歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第23回・1972年その2)

 

演奏時間&構成表 2(第23回・1972年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
15(紅8)どうにもとまらない山本リンダ2分25秒
2コーラス
2分51秒
2コーラス
16(白8)ゴッド・ファーザー~愛のテーマ尾崎紀世彦2分21秒
1コーラス半
2分30秒
1コーラス半
17(紅9)生まれかわれるものならばいしだあゆみ2分23秒
2コーラス半
2分53秒
2コーラス半
18(白9)太陽がくれた季節青い三角定規1分39秒
2コーラス
2分17秒
2コーラス半
19(紅10)純潔南 沙織2分3秒
2コーラス
3分3秒
2コーラス半
20(白10)めぐり逢う青春野口五郎2分19秒
2コーラス
3分14秒
2コーラス半
21(紅11)さよならは突然にザ・ピーナッツ2分31秒
1コーラス半
2分56秒
2コーラス
22(白11)さよならをするためにビリー・バンバン2分10秒
1コーラス半
3分4秒
2コーラス
23(紅12)耳をすましてごらん本田路津子2分4秒
2コーラス
3分24秒
3コーラス
24(白12)愛したいなら今西郷輝彦2分24秒
2コーラス
2分40秒
2コーラス
25(紅13)美しい星森山良子2分22秒
2コーラス+サビ2
2分47秒
2コーラス+サビ3
26(白13)知りたくないの菅原洋一2分24秒
1コーラス
2分48秒
1コーラス
27(紅14)京都から博多まで藤 圭子2分15秒
2コーラス
3分26秒
3コーラス
28(白14)銀座・おんな・雨美川憲一2分1秒
2コーラス
4分0秒
3コーラス
29(紅15)恋の追跡欧陽菲菲2分21秒
2コーラス半
2分56秒
2コーラス半
30(白15)出発の歌上條恒彦2分52秒
1コーラス+サビ2
4分25秒
2コーラス+サビ2

各ステージ・補足

 5年ぶり出場、流行語にもなった「どうにもとまらない」の山本リンダイントロからアウトロまで完全フルコーラス。ただし原曲より相当速いテンポ、26秒も短くなっています。

 尾崎紀世彦も「ゴッド・ファーザー~愛のテーマ」をカット無しのフルコーラス。こちらは原曲とあまり変わらないテンポで、歌唱時間の短縮も9秒のみでした。

 いしだあゆみも2コーラスにサビ繰り返しも披露のフルコーラス。ただこちらはラストサビ前の間奏カットでした。

 青い三角定規は原曲からして短いですが、紅白はさらにラスト1コーラスとアウトロの一部をカット。テンポはそれほど速くなっていませんが、妙に慌ただしい演奏にも見えました。1分39秒の演奏時間は、昭和の紅白においても屈指の短さです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史

 南沙織の「純潔」はAメロ+Bメロ+Aメロの1番、Aメロ+Bメロの2番、Aメロ歌詞無しの間奏を経てBメロ+Aメロのラストというやや変則的な構成です。紅白は2番Bメロから”アアアア…”と歌うAメロラストに飛ぶという形でした。(ステージレビュー→紅白名言集解説・47

 初出場の野口五郎は歌い上げるバラードですが、テンポはやや速くなっています。騒がしい演奏に終始観客席から響くファンの叫び声、レコードとは全く違う雰囲気のステージになっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・野口五郎の軌跡

 ザ・ピーナッツは宮川泰先生の指揮のもと、超ハイテンポのオリジナルアレンジに仕上がっていました。原曲よりもかなりダイナミックなステージで、個人的には音源をはるかに上回る内容だと思っています。歌唱後、原曲にない締めの演奏が5秒加えられていました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・ザ・ピーナッツの軌跡

 ビリー・バンバンは原曲に近いテンポで、大ヒット曲「さよならをするために」1コーラス半演奏でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史

 本田路津子は連続テレビ小説『藍より青く』主題歌の歌唱、出演者の応援もありましたが、ステージはややあっさり2コーラス。間奏も前半の短い方が採用される形になっています。

 西郷輝彦はダンサーも加わるフルコーラス。やや速めのテンポですが、原曲と比べるとそこまで演奏時間は短くなっていません。(ステージレビュー→紅白歌合戦・西郷輝彦の軌跡

 森山良子もフルコーラス、東京放送合唱団をバックにした熱唱ステージでした。間奏の一部と、フェイドアウトのアウトロ後半がカットされています。

 菅原洋一は初出場曲「知りたくないの」を5年ぶりに歌唱。ゆったりしたアレンジに聴こえますが原曲はさらにスローで、ラストの「忘れてほしいの」繰り返しでも24秒短くなっています。

 演歌の藤圭子は原曲とほぼ同じテンポで2コーラス。1番+前半間奏(短い方)+3番の構成、そのためステージは短めです。

 一方同じ演歌の美川憲一原曲よりやや速いテンポの歌唱です。こちらも1番+前半間奏(短い方)+3番の構成でした。

 欧陽菲菲の「恋の追跡」は昭和の紅白でもトップクラスの超速テンポ。アウトロのみカットのアレンジで、30秒近く詰めています。彼女の高い歌唱力も相俟って、尋常ではないほど激しいステージになっていました。

 上條恒彦は1972年当時だとかなりフルコーラスが長い曲なので、2番を丸々カットしています。ただそれでもメガネを飛ばしてしまうほどの大熱唱、堂々の初出場ステージでした。コンサートのアンコールみたいに始まるラストのサビ繰り返しは、原曲と同じアレンジです。

 

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