歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第29回・1978年その2)

演奏時間&構成表 2(第29回・1978年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
19(白10)海 その愛加山雄三2分24秒
1コーラス半
7分50秒
2コーラス半
20(紅10)愛の消しゴム佐良直美2分35秒
1コーラス半
4分10秒
2コーラス
21(白11)北挽歌新沼謙治2分27秒
1コーラス半
3分52秒
2コーラス半
22(紅11)東京ららばい中原理恵2分2秒
1コーラス半
4分30秒
2コーラス半
23(白12)港夜景細川たかし2分1秒
2コーラス
3分12秒
3コーラス
24(紅12)花しぐれ高田みづえ2分9秒
2コーラス
3分1秒
2コーラス
25(白13)北国の春千 昌夫2分29秒
2コーラス
4分4秒
3コーラス
26(紅13)コーラス・ガール和田アキ子2分47秒
2コーラス
3分21秒
2コーラス
27(紅14)肥後の駒下駄水前寺清子2分37秒
2コーラス
4分11秒
3コーラス
28(白14)公園の手品師フランク永井2分26秒
2コーラス
3分51秒
3コーラス
29(紅15)ドール太田裕美2分26秒
1コーラス半
4分26秒
2コーラス半
30(白15)さようならの彼方へ内山田洋と
クール・ファイブ
2分27秒
1コーラス半
4分31秒
3コーラス
31(紅16)東京ラブ・コール西川峰子1分49秒
2コーラス
3分11秒
3コーラス
32(白16)恋歌師菅原洋一2分35秒
1コーラス半
(詳細不明)
33(紅17)ふられぐせ青江三奈2分16秒
2コーラス
(演奏時間不明)
3コーラス
34(白17)さよなら宗谷春日八郎2分9秒
2コーラス+サビ
3分37秒
3コーラス+サビ
35(紅18)故郷へ…八代亜紀2分18秒
2コーラス
3分34秒
3コーラス
36(白18)熱愛五木ひろし2分22秒
1コーラス半
3分39秒
2コーラス

各ステージ・補足

 加山雄三は母校・慶應義塾大学ワグネル・ソサィエティー男声合唱団を従えて「海 その愛」を歌唱。間奏無しの1コーラス半、4度紅白で歌われた中で唯一イントロありのステージでした。なお原曲は元々イントロ無し、紅白のステージはそれよりもテンポ速めです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・加山雄三の軌跡

 佐良直美の「愛の消しゴム」は聖歌隊をイメージしたようなステージでした。低音の実力派同士がバラードでぶつかり合う好対決です。1コーラス半、ラストフレーズの繰り返しもカットせずしっかり残す熱唱でした。

 新沼謙治は1番とラストサビ、1コーラス半のみの歌唱でした。ただ中継が挿入されたこともあって間奏はやや長め、そのため2コーラス歌った過去2回より演奏時間は長いです。

 中原理恵は1コーラス半歌唱ですが、実際はBメロも無しのサビ(3番ではなく2番)のみで正確には1コーラス1/4歌唱と言った方がいいかもしれません。初出場ですが、曲紹介ではそういったアナウンス一切無しでした。個人的には松本隆・筒美京平コンビでも最高レベルの傑作だと思っていますが、聴きどころのイントロギターソロに間奏や3番Bメロは全カット。本来の曲の良さはこの紅白のステージだと半分も出てなかったように感じます。

 細川たかしは1番と2番を歌唱。マイナー調の歌謡曲である「港夜景」は、1980年代以降のイメージとは大きく異なる楽曲です。

 高田みづえの「花しぐれ」は2コーラス3分1秒の短い曲。大ヒット曲ではありませんが、堂々のフルコーラスという結果になりました。バックではポンポンと傘が彩るPLレザンジュの踊り、ただテンポは原曲より僅かに速い程度で大きな変化はありません。なおイントロ・間奏・アウトロといった歌以外は大幅カットされてます。(ステージレビュー→紅白歌合戦・高田みづえの軌跡

 千昌夫は2年連続で「北国の春」を歌唱。間奏とアウトロが少しだけ長くなった分、演奏時間も7秒伸びました。

 和田アキ子は世良譲のピアノ演奏をバックに「コーラス・ガール」。元々2コーラスの楽曲ですが、紅白のステージも2コーラスでフル歌唱でした。原曲と同様のスローテンポ、間奏はカットされましたがそれでも演奏時間は比較的長めです。

 ラインダンス・組体操を経て攻守交代、この年も後半トップバッターは水前寺清子でした。伸びのある歌声で、1番と3番を熱唱します。アウトロでテンポが少し速くなっていました。

 フランク永井は前年の「おまえに」に続くリバイバルヒット、元々は1958年発表の曲でした。1番と2番を、低音で聴かせます。なお原曲の演奏時間は、リリース時ではなくリバイバル時の新録を基準にしました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・フランク永井の軌跡

 太田裕美は3年連続で松本隆・筒美京平コンビの名作、この年は「ドール」を披露。過去2回は相当に速いテンポでの演奏でしたが、今回はほぼ原曲通り。この年は中盤以降、アップテンポでもあまり速くならず比較的落ち着いています。

 内山田洋とクール・ファイブは1番と3番中盤以降の歌唱、3番はAメロがそのまま間奏と化していました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・内山田洋とクール・ファイブの軌跡

 西川峰子のステージはマンドリンの演奏が主体になっていました。2年連続全歌手で最短の演奏時間でしたが、この年も最短こそ免れましたが1分台という短さです。演奏テンポも原曲よりかなり速いようでした。

 菅原洋一はグラシェラ・スサーナの応援、楽曲も阿久悠作詞・三木たかし作曲の豪華さですが、ベストアルバムにはほとんど収録されていません。したがって歌詞サイトでも検索結果無しで原曲がよく分からない状況ですが、ステージはタンゴの良さがよく出ている内容でした。

 青江三奈も歌詞サイト掲載こそあるものの、ストリーミング未配信でYouTubeでもレコード音源アップ無しでした。1番と3番の歌唱、渋い演歌をスパンコールでギラギラのドレス姿で歌います。

 春日八郎の「さよなら宗谷」はここ最近になってからストリーミング配信されるようになりました。1番と2番で1分台はさすがに大ベテランに対して失礼ということでしょうか、最後にサビがもう一度繰り返しとなりました。テンポは原曲より若干速めです。

 八代亜紀は前回の紅組トリ、この年は中盤戦トリという位置づけでした。「故郷へ…」の1番と3番を歌唱、間奏やアウトロのカット無しはやはり流石の存在感といった所でしょうか。

 五木ひろしは前回大トリ、この年は演歌よりもバラードと言った方が相応しい「熱愛」を文字通りの熱唱。ただ1コーラスが長いので2番の歌唱は終盤から。最後のフレーズ繰り返しはあったものの、五木さんとしてはやや短めの演奏時間でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

 

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