歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第53回・2002年その2)

演奏時間&構成表 2(第53回・2002年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
12(白6)
白前半6
花唄TOKIO3分6秒
冒頭+1コーラス半
4分34秒
冒頭+2コーラス半
13(紅6)
紅前半6
Yeah! めっちゃホリディ松浦亜弥2分48秒
冒頭+1コーラス+サビ
3分47秒
冒頭+2コーラス+サビ
14(白7)
白前半7
マルシェKICK THE CAN CREW3分1秒
3コーラス
3分53秒
3コーラス+サビ
15(紅7)
紅前半7
あきらめましょう華原朋美2分44秒
冒頭+1コーラス半
4分50秒
冒頭+2コーラス半
16(白8)
白前半8
RAIN OF PAINDA PUMP3分4秒
冒頭+半コーラス+ラップ+サビ
4分7秒
冒頭+1コーラス半+ラップ+サビ
17(紅8)
紅前半8
SAMURAI DRIVEhitomi2分58秒
1コーラス半+サビ
4分19秒
2コーラス+サビ
18(紅9)
紅前半9
わたしのおとうさん鈴木慶江2分47秒
2コーラス半
2分30秒
2コーラス半
19(白9)
白前半9
マリアジョン・健・ヌッツォ3分14秒
1コーラス半
2分58秒
1コーラス半
20(紅10)
紅前半10
ここにいるぜぇ!
そうだ!We’re ALIVE 2002 Ver.
モーニング娘。4分19秒
2曲
ここにいるぜぇ!2分46秒
冒頭+1コーラス+ラスト
4分26秒
冒頭+2コーラス半+ラスト
そうだ!We’re ALIVE1分31秒
冒頭+1コーラス
4分56秒
冒頭+2コーラス
21(白10)
白前半10
12月のLove songGackt3分10秒
1コーラス半
6分45秒
2コーラス半
22(紅11)
紅前半11
めぐり逢い長山洋子2分52秒
2コーラス
4分47秒
3コーラス
23(白11)
白前半11
海よ海よ鳥羽一郎3分28秒
1コーラス半
4分56秒
2コーラス+サビ
24(紅12)
紅前半12
Lovin’ you小柳ゆき3分1秒
2コーラス
4分26秒
2コーラス
25(白12)
白前半12
島人ぬ宝BEGIN3分16秒
2コーラス
5分20秒
3コーラス
26(紅13)
紅前半13
河内おとこ節中村美律子2分43秒
2コーラス
4分19秒
3コーラス
27(白13)
白前半13
運河森 進一2分42秒
2コーラス
3分58秒
3コーラス

各ステージ・補足

 TOKIOはドラマ『ナースマン』主題歌でヒットした「花唄」、1990年代と比べて格段に骨のあるステージになりつつあります。冒頭+1番+Cメロ+ラスト、綺麗な1コーラス半歌唱でした。

 紅組は2回目の出場になる松浦亜弥、会場からの歓声が非常に多いです。曲は幾度となくモノマネのネタにもされた代表曲「Yeah! めっちゃホリディ」、キャリア上では先輩ですがメロン記念日のダンス参加もありました。冒頭+1コーラス半をズバッと決めたステージですが、時間にすると意外と短めです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・松浦亜弥の軌跡

 この年のJ-POPはヒップホップグループの躍進が目立ちましたが、そこからKICK THE CAN CREWが紅白に初出場。1月リリースの「マルシェ」で会場を盛り上げます。”幸せの国”を”NHK”に変えるアドリブも入りました。冒頭のラップパートとラストサビ1回繰り返しはカットでしたが、歌詞は初出場ながら3コーラスフル。舞台はディスコのような密集ぶり、なかなかの人海戦術型演出になっています。

 華原朋美は紅白落選後かなりの苦労があったものの、この年CMソングで話題になった「あきらめましょう」で4年ぶりに復活。ZONEが演奏…ではなく楽器を持参したダンスで一緒に参加しています。1コーラス半ですが、1コーラス目のサビは2番の歌詞を歌唱。2回あるラストサビも1回に減っています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・華原朋美の軌跡

 DA PUMPはクールなダンスナンバー「RAIN OF PAIN」を歌唱。冒頭サビから1番をまるまるカットして、2番ラップパートに移行する珍しい構成でした。

 hitomiの「SAMURAI DRIVE」はイントロ冒頭カットの1コーラス半、2番は間奏カット・Bメロからの歌唱でした。サポートメンバー参加ですがフェイドアウトで演奏終了、おそらく生演奏ではなさそうです。

 中間審査明けは紅白で12年ぶりにオペラが披露されます。紅組は鈴木慶江が歌う歌劇『ジャンニ・スキッキ』からプッチーニ「わたしのおとうさん」、イタリア語歌詞でフルコーラスでした。

 ジョン・健・ヌッツォは『ウエスト・サイド物語』の「マリア」、同作からは第41回で佐藤しのぶが「トゥナイト」を歌った時以来12年ぶりの紅白です。サブスクで聴ける他のバージョンより長い演奏時間でしたが、彼の歌唱版は今のところ未配信です。

 モーニング娘。「ここにいるぜぇ!」冒頭・1番→間奏(メンバー全員早替え)→そうだ!We’re ALIVE」冒頭→1番Aメロ前半1回目→2番Aメロ後半2回目→1番Bメロ前半→1番サビ→間奏前半→「ここにいるぜぇ!」フィナーレという構成、メインは最新曲の「ここにいるぜぇ!」でした。「そうだ!We’re ALIVE」に関して言うと、20年後のヒット曲でもお馴染みになったあのフレーズは最初の1回のみです。メドレーということもあって、かなり不規則な歌詞進行になりました。(ステージレビュー→紅白歌合戦・モーニング娘。の軌跡

 Gacktはこの年の紅白限定で設けられた飛び石ステージ、1階観客席内に作られた狭いステージの上で「12月のLove song」を歌います。メインステージはサポートメンバーのバンド演奏に使用されていました。長い曲なので1コーラス半歌唱を除く演奏は大幅カット、ラストの歌唱も繰り返しメロディー2回のみに留まっています。

 長山洋子は聴かせる演歌「めぐり逢い」の1番と3番を歌唱。吉岡治・市川昭介のゴールデンコンビですが、どちらかと言うと「さだめ川」「酒場川」辺りを歌うちあきなおみに近いイメージの曲でした。

 鳥羽一郎宇崎竜童夫妻の提供曲「海よ海よ」、宇崎竜童バンド参加の生演奏ステージです。鳥羽さん自身もギターを弾きながら歌唱、見応えのある内容でした。1コーラス終了時点で2分経過、そのため構成は間奏を経て2番Bメロ+サビ1回という形になっています。なお冒頭に桑野信義のトランペットソロ演奏がありましたが、これは原曲にないオリジナルのアレンジでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡

 小柳ゆきはCMソングでオンエアが多かった「Lovin’ you」を歌唱。1番ラストのAメロがカット、2番サビは繰り返し4回が3回に変更されています。3回目の繰り返しで4回目の歌詞を歌う予定でしたが間違えて3回目を歌うミス、ここで歌詞テロップが一旦消えています。これに関しては後半のあのステージで大きく話題になりますが、前半でもそういった場面があったことは記しておきます。

 BEGINはNHK沖縄本土復帰30周年イメージソング「島人ぬ宝」を歌唱、完全生演奏で1番と2番の2コーラス。沖縄では当然この時点で誰もが知っている名曲でしたが、日本中にあらためてこの曲の素晴らしさが伝わったのは紅白のステージだったように感じます。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史

 紅組はお馴染み中村美律子「河内おとこ節」、早くも紅白4回目の歌唱です。相変わらず1番と2番の2コーラスで、特に書くこともありません。なお歌う前にあった”歌を明日の糧にしてください!”のメッセージは、第69回紅白のオープニングで流用されています。

 森進一はこの年の新曲「運河」の1番と3番を歌唱、例年になくしんみりとした雰囲気で第1部を締めくくります。平成の2部制になってこの年が14回目になりますが、その年発表の新曲で前半を締めるのは意外にもこれが初めてです。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました