演奏時間&構成表 2(第34回・1983年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
15(紅7) | 積木くずし | 島倉千代子 | 2分57秒 1コーラス半 |
3分41秒 2コーラス |
16(白7) | 放浪茣蓙枕 | 三波春夫 | 2分38秒 2コーラス |
4分15秒 3コーラス |
17(紅8) | 樹氷の宿 | 牧村三枝子 | 2分38秒 2コーラス |
4分20秒 3コーラス |
18(白8) | 夕焼け雲 | 千 昌夫 | 2分27秒 2コーラス |
3分41秒 3コーラス |
19(紅9) | 氷雨 | 日野美歌 | 2分47秒 1コーラス半 |
3分58秒 2コーラス |
20(白9) | 夢芝居 | 梅沢富美男 | 2分4秒 1コーラス半 |
3分46秒 2コーラス半 |
21(紅10) | 夏色のナンシー | 早見 優 | 2分19秒 冒頭+1コーラス半 |
3分12秒 冒頭+2コーラス |
22(白10) | メリーアン | アルフィー | 2分29秒 2コーラス |
4分45秒 3コーラス |
23(紅11) | 禁区 | 中森明菜 | 2分23秒 1コーラス半 |
3分49秒 2コーラス半 |
24(白11) | ためいきロ・カ・ビ・リー | 近藤真彦 | 2分32秒 2コーラス半 |
3分33秒 2コーラス半 |
25(紅12) | そんなヒロシに騙されて | 高田みづえ | 2分21秒 1コーラス半 |
3分7秒 1コーラス半 |
26(白12) | 海鳴り | 山本譲二 | 2分37秒 1コーラス半 |
3分28秒 2コーラス |
27(紅13) | CAT’S EYE | 杏里 | 2分24秒 2コーラス+サビ |
3分9秒 2コーラス+サビ |
28(白13) | 酒とふたりづれ | 新沼謙治 | 2分28秒 2コーラス |
3分58秒 3コーラス |
29(紅14) | 浪花恋しぐれ | 都はるみ・岡 千秋 | 3分50秒 3コーラス+台詞2 |
4分20秒 3コーラス+台詞2 |
30(白14) | 空手一代 | 村田英雄 | 2分58秒 2コーラス |
4分5秒 3コーラス |
31(紅15) | 大阪ブルース | 青江三奈 | 2分2秒 2コーラス |
3分28秒 3コーラス |
32(白15) | 東京シャッフル | サザンオールスターズ | 3分15秒 1コーラス半 |
3分7秒 1コーラス半 |
33(企3) | 日本の四季メドレー | 出場歌手全員 | 8分25秒 | |
春の小川 | 柏原芳恵 早見 優 河合奈保子 |
0分35秒 1コーラス |
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おぼろ月夜 | 高田みづえ 岩崎宏美 杏里 |
0分35秒 1コーラス |
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浜辺の歌 | 森 昌子 沢田研二 |
0分49秒 1コーラス |
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赤とんぼ | 榊原郁恵 島倉千代子 |
0分37秒 2コーラス |
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里の秋 | 牧村三枝子 日野美歌 川中美幸 |
0分50秒 1コーラス |
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雪 | 菅原洋一 五木ひろし 森 進一 千 昌夫 |
0分18秒 1コーラス |
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たき火 | 菅原洋一 五木ひろし 森 進一 千 昌夫 都はるみ 研ナオコ 小林幸子 八代亜紀 北島三郎 |
0分24秒 1コーラス |
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冬の夜 | 水前寺清子 青江三奈 | 0分50秒 2コーラス |
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春が来た | 出場歌手全員 黒柳徹子 |
0分36秒 2コーラス |
各ステージ・補足
島倉千代子の「積木くずし」は同名の映画主題歌、作曲を担当したのは五輪真弓でした。1コーラスと2番サビの歌唱、間奏は後半がサビ前のメロディーに変更されています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・島倉千代子の軌跡)
三波春夫は紅白で5年ぶりにその年発表の楽曲を歌唱、ただ「放浪茣蓙枕」のような重々しい演歌を歌うのは初めてです(過去の歌唱曲は多くが音頭か浪曲)。2コーラス歌唱ですが、サブスクはApple Musicのみ解禁。2コーラス目が2番か3番かは調査中です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・三波春夫の軌跡)
牧村三枝子は「樹氷の宿」、重い雰囲気の演歌が続きます。3回目の出場ですが、カバーではない自身の曲を歌うのはこの回が初でした。1番と3番の歌唱。
千昌夫の「夕焼け雲」は1976年発表の曲ですが、この年新録であらためてシングル化されました。ただ現在サブスクで配信している「夕焼け雲」が1976年版か1983年版かは調査中です。この年の紅白における唯一の過去曲でした。1番と3番の歌唱。
競作で話題となった「氷雨」、レコ大は佳山明生ですが紅白に出場したのは日野美歌でした。イントロと1コーラスで1分50秒の長さ、したがって2コーラスではなく間奏無しのサビ繰り返しという構成の歌唱です。
今ではコメンテーターやタレントとしての印象が強い梅沢富美男、本業はむろん役者ですがこの年は「夢芝居」で歌手としても大ヒット。ダンディーな雰囲気で、小椋佳提供の名曲を熱唱します。「氷雨」に合わせるように間奏無しの1コーラス半、ただこちらは1コーラスが長くないので演奏時間も短めです。
大人の演歌歌謡曲がしばらく続きましたが、ここでガラリと雰囲気を変えて早見優「夏色のナンシー」。冒頭+間奏無しの1コーラス半、テンポやや速めです。いつもの年なら序盤に組み込まれそうな曲が中盤に入るのは、この年の紅白の特徴でもありました。
「メリーアン」で大ヒットするまで苦労したアルフィーはこの年が初出場。サポートメンバーを従えての生演奏ステージです。1番AメロBメロからサビは繰り返しのある2番、そこから間奏~3番~エンディングになる構成でした。21世紀になって令和の現在でも現役で活躍しているアーティストですが、歌手としての紅白出場は現在もこの年のみです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史)
この年初出場を果たした中森明菜は、多くのヒット曲がある中で「禁区」を歌唱。足を痛めながらも懸命なステージを展開していました。間奏ありの1コーラス半構成、ラストサビは本来の歌詞ではなく2番の歌唱です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・中森明菜の軌跡)
近藤真彦が歌うのは「ためいきロ・カ・ビ・リー」。サビで同じメロディー繰り返しの所を、それぞれ後半の1回のみ歌唱という構成でした。原曲と比較して、Aメロ後半の歌唱リズムが少し異なっています。少年隊やイーグルスなどがバックダンサーとして参加、ジャニーズ事務所の後輩が先輩の後ろで踊る伝統はこの頃から始まります。
高田みづえは「私はピアノ」に続く、サザンオールスターズをカバーした大ヒット曲「そんなヒロシに騙されて」を歌唱。元々が1コーラス半構成の短い曲、紅白は1回目サビ終わり直後のAメロと間奏前半がカットでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・高田みづえの軌跡)
山本譲二の「海鳴り」は演歌ですが2コーラスの楽曲。紅白は1番と2番サビの歌唱でした。間奏の前半がカットされています。
杏里は「CAT’S EYE」で初出場。シングルバージョンではなくアルバム『Timely!!』に収録されたNEW TAKEバージョンのアレンジ、専属バンドによるライブさながらの生演奏でした。サビ繰り返し前の間奏カット、終わり方は原曲通りでした。
新沼謙治は「酒とふたりづれ」の1番と3番を歌唱。アウトロがカット気味です。
都はるみは大ヒットした「浪花恋しぐれ」、デュエット相手の岡千秋もゲストボーカルとして登場します。約10秒のオープニング音楽あり、フルまではいかずともカットは岡さんの台詞のほんの一部のみ。演歌のステージでは珍しい、3分50秒にわたる名演でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・都はるみの軌跡)
かつて「柔道一代」というヒット曲を歌った村田英雄は、この年「空手一代」を披露。道着に鉢巻という衣装、間奏とアウトロでは空手の殺陣も披露するという気合いの入れようでした。1番と2番の歌唱、ラストの殺陣披露による和楽器の演奏は紅白オリジナルです。
青江三奈は「大阪ブルース」の1番と2番を歌唱。原曲より若干テンポ速め、ここ何年かは演奏時間がかなり短くなっています。16年連続出場はこの年で一旦途切れました。
サザンオールスターズはまさかのダンス&コーラススタイル、楽曲も決してヒット曲とは言えない昭和歌謡色満載の「東京シャッフル」。オリジナルアルバム未収録で、サブスク解禁まではなかなか聴くことが出来なかった作品です。さすがに前年ほどではないものの、この年も彼らのステージに驚かされた視聴者は多かったのではないでしょうか。完全フルコーラスでテンポは若干抑えめ、そのため紅白では珍しい原曲よりも演奏時間が長いステージになりました。
3つめの企画コーナーは、直後にステージで歌う2人を除いて完全オールスター総出演でした。多くの童謡を歌いましたが、全体的に歌は紅組歌手の比率が高めです。白組歌手は特定の衣装で動くだけという人も多く、中には大道具担当に回された人もいました。
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