歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第27回・1976年その3)

演奏時間&構成表 3(第27回・1976年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

 その1はこちらその2はこちらを参照してください。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
37(白19)さざんか森 進一2分26秒
2コーラス
3分28秒
3コーラス
38(紅19)もう一度逢いたい八代亜紀2分14秒
3コーラス
2分59秒
3コーラス
39(白20)ぼくの妹に加山雄三2分27秒
1コーラス半+台詞
2分57秒
1コーラス半+台詞
40(紅20)岸壁の母二葉百合子2分23秒
2コーラス+台詞1
4分38秒
3コーラス+台詞3
41(白21)あん時ゃどしゃ降り春日八郎2分16秒
2コーラス
3分27秒
3コーラス
42(紅21)逢いたくて北国へ小柳ルミ子2分16秒
変則2コーラス
3分54秒
変則3コーラス
43(白22)北島三郎2分31秒
2コーラス
3分57秒
3コーラス
44(紅22)女から男への手紙青江三奈2分24秒
4コーラス
3分38秒
5コーラス
45(白23)落葉が雪に布施 明2分35秒
1コーラス半
3分38秒
2コーラス
46(紅23)酒場川ちあきなおみ2分37秒
2コーラス
4分16秒
3コーラス
47(白24)愛の始発五木ひろし2分27秒
1コーラス半
3分59秒
2コーラス半
48(紅24)北の宿から都はるみ2分27秒
2コーラス半
3分53秒
3コーラス

各ステージ・補足

 森進一は1番と3番を歌唱。演歌の王道をいくような、熱唱のステージでした。

 八代亜紀の「もう一度逢いたい」は演歌ながら堂々のフルコーラス。ただ演奏のテンポはかなり速めでした。2回の間奏は後半がややカットされています。

 加山雄三はこの年9年ぶりに紅白カムバック。「ぼくの妹に」を原曲より少し速いテンポでフルコーラス歌唱、歌以外もアウトロ以外はカット無しでそのままでした。(→紅白歌合戦・加山雄三の軌跡

 二葉百合子はこの年大きく話題になった台詞入りの「岸壁の母」を披露。フルコーラス欲しい所でしたがなかなかそうもいかず、紅白での台詞パートは3番直前の1箇所のみでした。それ以外は1番と3番の歌唱。テンポも若干速いように聴こえます。

 春日八郎は3年連続で紅白初披露の過去曲を歌唱。1番と2番を朗々と歌います。

 小柳ルミ子の「逢いたくて北国へ」もまた原曲より相当速いテンポの演奏でした。かなり時間が押しているのでしょうか、直前の連続テレビ小説『火の国へ』出演者の応援も押し気味で曲紹介も早口に聴こえます。楽曲は1番と2番がAメロ→サビ、3番がサビ→Aメロの構成で、ステージは1番・3番の歌唱でした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・小柳ルミ子の軌跡

 北島三郎は「歩」の1番と3番を歌唱。数字的なヒットだけでなくファンの支持も高い名曲ですが、紅白で1回しか歌われていないのが惜しいところです。

 青江三奈の「女から男への手紙」は”古き良き歌謡曲”というフレーズが非常によく合う曲です。当時全くヒットしなかったのが非常に不思議なところですが、それだけに紅白で披露された意味が後年大きくなります。ステージは1コーラスが短いので4コーラス、3番のみがカットされるという構成でした。

 布施明はこの年の「落葉が雪に」も大ヒット、2年連続トリ前での歌唱です。ギターを弾きながらの熱唱、ただ2番前半はカットでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・布施明の軌跡

 ちあきなおみの「酒場川」は、演歌における”侘び”の全てを表現したような名ステージでした。1番・3番の歌唱。(ステージレビュー→紅白歌合戦・ちあきなおみの軌跡

 五木ひろしは2年連続トリですが、ステージ構成は2コーラスではなく2番まるまるカットの1コーラス半でした。最後は本来のアウトロに、フィナーレ風のエンディングが加えられる形になっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

 前回の紅白歌合戦でも歌った「北の宿から」は1年にわたってずっと大ヒット、この年の大トリは文句無し満場一致の都はるみでした。イントロが原曲通りの長さになり、フルコーラスではないものの1番と3番を歌唱。アウトロも大トリに相応しく派手になり、演奏時間は前回より21秒長めでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・都はるみの軌跡

第27回(1976年)・まとめ

演奏時間ランキング

順位曲順楽曲アーティスト演奏時間
119(紅10)メランコリー梓みちよ2分57秒
234(白17)二十二歳までダークダックス2分52秒
324(白12)俺ら次郎長橋 幸夫2分42秒
432(白16)男の土俵村田英雄2分41秒
56(紅3)春一番キャンディーズ2分40秒
4429(紅15)はしご酒藤 圭子2分8秒
4435(紅18)逢いたいなァあの人に島倉千代子2分8秒
4536(白18)東京午前三時フランク永井2分4秒
4625(紅13)恋ひとつ雪景色森 昌子2分2秒
4723(紅12)時には一人でいしだあゆみ1分57秒
484(紅2)峰子のマドロスさん西川峰子1分49秒

 第23回以来4年ぶりに3分台のステージゼロ、一方1分台が7組から2組に減少。歌手ごとの差は少なくなっています。白組の上位がパイプオルガン・殺陣・行司の勝ち名乗りで長くなったことを考えると、この年は梓みちよ「メランコリー」が演奏も含めて一番良い扱いだったように見えます。全ステージの平均はおよそ2分24秒、こちらも前回より7秒長くなりました。

フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
5(白3)踊り子フォーリーブス2分24秒
2コーラス
2分48秒
2コーラス
14(紅7)雨のサタデー和田アキ子2分32秒
2コーラス
3分13秒
2コーラス
28(白14)人生おけさ三波春夫2分31秒
3コーラス
3分14秒
3コーラス
30(白15)恋は紅いバラ殿さまキングス2分28秒
2コーラス
2分54秒
2コーラス
38(紅19)もう一度逢いたい八代亜紀2分14秒
3コーラス
2分59秒
3コーラス
39(白20)ぼくの妹に加山雄三2分27秒
1コーラス半+台詞
2分57秒
1コーラス半+台詞

 前回より短い曲が増加、さらにステージも多少長くなっているので、フルコーラス歌唱は前回より増えています。これ以外でも梓みちよ岩崎宏美桜田淳子内山田洋とクール・ファイブなど最後の繰り返し以外フルコーラスというステージも多くありました。

テンポアップが目立ったステージ

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
5(白3)踊り子フォーリーブス2分24秒
2コーラス
2分48秒
2コーラス
10(紅5)木綿のハンカチーフ太田裕美2分39秒
3コーラス
3分47秒
4コーラス
14(紅7)雨のサタデー和田アキ子2分32秒
2コーラス
3分13秒
2コーラス
17(紅9)LA-LA-LA研ナオコ2分13秒
1コーラス半
3分11秒
2コーラス
22(白11)ビューティフル・サンデー田中星児2分26秒
2コーラス
4分23秒
3コーラス
27(紅14)ファンタジー岩崎宏美2分16秒
2コーラス+サビ
3分4秒
2コーラス+サビ2
30(白15)恋は紅いバラ殿さまキングス2分28秒
2コーラス
2分54秒
2コーラス
38(紅19)もう一度逢いたい八代亜紀2分14秒
3コーラス
2分59秒
3コーラス
42(紅21)逢いたくて北国へ小柳ルミ子2分16秒
変則2コーラス
3分54秒
変則3コーラス

 この年は前年までと比べてもテンポの速いステージが多く、特に上の表に抜粋したステージは原曲と比べて相当な差がありました。この年から第31回(1980年)まで、特にアップテンポのポップス系は毎年のようにテンポを速めたステージが発生しています。

 

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