終審査について

 データ放送で不備があったのは謝罪文が出ましたが、さすがに本番中はもう少し審査について説明があってもいいかと思いました。事前番組やホームページなどを見れば分かりますが、紅白歌合戦の高い視聴率を考えると見ない人の方が圧倒的多数のはずです。年々番組内において重要度が下がっているとは言え、さすがにここはもう少し親切にやってもいいのではないかと個人的には感じました。

おわりに

 以上です。ここ数年長くなる一方だった最後のまとめでしたが…。今回は比較的良質な内容ということもあって、そこまで長文にならなかったのではないかと感じてます。締めとしても「次回の紅白歌合戦も楽しみにしています」、これくらいしか言いようがありません。

 ティーザー&YouTube再生数からの分析記事は、5日か6日に書く予定です。ビルボードチャートの紅白効果は発表がある10日と11日を予定していますが、個人的に1月前半は多忙の為遅れる可能性もあります。第74回の紅白予想も、例年通りに8月頃から始める予定です。その間は毎週水曜日のビルボードから新曲レビュー、今年はライブレポも徐々に増やしていく予定です。紅白に関しても歌手の特集記事、あるいは新企画も考えています。再生数ランキングもデータ更新・新しいアーティスト追加を考えています。

 ひとまずはありがとうございました。そして2023年も、当サイトをよろしくお願いします。

コメント

  1. まずは紅白予想から始まり本編レビューまでの執筆、大変お疲れさまでした。
    私にとっては最早このブログの本編記事を見るところまでが紅白という感じになっていて、今年も本当に楽しく見せていただきました。

    事前報道ではかなり批判的な(それも叩く結論ありきの的外れな)声が多かった今回の紅白でしたが、年明けの反応を見るに見事に内容で黙らせたような形になりましたね。
    紅白ファンとしては痛快の一言です。

    記事内で仰っているようにテーマ選択も非常に良かったと思います。
    72回紅白のまとめ記事で「意図のはっきりした演出・選曲で、テーマを基に作り上げる「作品」としての完成度は69回を超えるレベル」とコメントさせていただきましたが、まさかこんなに早く同等かそれ以上の物が見られるとは思いませんでした。
    テーマ選択によっては合う合わないが分かれそうな点は問題かもしれませんが、明確なテーマを定めて演出の柱にするという方針は是非とも続けて欲しいなと思います。

    事前収録については、やはり生演奏の実現という点が大きなポイントになるのだと思います。
    Vaundyからあいみょんまでの昨年話題の人を多く集めた流れはこの上なく完成度の高い曲順だったと思いますが、おそらく101スタジオとホールをフル稼働してもバンド勢をすべて生演奏にしたうえでこの曲順にするのは不可能だったのだろうと思います。
    やはりバンドは生演奏してこそだと思うので(ラルクやプリプリがアテフリだったのはかなりショックでした)、生中継より番組の盛り上がりと音楽的な拘りを優先する判断をしたのは仕方ない部分かなと考えています。
    収録にするからにはそれが必然となるような演出をというスタッフの意気込みは強く感じましたし、残念な部分は勿論ありますが十分納得はしています。

    特別枠との区分けについては本当に難しい問題ですね……
    そもそも大物歌手が圧倒的に男性に偏っている以上はそうしないと誰か若手が割を食うことになりますし、いい案が思いつかない時点で今のやり方が最善に近いということなのでしょうか。
    また、氷川きよしの「紅白に属さない」ことに意味を持たせるタイプの特別枠の使い方は恐らく初めてだと思いますが、非常に興味深かったです。
    今後似たようなケースは必ず出ると思いますので、大きな前例になったと思います。

    70回を除く近年の紅白は安定してクオリティが高く、紅白ファン以前に一音楽ファンとして非常に楽しみなイベントになっています。
    この流れが今年も続くこと、そして今年も紅白の人選に迷うぐらいの名曲がたくさん生まれることを期待しています。
    改めまして、紅白全編レビュー本当にお疲れさまでした。

  2. こんばんは。紅白レビューお疲れ様でした。毎年楽しませていただいています。
    今回の紅白は、出演者はなかなか良いものの、一部の選曲と事前発表されたアイドルや芸人による演歌・歌謡曲の応援復活という懸念材料から心配していましたが、蓋を開けたらそういう要素がある割に全体的に歌を聞かせることに特化した
    上質な回になっていていい意味で驚きました。若手はビルボードジャパンチャートやSNSでの盛り上がりから、ベテラン勢はアニバーサリーベストの発売等の話題性から選出という方向性が正しかったということが証明された形ですね。
    一方で”事前収録×出場歌手×特別歌手の境界線”は確かに自分も今回は気になってしまいました。歌手側の意向もあるので完全には無くせないにせよ、どうにか良い解決策を思いついて欲しいと願っています。ともあれ、この3年間安定して良質な紅白を作り続けられていることは素晴らしく感じています。今後も基本的には
    今の方向性を維持しつつ、ブラッシュアップできる部分はブラッシュアップして
    この先も頑張って欲しいなと思います。
    最後に、今年も各種レビュー楽しみにしていますのでよろしくお願いします。

  3. ここまで全て拝見しました。更新ありがとうごさいました。本年もよろしくお願い致します。

    今回の紅白は個人的に満足度の高い内容でした。演出・セットは例年以上にクオリティが高く、出演者も最新のヒットからベテランまで幅広く楽しめました。
    前半はややアイドルが多く感じましたが、代わりの歌手が不在のため致し方ないでしょう。
    事前収録については視聴者からすればどうでも良いのですが、あまりに多すぎるとホールの観客が気の毒ではあります。
    特別企画も多かったですが、紅白両組で男女同数を選ぶ以上、追加出場が増えるのは当然と言えます。しばらくは今回の形式で良いのではないでしょうか。

    視聴率は35.3%でワースト2位という結果でしたが、国民的ヒット曲がなく、テレビ離れが加速する中でも数字を上昇させたのは偉業だと思います。ネットに多数流れたとはいえコンテンツは分散し、裏番組も弱いことを考えると、紅白はまだまだ盤石なのかもしれません。

    前回は「カラフル」が番組のテーマだったので数年以内に紅白を辞めるのかと思いましたが、今回はそのような雰囲気は全くなく(ロゴさえ変更されました)、むしろ原点回帰したようにも感じられたので、次回以降も紅白という形式で続いてほしいと思います。

    以上です。ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

  4. 「紅白歌合戦のお話」の頃から毎年楽しく拝見しています。
    数年前に座談会にも参加させていただいた者です。

    今回幸運にも当選し、NHKホールで観覧することができましたので、紅白好き+現地観覧の目線でコメントさせていただければと思います。

    ・テーマ選定
    前回「カラフル」は放送局の主義主張を感じ食傷気味だったので、今回の「みんなでシェア」は音楽というものの性質に合っていて良かったと思います。ホール観客を巻き込もうという演出意図を感じ、特にPerfume、ゆず、関ジャニのステージに関しては開宴前にレクチャーもあり、ライブ感がありとても楽しかったです。

    ・司会者
    全員とても安定していました。橋本環奈は声が良く通り聞きやすかったです。
    歌唱時はハケることも多かったですが、袖にいるときはカメラに抜かれずとも全員ノっていたので、素晴らしかったです。

    ・後ろの演出
    お涙頂戴もなく良かったと思います。
    出場歌手の盛り上げに関しては、King Gnuの遅い手拍子は笑いましたが、ジャニーズ勢がカメラ関係なくノリノリにステージを盛り上げていてエンターテイナーだなと感心しました。
    ちなみにウタの時は、観客もモニターを見ていました(お察しください)。

    ・事前収録、特別歌手の境界線
    特別枠の境界はいろいろ絡んでいそうで難しいですが、今回に限れば男性に偏っていたので、それが最終結果に影響したかなと思います。
    ただ、会場にいないにせよバンプやミスチルは白組歌手だったのに、back numberが特別枠なのは、業界的にどうなんだろうと気になりました。

    事前収録、スタジオはテレビではそこまで気になりませんが、ホールにいるとやはり冷めてしまいます。(どうせ星野源はいないからトイレに行くといいよと同行者に予め伝えていました。)
    スタジオ中はホールの大規模転換などをしていたので意義も理解できますが、特に最終盤はホールとスタジオが交互になる状態だったので、せめてトリ前4組はホールで歌ってくれたらと思います。

    ・ごちゃまぜ曲順
    個人的には白白白や紅紅紅の曲順は好みでなく、攻守交代が多発してでも、頑張って曲順を組んでほしいなと思います。
    ホームページで発表された曲順リストを印刷していったので、次がだれか分かりましたが、会場で配られた見どころタイムテーブル&新聞掲載の曲順表だと全く今どこか分からないと思います。

    他人様の場所で長々と書いてしましましたが、今回は近年でも楽しい紅白でした。
    また、ホールで観覧できた身としては、総じてパフォーマンスクオリティが高く、とても感動しました。
    なんだかんだ紅白の形式は、浸透度合いからも現状が最善だと思うので、曲順は大目に見つつ、軸は維持してこれからも製作してほしいなとファンとしては思います。

    最後に、改めて予想からレビューまで迅速で丁寧な執筆に頭が下がります。これからも記事を楽しみにしております。

  5. 今年も紅白の記事、大変興味深く読ませていただきありがとうございました。

    35.3%という数字は今の地上波TVの出せる限界点なのかもしれません。
    確かに数字だけ見ればワースト2位。とはいえ少なくとも年末の話題はしっかりつかめていたと思います。
    事前の不安をしっかり払拭することができたという意味ではNHKは良い仕事をしてくれたかなと考えてます。

    事前収録の多さに関しては確かに気になります。
    もちろん、歌手それぞれの事情とかありますし、今はコロナが再び感染数増やしてる状態ではあらかじめ収録したほうがリスクが少ないというのもあるでしょう。
    歌唱演出は近年のなかではトップクラスに優れていましたし、それも考えなのかもしれません。
    でもあまり事前収録に頼りすぎると反発するアーティストも出てくるような気もします。
    このあたりはNHKスタッフのさじ加減一つだとは思いますので、特別枠の数とか事前収録の数とかはしっかりと調整して納得できる紅白を作ってほしいです。

    今回の紅白は令和紅白の一つの形を現わしてくれた、私はそう思っています。
    視聴率よりもネットやSNSメディアへの波及、これからもこの風潮は強くなるのかもしれません。
    今後もこの形を守りつつ、改善点はしっかり改善し、良い所は更に良くしていけるよう、スタッフ一同頑張ってほしいです。

    ここのブログの文章は本当に興味深く読めて、電車内で暇を潰すのに役立ち、とてもいいものです。今年も期待しております。ありがとうございました。

  6. 紅白は毎年見てます。2022年頑張った歌手の皆さんの集大成が見れる事衣装も楽しみです。KinKiの皆さんは特に楽しみでした。良く視聴率の事が話題になると思うんですが現代は娯楽が多く紅白を見る事がステ-タスにはなってないと思います。
    80年代90年代の歌手の方も出して下さい。これからも見たいと思います。

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