第69回(2018年)NHK紅白歌合戦~その6~

チコちゃんに叱られる×紅白(後半)

 再び岡村隆史チコちゃんが登場して、司会者のように振る舞います。櫻井さんが抗議するも、ネットでは司会と言われているんですからと反論する岡村さん。ただ状況を察しているチコちゃんは「ネットに踊らされてるんじゃねぇよ!」と怒ります。このやり取りの間、ゲスト審査員席のテーブルに何度も頭をぶつけていることをツッコまれています。

 ここで関ジャニ∞の村上信五に質問。「安田も聞いとけよ」と横にいる安田章大にも名指し。「他の歌手の方が歌い終わったら何をする?」「お辞儀とか拍手、ですよね」「今日は誰が歌った後に一番拍手した?」「やっぱりKing & Princeくんは直の後輩ですし…」「みんなにした?」「みんなにしましたよ勿論、先輩方も沢山出てらっしゃいますし」「あ、ホント?それで、数年のうちにこの司会のポジション狙ってるの?」村上くん徐々に追い詰められています。「なんで歌い終わった後に拍手するの?」「おめでとうございますお疲れ様でしたという時に拍手しますから。いいことだからじゃないですか?」「いいことだから、うん、うん、うん。ボーっと生きてんじゃねぇよ!でもチコちゃんは知ってます、「でも教えなーい。自分で歌って、拍手もらったら分かるんじゃない?考えてみて」「えっ?紅白ってこんなモヤモヤしたまま歌いますっけ?」かなり斬新な曲フリと化しました。「丸ちゃんこの間お父ちゃんに会うたよ」とステージに向かう際小声で呟く辺り、チコちゃんと関ジャニ∞はかなり仲が良さそうです。

 

(ウラトーク)
 サンドウィッチマンがウラトーク席に復帰。出番から15分経過、戻るのが遅いことに直美さんがクレームを入れます。「オンタイムですね」「人がごった返してて」「竹下通りみたいになってたんで」「牛歩作戦」「挨拶とかがすごくて」「(欅坂46のメンバーに)頑張れよって一人ずつ」「何人かなぎ倒して来たからね」

 「甲子園」の本編シーンでは「このトークで巻いてください」と言われて15秒巻いたようです。あと櫻井さんと会った瞬間、会場にウラトークが響き渡ったハプニングについて「さっきなんなんですかあれ!」と言われたそう。その前に桑子アナには丁寧に謝罪を頂いたそうです。

 

(解説)
村上信五は2007年テレ朝の『女神のアンテナ』が初MC。以降少しずつ司会業が多くなり、NHKでもこの年『SONGS OF TOKYO』『NHKだめ自慢~みんながでるテレビ~』のMCを担当。またFNS27時間テレビでもビートたけしと司会を務めました。なお2023年現在紅白歌合戦の司会はまだ担当していません。

 

白13(全体30):関ジャニ∞(7年連続7回目)

・2002年結成、2004年デビュー 第63回(2012年)初出場
・33~37歳・6人組
・楽曲:「ここに」(2018/9/5 シングル)
  詞・曲:WANIMAのMA
・歌唱前テロップ:「ここに」新旧の大阪万博映像も
・歌唱中テロップ:1970→2025 大阪万博映像と!
・演奏時間:2分22秒

 大阪万博の開催が決まったということで、1970年大阪万博と2025年イメージ映像をバックに関西出身のグループが歌うというステージでした。サビ前では両司会やチコちゃんたちと歌うシーンもあり。映像以外は極めてシンプルな演出で、会場を盛り上げるとともに熱唱。関ジャニ∞が持つアーティスト性と、楽曲本来のパワーが両立している素晴らしい内容でした。

 結局答えは分からなかったようですが、温かい拍手は多く頂きました。チコちゃんが出した答えは「神を目覚めさせるため」。詳しくは桑子アナがボードを持って解説。最古の記録は古代エジプトで、強い音を出して神を目覚めさせるため・神を称賛するため拍手をしていた、そのことから歌や踊りなどを拍手で称賛していたようです(例によって諸説あり)。むろんこの説は村上さんも櫻井さんも知らなかった模様。紅白司会のポジションを狙う争いは、今後もまだ続きそうです。

 

(ウラトーク)
 今度は直美さんが本編登場準備のため退席。「タイミングが合えば戻ってきます」、衣装も変えるため出番よりやや早めの準備のようです。

 舞台裏は人数が多く、緊張感があると話すサンドの2人。ただジャニーズ系の方はリラックスしていたようです。関ジャニ∞の後に登場する欅坂46は緊張感ある感じ、番組共演しているのでこちらにも気を掛けます。

 

(解説)
・「ここに」は2018年唯一のシングル表題曲となりました。WANIMAのボーカル・KENTAが”WANIMAのMA”名義で楽曲提供しています。WANIMAはこの年も十分ヒットしていたので、連続出場にならなかったのは極めて残念でした。

・この年、2025年の大阪・関西万博の開催が決定しました。日本での開催は2005年愛・地球博以来20年ぶり、大阪では1970年以来55年ぶりです。当然第21回(1970年)紅白でも話題になりましたが、全編再放送が一度もないため細かい全容は個人的に言うと正直分かりません。

渋谷すばるが脱退したので、この年の紅白歌合戦は初めて6人でのステージになります。また錦戸亮も翌年9月に脱退および退所、したがって6人での紅白はこの年が唯一でした。

紅13(全体31):欅坂46(3年連続3回目)

・2015年結成、2016年デビュー 第67回(2016年)初出場
・13~23歳・27人組
・楽曲:「ガラスを割れ!」(2018/3/7 シングル)
  詞:秋元 康 曲:前迫潤哉 Yasutaka.Ishio
・歌唱前テロップ:圧倒的なダンスパフォーマンス「ガラスを割れ!」
・歌唱中テロップ:紅白だけのダンスパフォーマンス

・演奏時間:2分35秒

 前年に「不協和音」を一緒に踊った内村さんがメンバーとトーク。「無理させてごめんね」と謝りつつも、その経験はお互いにとって宝物だったよう。両手をクロスさせるポーズは内村さんポーズとして、今回の振付に取り入れましたとも話します。ゲスト審査員の中村勘九郎(楽しみな歌手:欅坂46)「はい、楽しみです!」と内村ポーズを披露。ちなみに彼の欅坂46ファンは相当なもので、歌舞伎に彼女たちのネタを取り入れることもあるそうです。曲紹介の途中で演奏に入ってしまう段取りミスあり。喋る前に数秒出来た間がそうさせてしまったのでしょうか。

 本来のセンター・平手友梨奈が怪我のため活動休止、その間は各番組で様々なメンバーが代役を務めてます。今回の紅白では小林由依が担当。彼女が見せる動き・表情もまた鬼気迫るものがありました。見る人の心を動かすようなパフォーマンスはダンス・表情・要所で自然に生まれたような叫びに至るまで非常に高いレベルで完成されています。他番組で見た時にも感じたことですが、平手不在というピンチがかえって新たなストーリーを創り上げているような、そんな印象もあります。今回の紅白はスイッチングミスが目立つなど全体的にカメラワークがあまり良くなかったですが、このステージに関して言えば臨場感のある動きを伝える役割をおおいに全うしていて大変素晴らしかったです。次回の紅白では平手さんも戻って、更なるベストパフォーマンスを見せてくれることをあらためて期待したいです。

 歌い終わりの内村さんのメッセージも大変温かくて良かったです。ただ思いっきり広瀬すずが「乃木坂46の皆さんありがとうございました!」と間違えたのが残念。

 

(ウラトーク)
 イカ大王がウラトーク席に登場。「塚地さん、どうも」「イカ大王だ、わしは」「すごく安心するなあ」。ちなみにイヤモニ装着のため一度頭を外されたようです。

 なにげに5回紅白に出場しているイカ大王、「初年度よりは皆さんが優しい空気」「(初回は)何やってるんだ、映れ映れ!」。ただ欅坂46とは番組で毎週共演しているので、彼女たちが登場したタイミングでトークを切ります。守屋茜と石森虹花が宮城出身ということも話していました。

 激しいダンスに「髪の毛みんな邪魔だから切ればいいのにね」。伊達さんのボケるたびにイカ大王がフォローを入れるトークになっています。パフォーマンスの激しさと照明のため、あまり顔が見えないとも話してます。「卒業した志田ちゃんとか見てるかな、みんな頑張ってるよ」。迫力あるパフォーマンスを皆さん堪能していました。ラストは「よくやった欅!」「素晴らしいステージ!」「(当然ボケで)よーし帰れ」

 

(解説)
・前年の紅白で怪我、さらに9月のコンサートでステージから転落して打撲するなどこの時期の平手友梨奈はほぼ満身創痍状態でした。12月の精密検査でも異常が見つかり活動休止、以降の番組出演では代役センターを立てています。一例として、Mステスーパーライブは鈴本美愉センターの「アンビバレント」、同じ曲で12月24日のCDTVスペシャルは土生瑞穂センター、年越しの同番組は渡邉理佐センターでした。

・歌前トークでは8人が登場、そのメンバーは菅井友香小林由依長濱ねる尾関梨香土生瑞穂守屋茜渡邉理佐小池美波でした。ちなみに直前の12月10日に2期生のお見立て会が開催されましたが、途中メンバーを囲むように登場した人々は彼女たちとは違うバックダンサーです。

平手友梨奈不出場、原田葵が学業優先のため休止中でこのステージに立ったメンバーは16人です。今泉佑唯志田愛佳がこの1ヶ月前に卒業しました。翌年には米谷奈々未長濱ねるも卒業、グループにとって非常に難しい時期に入ります。

中村勘九郎は上記にも書いた通り、ライブに足を運ぶどころかグッズも買って応援する相当なレベルの欅坂46ファンです。現在も櫻坂46・日向坂46ファンは継続中で、トーク出演時には必ずそのエピソードが語られています。なおこの曲のお礼参りの一環で冠番組『欅って、書けない?』にも出演しました。

・サンドウィッチマンとは日本テレビの『KEYABINGO!』で断続的に共演していましたが、こちらは前年9月までの放送でした。この年4月~6月放送の『KEYABINGO!』は欅坂46ではなく平仮名のけやき坂46と共演。ちなみにオードリーと『ひらがな推し』で共演が始まったのも同時期でした。

白14(全体32):三山ひろし(4年連続4回目)

・2009年デビュー 第66回(2015年)初出場
・1980年9月17日生 高知県南国市出身
・タイトル:「いごっそ魂 ~けん玉世界記録への道、再び~」
 楽曲:「いごっそ魂」(2018/1/10 シングル)
  詞:久仁京介 曲:中村典正
  けん玉:けん玉ヒーローズ with ず~まだんけ
・歌唱前テロップ:けん玉世界記録に再び挑む「いごっそ魂」
・歌唱中テロップ:けん玉世界記録に挑戦中!
・演奏時間:2分25秒(けん玉終了まで含めると2分26秒)

 「けん玉リベンジ、やりますよ!」「マジっすか!?」「去年やったじゃないっすかリベンジやるっすか!」「あれ坂本龍馬の歌ですよ!」内村さんのツッコミが止まりません。わざわざボードまで用意してどういう風に進めるのかも説明。ギネス記録員もウラトーク席の横に、桑子アナと一緒にスタンバイしています。

 明らかに一人あけおめ状態な衣装のDJ KOOが今回も3番として参加しています。前回失敗した14番の方は今回7番、成功してホッとした表情を見せます。9番までに失敗したらやり直しということでしたが、ここまで失敗はなし。歌が入る20番からはワイプも駆使して、けん玉との二元中継が今回も展開。笑顔で三山さんが熱唱しています。

 1コーラス終了で75番、ラストのフレーズを歌う頃には100番台に突入。歌い終わって気合いを入れる三山ひろし、ここまで123人全員成功。ラスト124人目の大皿が成功した瞬間、NHKホール中が歓喜の輪に包まれます。ここまでで一番の大拍手、ゲスト審査員総立ち、124人全員が大喜びでガッツポーズ。「ギネス世界記録124人で、達成となりました!」という記録員の言葉とともに、金の紙テープもステージに舞います。「よーしみんな、勝どきあげるぞー!エイ、エイ、オー!」裏では三山さん中心に、記録更新成功に向けてものすごく団結力が高まっていたそうな。本当に成功して良かったです。ただ次回出場する際は何をするのでしょうか…。

 

(ウラトーク)
 やはり歌前トークはDJ KOOに目がいくようです。ウラトーク席の面々も手に汗握る応援。「歌うんですね、この途中に」。イカ大王が「ちょうど歌詞が”理想をもとめる こころざし”ってなってる」とナイスツッコミ。

 無事成功、ウラトーク席も大喜び。「去年失敗した人呼びましょう、ここに」「DJ KOOさん、前半にいて良かったですね」とまとめました。

 

(解説)
・「いごっそ魂」は内村さんがツッコミを入れた通り、土佐の英雄・坂本龍馬をテーマにした楽曲です。「四万十川」を2年前に歌っているので地元高知のご当地ソングは紅白4回目にしてはや2度目、強い郷土愛が伝わります。

・探せば出てきそうな記録も色々あるような気はしますが、とりあえず紅白歌合戦でギネス記録達成の瞬間が放送されるのは初の出来事になりました。

・なおDJ KOOはけん玉企画のたびに登場する状況でこの回3年連続ゲスト出演。TRFでの出場が第45回(1994年)~第47回(1996年)の3回だったので、その回数に並ぶ形になっています。確かに当時『HEY! HEY! HEY!』で松本人志に「呪い」と呼ばれていたことはありますが…。

紅14(全体33):西野カナ(9年連続9回目)

・2008年デビュー 第61回(2010年)初出場
・1989年3月18日生 三重県松阪市出身
・楽曲:「トリセツ」(2015/9/9 シングル)…3年ぶり2回目
  詞:Kana Nishino 曲:DJ Mass (VIVID Neon*) / Shoko Mochiyama / etsuco
・歌唱前テロップ:豪華衣装に注目!

・歌唱中テロップ:豪華衣装に注目!

・演奏時間:2分46秒

 広瀬すず(なつぞら)安藤サクラ(まんぷく)永野芽郁(半分、青い。)と連続テレビ小説ヒロインが勢揃い。そういえば前回この曲を歌った3年前も美人女優4人が揃って曲紹介でした。すずちゃんには「目一杯楽しんでください」(安藤)「これだけ立派に司会やられてるんで問題ないと思います」(永野)とそれぞれアドバイス。更に内村さんが来年4月から放送の朝ドラ、『なつぞら』の語りを担当することをこの場で初めて発表。実は紅白の前から既に決まっていたらしいです。

 さて、「各結婚式場に必ずね、1人西野カナいるんですよね」というコメントも出る中で始まったステージは、結婚式仕様の教会セット。紙吹雪や新郎新婦風の4人のダンサーも彩りを添えます。衣装はスカートの裾がそのままステージ中に大きくハート型に広がっていて、そこに赤のLoveが描かれています。ラストでHAPPY NEW YEARと白い文字で書かれた赤ドレスに早替わりするのは、歌唱後動きやすくする意味もあるでしょうか。ただそんな裏事情は別として、非常に鮮やかで考えられた豪華衣装でした。

 構成も前回紅白で歌った時は冒頭サビ~1コーラスでやや消化不良感がありましたが、今回はイントロ~1コーラス~Cメロ~サビという形。まさに紅白アップデート版「トリセツ」をあらためて見せてくれた印象で、素晴らしかったです。これまで出場した全9回の中でも一番の出来だったのではないでしょうか。

 

(ウラトーク)
 「イカ大王送り出し」のカンペが出て、ここで退席。お正月は後輩連れて海外に行く予定なのだそうです。「また早坂さんの営業で会いましょう」「早坂営業の忘年会来てなかった」「行けなかったです、仕事で」「こんな話ええの?」という業務連絡で締めました。

 海外と言えば、有働さんから「このウラトーク楽しみにしてます」とメールが届いたようです。海外でもウラトークを聴けるのだとか。「毒のあるウラトーク期待してます」、そのリクエストに答えて「雨宮さんいつフリーになるんですか?」。海外からのメッセージもこのタイミングで応募。その後は伊達さんが個人的に親交のある膳場貴子アナのエピソード(積極的に被災地訪問してくれる)も披露。

 

(解説)
・朝ドラヒロイン勢揃い、第37回・第65回以来今回で4年ぶり3回目となりました。朝ドラでなくても前回「トリセツ」歌唱時は美人女優4人集合、第65回本編レビューでは珍しいと書いたこの演出も、4年経てば恒例という印象になりつつあります。

・振り返ると西野カナの曲紹介でゲストが登場するシーンも多いです。第63回では柔道の松本薫選手が登場第64回はゲスト審査員の風吹ジュン、第66回は上に書いた通りで第67回はメダリスト3名にぺこ&りゅうちぇる。それだけ各ステージが凝っていて、準備に時間がかかることを表しているのかもしれません。

・『なつぞら』のナレーションはこの紅白で初出しというサプライズでしたが、朝ドラの出演情報が紅白で披露されるのは史上初です。

・この頃になると少し人気が落ち着き、ベストアルバム『Love Collection 2』2枚のリリースもあって初の過去曲選曲になりましたが、なんと年が明けてすぐの1月8日に無期限活動休止発表。その後一般男性と結婚、2023年には第1子を出産。ただ残念ながら活動再開にはまだ至っていません。

白15(全体34):SEKAI NO OWARI(5年連続5回目)

・2007年結成、2010年デビュー、2011年メジャーデビュー 第65回(2014年)初出場
・32~33歳・4人組
・楽曲:「サザンカ」(2018/2/1 配信)
  詞:Fukase & Saori 曲:Nakajin & Fukase
・歌唱前テロップ:ピョンチャンの感動が再び「サザンカ」
・歌唱中テロップ:ピョンチャンの感動が再び

・演奏時間:2分48秒

 平昌五輪のVTRが流れます。「サザンカ」に勇気づけられたと話すスキージャンプ女子銅メダル・髙梨沙羅選手のメッセージもあります。金メダルを獲得した小平奈緒(楽しみな歌手:Superfly SEKAI NO OWARI ゆず)はゲスト審査員。『グッと!スポーツ』MCの相葉雅紀も登場。その横にいる渡辺直美は、小平さんが彼女から勇気をもらったということで、直美さん素で驚いてます。ビヨンセの動画を見て元気を頂いたらしく、本人の目の前で「奈緒ちゃん見てる~?」「辛い時また呼んでや~」と生パフォーマンス。なおこの後に演奏するセカオワの曲も、小平さんは選手村で聴いていたそうです。

 前回出られなかったSaoriは2年ぶりの出場ですが、曲の前半ではその時にピアノを担当したNakajinも背中にギターを背負いながら弾いてます。バックの映像は前半が針葉樹生い茂る雪の風景で、後半が平昌五輪の名場面。バラードをじっくり歌い上げます。「Dragon Night」で初出場した時には全く考えなかったことですが、ちょうどその年に入れ替わりとなったコブクロに近いポジションにだんだんなりつつあります。

 

(ウラトーク)
 「羽生くんはね、実家近いんですよ」「中学校、隣の中学校です」。一方ステージに登場した直美さんの衣装は特に変わりない模様。「何してたの?今まで」「しれーっと立ってますけどね」「不思議な時間ですね、本当に」。サンドの2人は東京五輪の前に、ラグビーワールドカップを盛り上げたいとも話してます。

 「直美ちゃん、いいなあ。俺らあそこのトークで巻いてくれって言われたんですけどね」「オレらが巻いたから今があるんだよ、だから」「直美ちゃんズルいね、全然そんな言われてなさそうですね」「うわー、ズルいわ。やりたいことやってる」「いいなあ、見せ場あって」「東北勢の高校野球の話もっとしたかったんだけどね」、直美さんの厚遇に不満爆発。ついには「ウマーベラス」を一節歌ってしまいました。

 出番終了後直美さんがすぐに合流。「ちょっと、おかしくない?あの見せ場の多さ」「押し巻きそこまでないので思う存分やってください」。サンドは櫻井さんと何ターンかあったにも関わらず1ターンで終わったそう、やはりご不満の様子。直美さんは出番前に緊張、「手拍子で踊るってなかなかないんで」。その後も伊達さんカットされたことを相当根に持ってます。

 緊張感から放たれて「ここ(ウラトーク)だけなんか別番組みたいな」。伊達さんは途中でタバコを吸いそうになるくらいで…。

 

(解説)
・平昌五輪のメダル獲得13枚は、1998年長野を超える日本選手団最多記録になりました。小平奈緒選手はバンクーバーの団体パシュートで銀メダル獲得がありますが、個人でのメダル獲得は初となります。500m金メダルに1000m銀メダル、表彰式におけるイ・サンファ選手との抱擁シーンも話題になりました。

・今回セカオワが紅白で歌った曲は平昌五輪NHK中継のテーマソングです。冬季五輪のNHKテーマソングが紅白で歌われたのは第57回(2006年)の平原綾香「誓い」が最初で、その後は4大会連続で紅白にも選曲されるようになっています。

・セカオワは翌年4年ぶりのアルバム『Eye』『Lip』をリリース、高い人気は継続していましたが他の男性アーティストの台頭激しく、紅白の連続出場は一旦この年でストップします。その後もヒットは継続して2022年は「Habit」が社会現象級の大ヒット。これで4年ぶり復帰となりましたが、所属はなんと白組ではなく紅組でした。

紅15(全体35):乃木坂46(4年連続4回目)

・2011年結成、2012年デビュー 第66回(2015年)初出場
・14~26歳・47人組
・楽曲:「帰り道は遠回りしたくなる」(2018/11/14 シングル)
  詞:秋元 康 曲:渡邉俊彦
・歌唱前テロップ:ウラトークにも注目!?「帰り道は遠回りしたくなる」
・歌唱中テロップ:センター西野 ラスト紅白

・演奏時間:2分26秒

 この紅白を最後に乃木坂46を卒業する西野七瀬。再び内村さんがレコード大賞受賞を祝福した後に、両親からのメッセージが読み上げられます。

「絵が好きで前に出るのが苦手でいつも泣いていた七瀬。ここまでよく頑張ったと思います。これからの自分の行きたい道を、しっかりと歩んでいってください」(父親)
「17歳で実家の大阪を離れて、本当はすごく寂しかったです。でも私たちに心配をかけないよう、いつもいい報告をしてくれた心遣いをありがとう。最後の紅白、悔いなく笑顔でステージに立ってください」(母親)

 このメッセージ自体もサプライズだったようですが、大阪にいる家族のもとを訪ねたのはなんと乃木坂46の公式お兄ちゃん・バナナマンの2人。これには彼女だけでなく他のメンバーも驚き。

 この曲もまた非常に作り込まれた楽曲です。卒業する西野七瀬を送り出すような歌詞もさることながら、MVだけでなく振付にもストーリーを感じさせる内容になっています。踊っている彼女に向けて歌うようなフォーメーションに、ファンなら分かるドラマがある秋元真夏と一緒に踊る動き。彼女を応援している人々にとってはただでさえ感涙モノのステージに、ウラトーク席にはずっと乃木坂46を見てきたバナナマンが駆けつけるというサプライズが発生。

 歌い終わり、内村さんが「バナナマンが来てくれたぞ!」と大声でステージにいるメンバーに伝えます。その瞬間全員が驚きとともに大感激。振り返ると、これまでの紅白のステージも全てバナナマンが見守ってくれていました。完全に国民的グループになった乃木坂46、ただそこに至るまでの2人の役割はとてつもなく大きかったことをあらためて感じる名場面です。

 

(ウラトーク)
 西野さんのお父さんからのメッセージをしみじみ聴くウラトーク席。バナナマンの写真を見て、「乃木坂が一番思ってるだろうね、今日なんでサンドウィッチマンだってね」

 「いい歌だなぁ」「カラオケとか難しそうだね」「言葉数多いからね」「吉本坂はどうですか?」「なんですか、それ?」。そんなトークをしている間にバナナマンが突然登場。ウラトーク席の面々も大声を挙げて驚いてます。「乃木坂ちゃーーん!」とステージに向かって大声援。「なんで座ってるの?立たないと!」。ウラトーク卒業でも、やはり乃木坂に関しては気にかかっているようです。司会席や客席も相当にビックリしているようで、2人が挨拶しています。

 

(解説)
西野七瀬は乃木坂46のメンバーとしてこの日がラストのテレビパフォーマンス、翌年2月24日の卒業コンサートが最後のステージになります。美貌だけでなく謙虚な人柄も大きな支持を集めていて、卒業後の女優活動で活躍の場を広げているのも、その部分が大きな理由ではないかと思われます。

秋元真夏との関係はこちらの番組レビュー記事で詳しく書かれています。そのエピソードを頭に入れて見ると、サビ直前の動きに大きな意味があることがよく分かると思います。ちなみに西野七瀬の他に衛藤美彩桜井玲香なども翌年卒業になるので結果的にラスト紅白、桜井さんが務めていたキャプテンは秋元さんが引き継ぎます。また楽曲の選抜に入っていた若月佑美は11月30日で既に卒業、中田花奈が代役を務めています。

・紅白でも2度祝福された日本レコード大賞ですが、受賞曲は「シンクロニシティ」でした。紅白とレコ大で歌唱曲が異なるケースは紅白不出場を除くと、1973年の五木ひろし・1999年のGLAY・2015年の三代目J Soul Brothers・2016年の西野カナ以来5例目となります。

・バナナマンはこの4回ずっとNHKホールで乃木坂46を応援する形になりましたが、翌年は不出場。2020年はあろうことかTBSの裏番組『バナナマンのせっかくグルメ 大みそかSP』担当になってしまいました。ちなみにその番組は生放送だったようで、乃木坂46からも3人がTBSに移動して出演するという形になっています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました