演奏時間&構成表 2(第32回・1981年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
18(紅9) | 鳳仙花 | 島倉千代子 | 2分25秒 2コーラス |
3分46秒 3コーラス |
19(白9) | おまえに | フランク永井 | 2分30秒 2コーラス |
3分31秒 3コーラス |
20(紅10) | みちづれ | 牧村三枝子 | 2分22秒 2コーラス |
4分11秒 3コーラス |
21(白10) | いつかどこかで | 細川たかし | 2分28秒 1コーラス半 |
3分16秒 1コーラス半 |
22(紅11) | リバイバル | 五輪真弓 | 3分1秒 2コーラス半 |
3分45秒 2コーラス半 |
23(白11) | ルビーの指環 | 寺尾 聰 | 2分41秒 1コーラス半+ラスト |
4分18秒 2コーラス半+ラスト |
24(企2) | 紅白デュエットメドレー | 出場歌手全員 | 6分57秒 | |
二人は若い | 黒柳徹子 山川静夫 |
0分47秒 1コーラス |
3分8秒 3コーラス |
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東京ナイト・クラブ | 五輪真弓 河合奈保子 五木ひろし 森 進一 |
0分53秒 1コーラス |
3分57秒 2コーラス半 |
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銀座の恋の物語 | 石川さゆり 都はるみ 加山雄三 田原俊彦 |
1分7秒 1コーラス |
4分22秒 3コーラス |
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愛して愛して 愛しちゃったのよ |
松田聖子 三波春夫 村田英雄 フランク永井 菅原洋一 千 昌夫 |
0分34秒 0コーラス半 |
3分3秒 2コーラス |
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いつでも夢を | 八代亜紀 近藤真彦 |
0分35秒 0コーラス半 |
3分49秒 2コーラス半 |
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昭和枯れすすき | 小林幸子 西田敏行 |
0分31秒 0コーラス半 |
4分32秒 3コーラス |
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新宿そだち | 青江三奈 松村和子 小柳ルミ子 郷ひろみ 西城秀樹 野口五郎 |
1分40秒 2コーラス |
4分14秒 4コーラス |
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25(紅12) | シャイニング・ラブ | 榊原郁恵 | 2分27秒 2コーラス |
3分31秒 2コーラス半 |
26(白12) | もしもピアノが弾けたなら | 西田敏行 | 2分29秒 1コーラス半 |
3分48秒 2コーラス |
27(紅13) | This is a “Boogie” | 桜田淳子 | 2分44秒 冒頭+2コーラス |
2分55秒 冒頭+2コーラス半 |
28(白13) | 若大将ヒットメドレー | 加山雄三 | 2分58秒 | |
夜空を仰いで | 0分31秒 歌い出し |
3分29秒 1コーラス半+台詞 |
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お嫁においで | 1分3秒 1コーラス |
2分20秒 2コーラス |
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君といつまでも | 1分24秒 台詞+0コーラス半 |
3分22秒 1コーラス半+台詞 |
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29(紅14) | うそよ今夜も | ロス・インディオス &シルヴィア |
2分47秒 2コーラス |
3分14秒 2コーラス |
30(白14) | ス・ト・リ・ッ・パ・ー | 沢田研二 | 3分22秒 2コーラス |
3分30秒 2コーラス |
31(紅15) | あなたにゆられて | 青江三奈 | 2分11秒 2コーラス |
(詳細不明) |
32(白15) | なみだ坂 | 村田英雄 | 3分5秒 2コーラス |
4分43秒 3コーラス |
33(紅16) | ボサノバ | 研ナオコ | 2分45秒 2コーラス |
3分33秒 2コーラス半 |
34(白16) | 奥飛騨慕情 | 竜 鉄也 | 2分47秒 2コーラス |
4分35秒 3コーラス |
35(企3) | 紅白パフォーマンス対決 | 出場歌手全員 | 6分36秒 | |
深川 | 都はるみ 八代亜紀 島倉千代子 |
1分6秒 | ||
おこさ節 | 牧村三枝子 小柳ルミ子 川中美幸 小林幸子 |
1分22秒 |
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黒田節 | 菅原洋一 村田英雄 フランク永井 三波春夫 千 昌夫 |
1分31秒 |
各ステージ・補足
島倉千代子は1番と3番を歌唱。1970年代でもたびたびその年発表の曲を歌っていますが、この年の「鳳仙花」は島倉さんにとって久々のヒット曲になりました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・島倉千代子の軌跡)
フランク永井は紅白3回目の「おまえに」、この年は1番と3番の歌唱でした。弦楽器やコーラスの音量が大きめで、演奏が少し豪華になっています。間奏がやや長くなったため、歌唱時間も前回第28回より9秒長くなりました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・フランク永井の軌跡)
本来なら2年前に初出場でも不思議でなかった牧村三枝子は、その年のヒット曲「みちづれ」の1番と2番を歌います。歌詞の最後を、”紅組とみちづれに”と変えての歌唱でした。
細川たかしは1コーラス半構成ですが、そもそも「いつかどこかで」自体が2番のない楽曲です。ヒットとしては低迷期だったので扱いが悪いようにも見えますが、実際はフルコーラス歌唱でした。もっとも1コーラス歌唱後の間奏は無し、テンポも原曲より速くなっています。
五輪真弓の「リバイバル」はラストのフェイドアウト以外完全フルコーラス、冒頭の雷音もSEで流されました。専属バンド持ち込みの演奏、前半トリという曲順も含めて扱いはかなり良いです。「恋人よ」ほどではないものの十分なヒット曲、歌唱力を筆頭とするパフォーマンスも見事な内容でした。
1981年を代表する大ヒット曲と言えば、もう満場一致でこの曲と言える寺尾聰「ルビーの指環」。『ザ・ベストテン』で12週連続1位、レコ大では大賞どころか作詞賞・作曲賞・編曲賞を独占という凄まじいことになっていました。フルコーラスでも全く問題ないくらいですが、紅白のステージは1コーラス半歌唱後にラストへ飛ぶアレンジ。演奏時間も長くはありませんが、初出場ながらコーラスも含めた専属バンド持ち込みの生演奏。一定の配慮はなされています。
前半と後半の合間に行われた紅白デュエットソングショーは全部で7曲。バラエティ豊かなコーナーでした。細かく記述するとかなり長くなるので、ここでは楽曲・メンバー・演奏時間のみに留めます。なおコーナー全体の時間は、歌以外のやり取りも含めました。
後半トップバッターは榊原郁恵、バトンを使うPLレザンジュのダンスをバックに2コーラス。超高速とまでは言いませんが、原曲よりテンポはかなり速めです。
西田敏行は『おんな太閤記』と『池中玄太80キロ』、後者のドラマ主題歌で大ヒットしたのが「もしもピアノが弾けたなら」でした。1コーラス半、間奏でマントを投げ捨てるパフォーマンス。ただやはり格好良くはいかなかった模様で、少し首を傾げていました。
桜田淳子は本来6秒のイントロが23秒、この間に西田敏行と2人で踊る演出が追加されました。ラストサビ前半の繰り返しがカットされる程度でほぼフルコーラス、原曲との差は11秒しかありません。(ステージレビュー→紅白歌合戦・桜田淳子の軌跡)
加山雄三は正式なソロ出場歌手では紅白史上初となる持ち歌3曲メドレー。内訳は「夜空を仰いで」歌い出し、「お嫁においで」1番、「君といつまでも」台詞以降でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・加山雄三の軌跡)
ロス・インディオス&シルヴィアは「うそよ今夜も」、2コーラスの原曲をフルコーラスでした。ただ間奏とアウトロはカット気味です。
沢田研二は「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」を歌唱、演奏時間は登場音楽として使用されたアルバム『STRIPPER』収録の「オーバーチュア」25秒を含みます。こちらも2コーラスでフルですが、2番はAメロ1回目がカットされていました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・沢田研二の軌跡)
青江三奈はご当地ソングに関して言えばほぼサブスク全解禁ですが、それ以外でヒットしていないシングル曲はサブスク未解禁かつ全曲集未収録。原曲に関しては情報がありません。歌はタイトルが示す通り、体を揺らして聴きたくなる歌謡曲色強めの演歌です。1コーラス短め、間奏はおそらくカット無しでそのまま演奏という形になっているものと思われます。
村田英雄はド演歌という言葉が完全にしっくりくる「なみだ坂」、1番と3番の歌唱。1コーラスが長いため、演奏時間は3分台になっています。
研ナオコは大人のポップスという言葉がよく似合う「ボサノバ」。クールかつ楽しそうに、2コーラスをじっくり歌います。こちらも1コーラスやや長めですが、間奏含めてカットは終盤繰り返しサビのみでした。
竜鉄也は1981年年間2位の大ヒット曲「奥飛騨慕情」の1番と3番を歌唱。目が見えないというハンデがありながらの紅白出場、ステージへのエスコート役は北島三郎でした。
紅白各16組ずつ終了後は両軍歌手によるパフォーマンス対決、紅組は全員和服姿で歌に合わせて踊るステージでした。端唄「深川」、秋田県民謡「おこさ節」は紅組の演歌系歌手が歌を担当しています。一方白組はベテラン5名が歌う「黒田節」と沢田研二・五木ひろし・西田敏行を中心とした殺陣などのパフォーマンス。殺陣を挟んで「黒田節」の演奏が前半・後半に分かれて行われています。
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