歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第25回・1974年その2)

 第25回に関しては、既に以下の形で全ステージについて書きました。今回の記事は演奏時間やテンポ・構成をテーマにしています。細かい内容に関しては、以下のリンクからアクセスして頂くようお願いします。なお後半はその5以降です。

・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その1~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その2~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その3~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その4~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その5~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その6~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その7~
・第25回(1974年)NHK紅白歌合戦~その8~

 

演奏時間&構成表 2(第25回・1974年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
27(紅14)てっぺんまごころ水前寺清子2分6秒
2コーラス
演奏時間不明
3コーラス
28(白14)寒流北島三郎2分34秒
2コーラス
3分49秒
3コーラス
29(紅15)みずいろの手紙あべ静江2分24秒
台詞+1コーラス半
3分10秒
台詞+2コーラス
30(白15)花の唄にしきのあきら2分20秒
1コーラス半
3分46秒
2コーラス
31(紅16)ジョニイへの伝言ペドロ&カプリシャス2分37秒
1コーラス半
3分38秒
2コーラス
32(白16)皆の衆村田英雄2分3秒
2コーラス
3分7秒
3コーラス
33(紅17)あなた小坂明子2分49秒
1コーラス半
4分33秒
2コーラス+サビ2
34(白17)哀愁列車三橋美智也2分9秒
2コーラス
3分36秒
3コーラス
35(紅18)想い出のセレナーデ天地真理2分25秒
1コーラス半
3分39秒
2コーラス半
36(白18)海鳴り内山田洋と
クール・ファイブ
2分23秒
2コーラス
4分40秒
3コーラス
37(紅19)愛ひとすじ八代亜紀2分12秒
2コーラス
3分38秒
3コーラス
38(白19)浜昼顔五木ひろし2分47秒
3コーラス
3分4秒
3コーラス
39(紅20)ブギウギ・
ビューグル・ボーイ
ザ・ピーナッツ2分22秒
2コーラス
2分41秒
2コーラス
40(白20)積木の部屋布施 明2分48秒
1コーラス半
3分24秒
2コーラス
41(紅21)美しい別れいしだあゆみ2分25秒
1コーラス半
3分30秒
2コーラス
42(白21)雨降る街角春日八郎2分11秒
2コーラス
3分8秒
3コーラス
43(紅22)銀座ブルー・ナイト青江三奈2分14秒
2コーラス
3分33秒
3コーラス
44(白22)おまえにフランク永井2分13秒
2コーラス
3分44秒
3コーラス
45(紅23)挽歌由紀さおり3分0秒
2コーラス
3分11秒
2コーラス
46(白23)追憶沢田研二2分26秒
1コーラス半
4分45秒
2コーラス半
47(紅24)かなしみ模様ちあきなおみ2分14秒
1コーラス半
3分30秒
2コーラス
48(白24)勝海舟三波春夫3分1秒
2コーラス+台詞
9分58秒
2コーラス+浪曲
49(紅25)襟裳岬島倉千代子2分43秒
2コーラス
3分44秒
3コーラス
50(白25)襟裳岬森 進一3分10秒
2コーラス
4分21秒
3コーラス

各ステージ・補足

 後半トップの水前寺清子は1番と3番を歌唱。ただ前半大トリの都はるみと同じ理由で、フルコーラスの演奏時間やテンポは不明です。

 北島三郎も1番と3番を歌唱。聴かせる本格演歌でした。

 あべ静江は初出場ですが、クロード・チアリが特別にギター演奏。冒頭の台詞も紅組勝利を願う内容の、この日のみのアレンジ。1コーラス半で間奏はAメロのメロディー、ラストの1フレーズ繰り返しは無しでした。

 にしきのあきらの原曲は2番Aメロが1番の半分、その代わりにサビ後でAメロが加わる形になっています。紅白のステージは1番の後にラストのAメロが入る構成でした。

 ペドロ&カプリシャスは1番がAメロ2回+サビ、2番がAメロラスト+サビ+Aメロという構成です。紅白は1番がフルコーラス、間奏を経て最後のAメロラストフレーズ歌唱で締めるというステージでした。

 村田英雄は1964年のヒット曲「皆の衆」を歌唱。手拍子で盛り上げるステージということもあって、テンポが少し速いです。1番は原曲通り、2番はこの紅白のために歌詞を丸々変えるというアレンジでした。

 小坂明子は紅白史上初の親子共演、ピアノを弾きながら歌うステージも史上初でした。1番を歌唱後、間奏無しでラストサビ繰り返しという構成です。

 三橋美智也は「哀愁列車」を、初出場の1956年以来18年ぶりに歌唱。1番と3番を高らかに歌います。間奏は後半の短い方が採用されました。

 天地真理はバラードということもあって、原曲よりも遅いリズムでの歌唱でした。1番とラストサビの歌唱ですが、後半は1番繰り返しではなく2番の歌詞になっています。

 内山田洋とクール・ファイブは1番と2番を歌唱。間奏は原曲よりかなり短め、リズムは原曲より若干速めでした。

 八代亜紀は1番と2番を歌唱。3番の歌詞に現在の基準では放送出来ないフレーズがあるので、再放送という立場を考えるとこの構成で一安心といった所だったでしょうか。

 五木ひろしは1コーラスが短いので、演歌ながら3コーラスをフル歌唱。2回目の間奏が少し短くなっています。

 ザ・ピーナッツはカバー曲、演奏時間は原曲を歌うアンドリューズ・シスターズとの比較とします。完全フルコーラス、宮川泰指揮でかなりテンポの速い演奏でした。ライブアルバムに収録されているトラックは、紅白よりもさらに速いリズムを刻んでいます。

 布施明は大ヒット曲「積木の部屋」を歌唱。2番Aメロがカットされましたが、ラストのAメロで原曲にない半音上げのアレンジが入ります。最後にタメて歌う部分も原曲より長め、大熱唱のステージでした。

 いしだあゆみは1コーラス半の歌唱。間奏の一部と2番Aメロがカットされていました。

 春日八郎は1番と3番を歌唱。「雨降る街角」は1953年・デビュー初期のヒット曲ですが、紅白初歌唱でした。

 青江三奈も1番と3番の歌唱。他の演歌と同様、間奏もカット気味です。

 フランク永井は1番と2番を歌唱。「おまえに」は2年前に再リリースがあったもののまだリバイバルヒット前、最初の発売から8年経っての紅白初歌唱でした。

 由紀さおりは前年の「恋文」に続くフルコーラス。さすがに原曲より長い演奏時間にはなりませんでしたが、曲順も含めてかなり大事に扱われています。間奏もカット無し、アウトロだけアレンジが入っています。

 沢田研二は2番完全カット、1番の後に間奏を経てラストサビ。原曲は1分以上サビのメロディーが繰り返されますが、紅白では1回のみでした。

 ちあきなおみはサビ繰り返しありの1コーラス半歌唱。

 三波春夫は10分近くにわたる浪曲歌謡ですが、紅白は最初と最後の歌唱パート以外江戸城無血開城のみにまとめています。

 島倉千代子は13年前の「襟裳岬」でトリを担当。1番と2番を歌唱、これは3番を歌った第12回と異なる構成でした。アウトロがトリ仕様になっています。

 大トリの森進一は1番と3番を歌唱。ラストフレーズまでしっかり歌います。ただ大トリながらではのファンファーレ風のアレンジは無し、原曲通りの演奏に森さんのロングトーンが加えられるフィナーレでした。

第25回(1974年)・まとめ

演奏時間ランキング

順位曲順楽曲アーティスト演奏時間
150(白25)襟裳岬森 進一3分10秒
219(白10)母に捧げるバラード海援隊3分6秒
348(白24)勝海舟三波春夫3分1秒
445(紅23)挽歌由紀さおり3分0秒
517(白9)ケ・サラ菅原洋一2分59秒
4210(白17)哀愁列車三橋美智也2分9秒
434(白2)うそ中条きよし2分7秒
4427(紅14)てっぺんまごころ水前寺清子2分6秒
4532(白16)皆の衆村田英雄2分3秒
4618(紅9)おかあさん森 昌子1分53秒

 大トリの森進一が最も長い演奏時間、この年はどちらかと言うと白組の方が演奏時間長い傾向にありました。全体的にロングトーンを駆使した、歌い上げる歌手の方が演奏時間は長めです。なお全ステージの平均はおよそ2分26秒です。

フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
2(紅1)ひと夏の経験山口百恵2分21秒
2コーラス
2分40秒
2コーラス
11(白6)花とみつばち郷ひろみ2分29秒
2コーラス
3分5秒
2コーラス半
16(紅8)夏の感情南 沙織2分20秒
2コーラス
2分44秒
2コーラス
22(紅11)闇夜にドッキリ山本リンダ2分21秒
2コーラス
2分25秒
2コーラス
24(紅12)ある日の午後森山良子2分17秒
1コーラス半
3分16秒
1コーラス半
38(白19)浜昼顔五木ひろし2分47秒
3コーラス
3分4秒
3コーラス
39(紅20)ブギウギ・
ビューグル・ボーイ
ザ・ピーナッツ2分22秒
2コーラス
2分41秒
2コーラス
45(紅23)挽歌由紀さおり3分0秒
2コーラス
3分11秒
2コーラス

 フルコーラス歌唱は短い曲が多い紅組に集中しました。概ね歌謡曲系ですが、3コーラスの演歌を歌う五木ひろしがやはり目をひきます。

テンポアップが目立ったステージ

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
11(白6)花とみつばち郷ひろみ2分29秒
2コーラス
3分5秒
2コーラス半
19(白10)母に捧げるバラード海援隊3分6秒
語り1+サビ2
5分10秒
語り2+サビ2
39(紅20)ブギウギ・
ビューグル・ボーイ
ザ・ピーナッツ2分22秒
2コーラス
2分41秒
2コーラス

 この年は前年以上にテンポアップは少なめ。紅組指揮がダン池田ではなく原信夫だったことも影響しているかもしれません。前回よりステージ数は2つ多いですが、余興・応援ゲストの減少とテンポアップの進行に割く形で、歌への影響は最小限に留めています。

 

 

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