歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第37回・1986年その2)

演奏時間&構成表 2(第37回・1986年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
13(紅7)時の流れに身をまかせテレサ・テン2分59秒
2コーラス
4分9秒
2コーラス半
14(白7)ときめきワルツ山川 豊2分32秒
2コーラス
4分19秒
3コーラス
15(紅8)Tokyo見返り美人研ナオコ2分29秒
1コーラス+サビ2
3分38秒
2コーラス+サビ
16(白8)トラ!トラ!トラ!シブがき隊2分25秒
冒頭+1コーラス+サビ
3分46秒
冒頭+2コーラス
17(紅9)時の流れに~鳥になれ~五輪真弓3分11秒
2コーラス
4分55秒
2コーラス+サビ
18(白9)熱き心に小林 旭3分16秒
1コーラス半
4分49秒
2コーラス
19(白10)青春近藤真彦3分5秒
1コーラス半
3分28秒
2コーラス半
20(紅10)ハーフムーン・セレナーデ河合奈保子2分49秒
1コーラス半
5分31秒
2コーラス半
21(白11)雨の港大川栄策2分41秒
2コーラス
4分27秒
3コーラス
22(紅11)ふたりの絆川中美幸2分42秒
2コーラス
3分51秒
3コーラス
23(白12)小雨降る径菅原洋一2分59秒
1コーラス半
(演奏時間不明)
24(紅12)もう一度ふたりで歌いたい和田アキ子3分9秒
2コーラス
4分55秒
2コーラス+サビ
25(白13)今は別れの時 フェアウェル加山雄三2分51秒
2コーラス
3分38秒
2コーラス
26(紅13)瑠璃色の地球松田聖子3分33秒
2コーラス半
4分29秒
2コーラス半
27(白14)波止場シャンソン角川 博2分5秒
2コーラス
3分20秒
3コーラス
28(紅14)好きにならずにいられない岩崎宏美2分28秒
冒頭+1コーラス+サビ
4分17秒
冒頭+2コーラス+サビ
29(白15)Song for U.S.A.チェッカーズ3分7秒
1コーラス+サビ
5分33秒
2コーラス+サビ
30(紅15)男三百六十度水前寺清子2分37秒
2コーラス
4分5秒
3コーラス

各ステージ・補足

 テレサ・テンは世紀を超えて歌い継がれている名曲「時の流れに身をまかせ」。2コーラス歌唱ですが間奏はほぼカット、ただ演奏時間は3分近くでそこそこの長さになっています。

 山川豊はこの年が紅白初出場ですが、前の曲が終わってすぐの演奏開始。「ときめきワルツ」の1番と3番を歌唱。

 研ナオコ「Tokyo見返り美人」は1コーラスが長め、したがって1番とサビ2回繰り返しの歌唱でした。紅白では別れをテーマにしたようなバラードが多かったですが、この曲はノリノリのアップテンポです。

 シブがき隊は紅白歌合戦史上唯一の、代役の代役としての出場でした。1番から間奏無しで2番サビ2回目に移行、そのままラストまで歌い切っています。

 五輪真弓は5年ぶりの紅白出場、日本国内のヒットよりも歌唱力の高さ・海外でのヒットが評価されてのカムバックでした。1番繰り返しのラストサビ以外はフルコーラス歌唱です。

 小林旭は「昔の名前で出ています」以来9年ぶりの紅白、阿久悠・大滝詠一コンビの名作かつ大ヒット曲「熱き心に」を熱唱。1コーラス歌唱後にラストのAメロ、明るい照明が夕焼けに変わる演出もつきました。

 中間審査を経て攻守交代、後半トップバッターは近藤真彦の「青春」。原曲はバンドサウンドが目立つアレンジですが、1番はテンポかなり遅めで弦楽器メインのバラード調になっています。間奏~2番サビはほぼ原曲通りの速さ、エレキギターなどの演奏もそこから加わる形です。

 河合奈保子の「ハーフムーン・セレナーデ」は正真正銘のバラード、自作曲をピアノを弾きながらの歌唱でした。間奏無しの1コーラス半を見事に歌い切ってます。(ステージレビュー→紅白歌合戦・河合奈保子の軌跡

 大川栄策は遠藤実作曲の哀愁演歌「雨の港」、1番と2番の歌唱でした。後ろのモニターに雨が降るイメージのアニメーション映像が映っています。

 川中美幸はしあわせ演歌の「ふたりの絆」、1番と2番の歌唱でした。おかっぱのウィッグをつけてのステージです。歌い出し0コンマ何秒が、前のステージのアウトロと被っていました。

 菅原洋一は6年ぶりにタンゴの名曲、今回は「小雨降る径」を歌唱。ところが歌い出しからマイクに声が全く入らない大ハプニング発生。咄嗟にスタッフがマイクを交換、Bメロでようやく菅原さんの歌声が乗りました。他歌手のレコーディングは3分~3分半の演奏時間が多いですが、紅白の演奏時間もほぼ同様。ただCメロパートはサブスク解禁されている他の歌手の音源では見つからなかったです。

 和田アキ子は8年ぶりの紅白復帰、「もう一度ふたりで歌いたい」を100人以上の女声合唱団バックに2コーラス、ただし2番Aメロ1回目はカット。サビもLet’s sing a songの後のくだり無し、そのまま英語詞で締める終わり方でした。こちらも1番サビ以降、2番サビまで歌詞テロップが出ないハプニングが発生しています。

 ハーフタイムショーは歌舞伎をテーマにした内容ですが、歌唱シーンが無いので割愛します。

 ショー明けのステージは白組キャプテン・加山雄三のステージ。間奏無しのフルコーラスでした。なおイントロは原曲ピアノソロ38秒に対して紅白は吹奏楽器中心の14秒、テンポは相当速めに編曲されています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・加山雄三の軌跡

 松田聖子はこの紅白と直前の日本レコード大賞が活動復帰後初のテレビ出演、出産の2ヶ月後でした。階段に備え付けのエレベーターで登場する際にもオリジナルの曲あり、演奏時間はこれも含めた数字です。楽曲はアルバム『SUPREME』収録の「瑠璃色の地球」、当時の紅白では珍しいアルバム曲の歌唱です。イントロは繰り返し1回少なめ、2番Aメロ前半とアウトロのタイトル部繰り返し1回と余韻を残す終演奏もカットですが、注目度の高いステージだけあって演奏時間は長めです。なお登場シーンの長さは24秒でした。

 角川博は1986年基準でも少し古さを感じるマドロス歌謡「波止場シャンソン」を歌唱。曲調は全くシャンソンではありません。1番と3番の歌唱。7年ぶりの紅白、辞退歌手の代役という立ち位置ではありますが、歌唱時間の短さに変化は無しでした。

 岩崎宏美は三拍子のリズムが心地良い「好きにならずにいられない」。冒頭サビの後、半分くらいにカットされた間奏を経て1コーラス+間奏無しサビの歌唱です。「すみれ色の涙」以来、久々にほぼ原曲通りのテンポで歌えたステージでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・岩崎宏美の軌跡

 後半はヒットチャート上位に入るような曲がほぼ無かったこの年の紅白ですが、チェッカーズ「Song for U.S.A.」は唯一に近い例外でした。サビ繰り返しの構成のため、1番AメロBメロ後のサビは先に2番を歌唱。その後に繰り返しの1番歌詞を歌って、フェイドアウトのため原曲に無いアウトロ演奏(ダンス有り)で締めるステージでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・チェッカーズの軌跡

 水前寺清子は「男三百六十度」を2コーラス。花柳糸之社中をバックに、1番と3番を小気味良く歌います。

 

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