歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第46回・1995年その3)

演奏時間&構成表 3(第46回・1995年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
25(白13)
白後半3
君のそばにいる谷村新司3分31秒
冒頭+2コーラス+サビ2
3分36秒
冒頭+2コーラス+サビ2
26(紅13)
紅後半3
み・れ・ん藤あや子2分57秒
2コーラス
4分54秒
3コーラス
27(白14)
白後半4
情炎吉 幾三3分25秒
2コーラス
4分36秒
2コーラス+サビ
28(紅14)
紅後半4
夜の雪大月みやこ2分43秒
2コーラス
4分54秒
3コーラス
29(白15)
白後半5
YOUNG MAN
(Y.M.C.A.)
西城秀樹3分11秒
2コーラス半
4分44秒
3コーラス半+サビ
30(紅15)
紅後半5
河内おとこ節中村美律子2分38秒
2コーラス
4分19秒
3コーラス
31(白16)
白後半6
兄弟船鳥羽一郎2分20秒
2コーラス
3分36秒
2コーラス半+ラスト
32(紅16)
紅後半6
みれん海峡田川寿美2分52秒
2コーラス
4分39秒
3コーラス
33(白17)
白後半7
男の慕情加門 亮2分30秒
2コーラス
4分8秒
3コーラス
34(紅17)
紅後半7
だんな様三船和子2分16秒
2コーラス
3分45秒
3コーラス
35(白18)
白後半8
幸せになりたい美川憲一2分26秒
2コーラス
3分45秒
3コーラス
36(紅18)
紅後半8
母ひとり 小林幸子3分20秒
2コーラス+サビ
4分58秒
3コーラス+サビ

各ステージ・補足

 谷村新司は宝塚歌劇団月組との共演、登場前は「君のそばにいる」インストをバックに彼女たちのショーが繰り広げられます。時間にして43秒、フルコーラスの原曲が3分台なので、これを合計すると前回までの持ち時間になります。(ステージレビュー→紅白歌合戦・谷村新司の軌跡

 藤あや子は背中の帯に大きな花をあしらった、着物姿の紅組歌手8名をバックに歌います。歌はこの年ヒットした「み・れ・ん」、1番と3番の2コーラスでした。

 吉幾三は聴かせる演歌「情炎」、2番で感情が入り過ぎて声が詰まる歌唱になっています。

 大月みやこも聴かせる演歌「夜の雪」。1番と3番、間奏短めの2コーラスです。この対決は林をイメージした美術セットが大変凝っていました。

 西城秀樹は2年連続同じ曲、過去曲だと当時としては異例の選曲でした。YMCAの意味を『クイズ日本人の質問』メンバーに解説してもらった後のステージです。ミュージカル調の登場曲16秒の後に、この年は赤い衣装のヤングマン。1番+2番+Cメロ以降の構成は前回と同じですが、1番直後の間奏とダンスはこの紅白オリジナルの内容です。テンポは前回より少し速くなったように聴こえました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・西城秀樹の軌跡

 中村美律子は『生活笑百科』スタイルの曲紹介。笑福亭仁鶴師匠の司会にオール阪神・巨人の漫才は、上沼さんのトークも含めて番組の雰囲気そのままでした。歌は「河内おとこ節」の1番と2番ですが、お祭りを体現したような中村さんの衣装がなかなか奇抜です。初出場の時にカットされたイントロ・アウトロがこの年は演奏、ステージとしては当時より5秒長くなっています。

 鳥羽一郎はスーツ・タキシードではなく漁師姿でのステージ、衣装代7500円と話しています。1番と3番の歌唱、演奏時間は3年前より10秒長くなりました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡

 田川寿美はヒットして堂々の2年連続出場、「みれん海峡」を迫力たっぷりに2コーラス歌います。1番と3番の歌唱でした。当時の女性演歌若手ホープで翌年もヒットしていましたが、ベテラン・常連優遇もあって落選。次の出場は3年後になります。

 加門亮は若手落語家の謎掛け連発で曲紹介。石原裕次郎ばりにムードたっぷりの低音で「男の慕情」の1番・3番を歌います。翌年の「霧情のブルース」は日本有線大賞の最多リクエスト曲賞を受賞するヒットですが、なぜかこちらもベテラン・常連優遇のため落選。それどころか2020年に61歳で逝去、ここで正当に紅白で選ばれていれば本人の歌手生活も演歌の歴史も違っていたような気がします。

 三船和子はデビュー30周年で初出場、事故で声が出なくなる苦労を経ての紅白でした。「だんな様」は歌手生活復帰を果たした1982年の再デビュー曲です。そのため1コーラスはやや短め、演奏時間もそれが反映される結果になりました。

 前年に引き続いてこの年も衣装対決、先攻の美川憲一はサンバ風の「幸せになりたい」。黄泉の国からやってきたと表現されたその衣装は、カラフルな虹色から真っ白に衣装替えする演出がついています。ただ今回は前回と違って普通の編曲、1番と3番の2コーラスで演奏時間も思いのほか短いです。

 小林幸子の「母ひとり」も、テレサ・テンの一連のヒット曲でお馴染みだった荒木とよひさ・三木たかしコンビの演歌です。ただこちらは完全に衣装と一体化したセット、間奏で煙をあげながら宙に舞う人間ロケットになっていました。1番・3番とラスト繰り返しの構成、3番サビは万華鏡のようなセットが開いて回転し始めます。歌はしっとり聴かせる演歌ですがそれ以外は盛り上げに盛り上げる構成、本来の歌のイメージとは全く異なる結果になったのは言うまでもありません。

 

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