歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第39回・1988年その3)

演奏時間&構成表 3(第39回・1988年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

 その1はこちらその2はこちらを参照してください。

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
35(紅18) 紅とんぼ ちあきなおみ 3分20秒
3コーラス
4分0秒
3コーラス
36(白18) 京都去りがたし 森 進一 3分24秒
2コーラス
5分25秒
3コーラス
37(紅19) 滝の白糸 石川さゆり 3分13秒
2コーラス
5分3秒
3コーラス
38(白19) 港の五番町 五木ひろし 3分1秒
2コーラス
4分32秒
3コーラス
39(紅20) Wind and Roses 五輪真弓 3分40秒
2コーラス半
7分0秒
2コーラス半
40(白20) 群青 谷村新司 4分58秒
2コーラス+ラスト
6分29秒
2コーラス+ラスト
41(紅21) 雪椿 小林幸子 2分45秒
2コーラス
4分46秒
3コーラス
42(白21) 年輪 北島三郎 3分31秒
2コーラス
4分48秒
3コーラス

各ステージ・補足

 11年ぶり紅白出場のちあきなおみは、「紅とんぼ」をフルコーラス歌唱。1番の後の間奏完全カット、2番の後の間奏も短めでした。アレンジもアコースティックギター中心で原曲より静か、特に1番はギター1本と本人の歌声のみになっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・ちあきなおみの軌跡

 森進一は自身作曲の「京都去りがたし」、こちらもアコースティックギターの音がよく合う演歌です。1番と3番の歌唱、1コーラスが長いので演奏時間もやや長め。

 石川さゆりはこの年のヒット曲「滝の白糸」、1番と3番を歌唱。歌は勿論ですが、曲紹介も力が入っています。アウトロがかなり短めでした。

 五木ひろしの「港の五番町」はこの年リリースのシングルですが、元は1972年のアルバム収録曲です。1番と2番の歌唱、。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

 五輪真弓は前年リリースのアルバム曲「Wind and Roses」を選曲。パイプオルガンとアルペジオのギター演奏中心の編曲は紅白と大きく異なり、テンポもかなり速めです。2番サビからはさらにテンポアップ、2コーラス半で7分という曲なので、相当巻いた演奏になっています。クラシックの名曲を取り入れた、意欲的な編曲でもありました。歌パートのカットは1番Aメロ後半のみ、紅白の演奏時間としては長い部類です。

 谷村新司は「群青」、前年の「昴-すばる-」と同様7年前のヒット曲です。こちらもフルが6分29秒という長い曲ですが、歌の部分はフルコーラス。歌以外の部分は相当短くなっていますが、それでも演奏時間は4分58秒。前年までのどの紅白よりも長いステージです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・谷村新司の軌跡

 小林幸子は初めてのトリ、ロングセラーで2年連続歌唱の「雪椿」です。前回の衣装は抑えめでしたが、この回は能をイメージした衣装でまあまあ派手です。構成は1番と2番の2コーラス、前回なかったイントロのオープニングが追加されましたが、アウトロのトリ仕様演奏は全く無し。それどころか演奏テンポが速くなったことで、前回より10秒も演奏時間が短くなっています。

 昭和最後の紅白、ラストを飾ったのは北島三郎の「年輪」でした。7年前ほど大量ではないですが、この大トリも紙吹雪がかなり多めです。1番と3番の歌唱、イントロ完全残しでアウトロは原曲よりも長いトリ仕様。最後を締めくくるに相応しい堂々のステージでした。

第39回(1988年)・まとめ

演奏時間ランキング(企画コーナーは除外)

順位 曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
1 24(白12) COME ON EVERYBODY
’88 FINAL MEGA-MIX
TM NETWORK 5分16秒
2 40(白20) 群青 谷村新司 4分58秒
3 25(紅13) アヴェ・マリア 佐藤しのぶ 4分25秒
4 2(白1) 光GENJI ’88メドレー 光GENJI 3分55秒
5 20(白10) Runner BAK200UFU-SLUMP 3分44秒
38 6(白3) DAYBREAK 男闘呼組 2分32秒
38 13(紅7) すずめの涙 ケー・ウンスク 2分32秒
40 5(紅3) MUGO・ん…色っぽい 工藤静香 2分31秒
41 30(白15) いやんなっちゃうなァ 尾形大作 2分17秒
42 18(白9) 酒よ 吉 幾三 2分16秒

 TM NETWORKがついに5分台の壁を突破、谷村新司も過去のどのステージよりも長い演奏時間です。2分30秒でワーストに入るのは、第26回(1975年)では全く考えられなかったことです。全ステージ平均3分6秒はもちろん昭和の紅白最長記録、もしかすると平成・令和でもこれより長い回はあまりないかもしれません。

フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
19(紅10) 津軽じょんがら節 岸千恵子 3分15秒
3コーラス
4分2秒
3コーラス
22(白11) 星に願いを タイム・ファイブ 2分44秒
1コーラス半
2分52秒
1コーラス半
24(白12) COME ON EVERYBODY
’88 FINAL MEGA-MIX
TM NETWORK 5分16秒
2コーラス+サビ
4分56秒
2コーラス+サビ
25(紅13) アヴェ・マリア 佐藤しのぶ 4分25秒
2コーラス
(音源により異なる)
26(白13) マイ・ウェイ 加山雄三 3分35秒
2コーラス
4分41秒
2コーラス
33(紅17) 愛のセレブレイション 小柳ルミ子 2分54秒
2コーラス
3分31秒
2コーラス(原曲)
35(紅18) 紅とんぼ ちあきなおみ 3分20秒
3コーラス
4分0秒
3コーラス
40(白20) 群青 谷村新司 4分58秒
2コーラス+ラスト
6分29秒
2コーラス+ラスト

 フルコーラス率は非常に高いです。特にTM NETWORKはフルコーラス以上に歌っているという結果になりました。

バンドスタイルのステージ

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
3(紅2) Marrakech
~マラケッシュ~
松田聖子 2分56秒
1コーラス半+サビ
3分56秒
2コーラス半+サビ
6(白3) DAYBREAK 男闘呼組 2分32秒
冒頭+1コーラス半
3分51秒
2コーラス半
10(白5) 素直にI’m Sorry チェッカーズ 3分1秒
冒頭+1コーラス半
4分39秒
冒頭+2コーラス半
20(白10) Runner BAKUFU-SLUMP 3分44秒
2コーラス半
4分47秒
2コーラス半
24(白12) COME ON EVERYBODY
’88 FINAL MEGA-MIX
TM NETWORK 5分16秒
2コーラス+サビ
4分56秒
2コーラス+サビ
34(白17) ラ・クンパルシータ 菅原洋一 2分41秒
2コーラス
(詳細不明)

 歌入りテープの導入がこの年から始まりましたが、バンドスタイルは原則まだアテブリ無しの生演奏です菅原洋一はバンドというよりタンゴの楽団と言った方が正確でしょうか。ソロ歌手のみの紅組は松田聖子だけが生バンド持ち込み(裏で持ち込み演奏している歌手がいる可能性もありますが)、放送中にグループの多い白組に対してやたら攻撃していましたが、結果は白組の圧勝でした。

 

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